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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

わんにゃん支援活動

2021年09月07日

「特定非営利活動法人もりねこ」さまの活動レポート(2020年度)

フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。

実施場所:岩手県盛岡市

それは、一関市にある支援センターからかかってきた1本の電話から始まりました。
高齢の飼い主が入院してしまい、10匹以上のねこたちが元の家に取り残されているというのです。飼い主さんの親族の方も高齢でねこを飼うことが出来ず、親切な近所の方が半年以上えさをあげに朝夕通ってくださっていましたが、冬になる前に保護してもらえないか、というご相談でした。
岩手県内とはいえ、一関市までは高速道路を使っても1時間半以上はかかります。しかも、もりねこの施設にもたくさんのねこがいますので、お外にいるねこ10匹以上をすぐにもりねこに入居させることは出来ません。

スタッフで検討した結果、一関保健所と一時預かりボランティアさんに協力してもらえれば保護できるのではないか、と考え、まずは一関保健所に相談いたしました。実は、飼い主さんの親族の方も一度保健所に相談していたそうで、担当者の方が事情を把握してくださっていたためスムーズに協力を得られることになりました。また、一時預かりボランティアを募集したところ、現地一関市の方が手をあげてくださるという願ってもない結果となりました。

実際に現地に捕獲に行ってみると、住む人の居なくなったおうちは予想以上に荒れ果てていました。そんな中、朝夕のごはんを持ってきてくれる方を待っているねこ達の姿があちこちに見受けられました。

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住む人が居なくなり荒れ果てたおうち。ねこが隠れる場所はたくさんあります。

元飼いねことはいえ、お外で暮らしていたねこ達ですので見知らぬ人に対しては警戒心が強く、素手で捕まえることはできません。

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ごはんをもらうねこたち。飲み水は、器にたまった雨水です。

捕獲機やケージを使って、1回に数匹ずつ捕獲し、保健所で一時保護していただいている間にワクチン接種を済ませていただきました。その後、一時預かりボランティアさんのお宅に移動し、避妊去勢手術やFIV,FeLVのウイルス検査を実施。こねこを含め、2匹を除いてすべてFIVキャリア、という予想外の結果となりましたが、各方面のご協力を得られたことから、ご相談から1か月、雪が降る前に全頭12匹を保護することができました。

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キャリーに入れられて不安そうな表情のこねこ。

幸いもりねこにはFIVキャリアのねこたちのためのシェルターがありますが、あまりに保護数が増えてしまいますとねこたちがストレスを感じてしまいますので、ここでも預かりボランティアの方のご協力をいただくことになりました。どうしてもFIVキャリアのねこたちの譲渡のペースは、ノンキャリアのねこたちに比べてゆっくりになるのですが、おかげさまで一関市から来たこねこ2匹は譲渡が決まりました。残ったねこたちも、これからずっとのおうちをもりねこで探してまいります。

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もりねこでしばらく過ごし、すっかり自信に満ちた表情になった、画像3のこねこ。
先日、ずっとのおうちへと出発いたしました。

今回、保護依頼のあったねこたちは全頭保護することが出来ましたが、保護はゴールではなくスタートです。今回保護したねこたちは、幸せな家ねこになるためのスタート地点に立ったに過ぎません。この子たちみんなが幸せな家ねこになれた日が、レスキューのゴールなのです。



<ご支援くださっているみなさまへ>

今回のレスキューにあたって、資金面の心配をすることはありませんでした。それは、ご支援してくださるみなさまのおかげです。資金面の心配をせずに済む、というのは本当にありがたいことです。みなさまのご支援に心より感謝申し上げます。
また、今回は保護依頼のあったねこたちを全頭保護することが出来ましたが、幸せな家ねこになるという、そのスタート地点に立つことすらできずにいるねこ達が、まだたくさんいることも忘れてはなりません。高齢化が進めば、高齢の飼い主が亡くなったり入院したりして路頭に迷うねこたちも増えてくることでしょう。今目の前にいるねこたちを保護するだけでは、保護を必要とするねこ達が減ることはありません。
ねこを飼うのであれば、不妊手術を必ず実施すること、完全室内飼いをすることなどが「当たり前」になるように、みんなの意識を変えていかなければなりません。もりねこは、ねこの保護と譲渡活動はもちろん、ねこの適正飼育に関する教育啓発活動にも注力して活動してまいります。引き続きのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。



「特定非営利活動法人もりねこ」
https://www.morineko.org/
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