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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

道ばた猫日記

2026年02月24日

クリちゃんの小さな奇跡

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クリちゃんは、その名の通りの栗色の毛と、黄緑色の瞳を持つおばあちゃん猫。
「クリちゃん物語」という絵本でも描きたくなるような、牧歌的かつ凛々しい雰囲気のある猫さんです。

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室内飼いですが、暖かいきょうは、お父さんたちの庭先でのおしゃべりに足元で付き合っています。

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クリちゃんは、2005年の夏生まれですから、20歳半になります。
猫生もかなりご長寿になったとはいえ、20歳越えで、しかもこんなにはつらつとした目をした猫はそうそうはいません。

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フレンドリーなクリちゃんは、お客さんの膝にもすぐに乗ってしまうのですって。
今日も、お客さんに撫でてもらって、ご機嫌さん。

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クリちゃんのお母さんは、よそのおうちの小屋でノラ母さんから生まれ、ここのおうちにもらわれてきてクリちゃんを産みました。
おうち生まれのクリちゃんはとても人懐こく、生まれつき生命力のみなぎる猫だったそうです。
ふすまや障子を難なく開ける賢い猫でもありました。
当時寝たきりのパグ犬がいたのですが、いつも添い寝をするなど、それはよく面倒を見ました。

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長いこと仲良しだったパグが旅立ってしまった後、10才過ぎでまだまだ元気だったクリちゃんは憔悴して、階段も登れないほどになってしまいました。

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12~13歳にしてオムツ生活となってしまったクリちゃんは、生命力が消え、まさに「老猫」という感じでした。
そんな時、お父さんは次々と犬を保護。
近所をうろついていたノラ犬きょうだいと思われる3匹のうち、2匹が保健所収容。残った1匹がビクビクとうろついていたのを見過ごせず、猫の餌で門の中へ誘い込み保護しました。
それが黒犬ポルチーニ。
さらにひと月後。コンビニのあたりをウロウロしていた茶色い犬を娘さんがお菓子で家まで誘い込み、保護に成功。コンビニの名から「なな」と名付けられました。

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ななは、首輪抜けの達人で、フェンスも飛び越えて外で数時間遊んで戻ってくることも、一度や二度ならず。
ななの子の黒犬げんはもらわれていったものの、噛み癖があるので保健所に連れていくという話を耳にして、譲渡5年後に戻してもらった子です。
なながやってきた翌年の2018年5月には、またまた子猫を保護。家の裏の空き地で鳴いていた黒白の子猫です。
その猫もものすけがやってきたときから、小さな奇跡が起きました。
クリちゃんの生命力が復活したのです。
幼いもものすけの面倒を見始めるや、みるみる元気を取り戻し、オムツ生活とおさらば。

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階段も登れなくなっていたクリちゃんなのに、もものすけと一緒に上り下りするようになり、元気だった頃とすっかり同じ暮らしぶりとなりました。
4年前の2021年11月には。道路の真ん中にうずくまり、前の車がよけていた子猫を運転中のお父さんが発見。車道の縁石からはカラスが狙っていました。すぐに保護して、近くの店に聞いてみましたがおうちは見当たらず、連れ帰りました。
その子が、かきまる。クリちゃんと同じキジトラ猫です。

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かきまるくんはとても怖がりで、雷や大きな音、知らない人も大嫌い。クリちゃんはこの子もお母さんのようにお姉さんのように面倒を見て育てました。
そんなわけで、3世代が暮らすクリちゃんのおうちは、犬3匹猫3匹も含めての大家族。

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弟たちに慕われるクリちゃん、ますますお達者で、軽やかに歩き回るさまは12~3歳くらいにしか見えません。
お父さんが犬の散歩に出かけるときは玄関先までくっついてきます。ご近所でも人気者のクリおばあちゃん。

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それにしても、つくづく思います。
猫のメンタルは私たちの想像以上に繊細で、仲間を想う気持ちや母性は一途で、それがときとして小さな奇跡を起こします。

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何匹もの犬猫のいのちを救ってくださった川嶋家の皆さん、犬猫たちと共に、これからも楽しくにぎやかにお幸せに!!



「道ばた猫日記」から書籍が生まれました。

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道ばた猫日記ライター紹介

佐竹 茉莉子(さたけまりこ)

フリーランスのライター。路地や漁村歩きが好き。町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信している。写真は自己流。著書に『猫との約束』『寄りそう猫』『猫だって……。』『里山の子、さっちゃん』など。朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」、辰巳出版WEBサイト「コレカラ」にて「保護犬たちの物語」を連載中。

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カテゴリ: 道ばた猫日記
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