「
猫とアートの競演」と題して、千葉県匝瑳市の丘の上に立つ松山庭園美術館で開催中の「猫ねこ展2025」を4月にご紹介しましたが、遠くて足を運べなかった猫好きの方たちのために、お約束通り再度ご紹介しましょう。
梅雨明けの庭園に着くや、夏もみじの木漏れ日を映したキラキラの瞳の白介くんが迎えてくれました。
あっ、あそこで気持ちよさそうに石橋の上を独り占めしているのは、羅羅ちゃんではありませんか。
7月は夏時間営業で18時まで開館。こんな夕涼み風景に出会う楽しみが待っています。
前庭の芝生の上で、「いらっしゃい」をしてくれたのは、錦之介くんです。
全国の作家たちから集まった、猫愛と個性あふれる力作たちも、こぞって「ようこそ」と迎えてくれます。
三毛猫モモちゃんは、展示会場内を行き来して、忙しそうですね。
入館者の投票による「私の好きな作品大賞1席」は、今年は中野光介さんのこの作品。
「新入りとともに」というタイトルですが、猫好きの心を揺さぶるなんとも温かみのある絵です。どっちが新入りなのでしょうか。きっと先を行っているキジトラさんが先輩で、丸々しているのが新入りさんかな(笑)
これまで、当ブログに登場してくれた猫さんたちの飼い主の作家さんの作品もいくつかあります。
虎之介と瀬奈ちゃんの飼い主花澤さんの、パッと目を引く華やかな作品。虎之介くんも瀬奈ちゃんも、こうして毎年モデルにしてもらって、幸せ猫です。
ねぎ様の飼い主だったいっとくさんの描く猫さんは、毛色や柄が違えど、必ずねぎ様をほうふつとさせる目ヂカラあるカッコいい猫さんたちです。
「ねぎ様、またここで会えたね」と、心のなかでつぶやきます。
抱っこ猫こなつちゃんの飼い主友田さんの作品には、すべての猫たちの安寧を願う独特の世界観があります。
「世界中のともだちと3匹の猫」。
えっ、どこに猫が3匹?と思わず見直してしまいましたが、ちゃんといました!
個人的に「私の好きな大賞」は、今年はこの絵です。
大きな絵に囲まれてひっそりと小さめのキャンバスの中にたたずむサビ猫さん。「マリー」というタイトルです。
里山のさっちゃんや、野菜直売所のチャーリーさんや、昔飼っていた「トラ」さんにもどこか似ています。
思わず撫でてやりたくなるような、どこにでもいる猫の普遍的な愛おしさが詰まっていて、その前からなかなか離れられませんでした。
「堪能いただけましたか」と、黒介くん。
もちろん! あっという間の3カ月半の会期がもうすぐ終わります。
今年もたくさんの人に来てもらってよかったね。
美術館主のコノキ先生もこう言っています。
「今年はにゃんにゃんの22回め。世の中は争いごとに満ちているけれど、ここでアートと猫に思いきり触れて、皆さんに少しでも元気になってもらえれば。集まる作品も、回を追うごとに猫愛が満ち溢れ、表現もそれぞれ『自分の猫』になってきています」
どっちがアート? どっちもアート。
作品を見終わっての庭園散策も楽しみましょう。
羅羅ちゃんが見つけたのは、玉虫。自然に囲まれた美術館ならではの光景です。
羅羅ちゃんが、庭の奥にある猫椅子(私が勝手に命名)に座って見せてくれました。「この椅子、私の椅子なの」
「違うでしょ、私の椅子よ」と、美術館のゴッドマザー、ミーちゃん。
みんながお気に入りの椅子なのね。
松山庭園美術館の「猫ねこ展」、残す会期は25・26・27の3日間となりました(10:00~18:00まで)。
お近くの方は、夏猫とアートの競演がたっぷりと堪能できる、このトクベツな場所にぜひ。
「道ばた猫日記」から書籍が生まれました。

『
猫は奇跡』
"ふつうの猫"たちが起こした奇跡の実話17選

『
猫との約束』
猫は人生にドラマを運んでくる。ささやかでも、至福のドラマを

『
寄りそう猫』
しあわせは猫の隣り。心温まる17の実話。

『
猫だって......。』
ふつうの猫たちが語る、22の愛情物語。

『
里山の子、さっちゃん』
動物たちはやさしく、気高い。助け合い、ともに生きる猫たちの物語。

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フェリシモ猫部の心温まるブログ、完全版として待望の書籍化!

『
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描き下ろし猫スタンプが登場。猫たちがあなたのトークルームに寄り添います!
写真
道ばた猫日記ライター紹介
佐竹 茉莉子(さたけまりこ)
フリーランスのライター。路地や漁村歩きが好き。町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信している。写真は自己流。著書に『猫との約束』『寄りそう猫』『猫だって……。』『里山の子、さっちゃん』など。朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」、辰巳出版WEBサイト「コレカラ」にて「保護犬たちの物語」を連載中。
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自然の中の実物のねこは
by Y,M 2025-07-23 11:53
緑の中の実物のネコ達は自然に溶け込んでいて美しいが、作品の中のネコ達は一段と個性が強調され、滲み出ていて素晴らしい。猫ってこれほどまで表情豊かであったとは、愛しく思う気持ちを再認識させられた次第。
by Y.M 2025-07-23 12:08
今年は千葉に用事があったので、匝瑳市まで足を延ばし猫アートを堪能してきました。
美術館のリビングでごろんとしたミーちゃんを発見! 腰ポンポンも受け入れてもらえてちょっと幸せ。
佐竹さんのツナちゃんに一票を入れてきました。
「かざぐるま」に立ち寄る時間がなかったのは残念でしたが、こちらはまたの機会に。
by ヤンヤン 2025-07-24 04:47
美術館と猫さんが合うのは、どちらも芸術作品だからですね。
身体つき、毛の色、目の色、きれいな筋肉……
どの絵も、描かれている猫さん達の可愛い声が聞こえてきそうです。
夏の濃い緑の草木の中に居る猫さん達…本当に美しい風景です。
by ちぃ 2025-07-24 18:35
ここにコメントするのは初めてですが、佐竹さんの「道端猫日記」が欠かさず見ています。
最終日の27日に初「猫ねこ展」に行けました。たくさんの人が見にきてくれていて、猫好き人間が多いことに喜びと頼もしさを感じました!
たくさんの見応えのある作品に時を忘れました。暑い中、ブチ猫さん、白猫さん、茶白さんにお会いできました。
by 三毛さんのゲボク 2025-07-28 14:06
佐竹さん、猫ねこアートのご紹介、ほんとにありがとうございます!
みんな素敵でネコ愛あふれる作品ばかりですね~♪
ところもころに本物のネコさんが混じっているのが、何ともたまりません!
マリーちゃんも可愛いですね~♪
確かに守ってあげたくなります…💓
来年こそは、ネコ椅子のみんなに会いに行きたいです。
by ぴっころ 2025-07-29 14:09