
いらっしゃいませ!
猫さんが迎えてくれるとは、思いもよらぬ夕暮れでした。
旧江戸川の春先の景色が見たくなって、初めて向かった「江戸川」という地名の町です。
川近くの路地のパーキングに車を停めて川の方へと思ったとき、目に飛び込んできたのが「ネコヤドウ」という心をくすすぐる店の看板!
のぼりには、コーヒーカップの絵と「コシヒカリ」の文字。
何の店でしょう。ワクワクと入ります。
わあ!可愛い猫雑貨がいっぱい。
店主に「あのう、ここは雑貨屋さん?それともカフェ?」と尋ねると、こんな答えが。
「おにぎり屋です。お弁当やおかず、猫雑貨も置いてます。店内でおにぎりなど食べられますし、コーヒーも飲めますよ」
閉店前の時間で、棚のお弁当やおにぎりやおかずがすっかり売り切れていたので、おにぎり屋さんとは気がつかなかったのでした。
おにぎりとコーヒーを注文し、あったかーいい笑顔の店主智恵子さんと猫雑貨の話などしていたら、「うち、猫もいます」とおっしゃるではありませんか。
「あ、ご自宅に?」
「ここが自宅です。今、呼びますね」
そして、ベルを一振り、チリン。
はいはい、猫好きのお客さんですかとばかりに、奥から猫が!
1匹、2匹、3匹、4匹。、次々と。
楽しげに、尻尾をゆらゆらさせて店内を回遊。
サビ猫のウメコちゃんに、三毛猫のコナツちゃんに、茶白のアカネちゃんに、黒白のタビコちゃん。何だか魔女に魔法を見せられている気分です。
みんなこの辺で保護されたメス猫さんなんですって。
智恵子さんが、自宅の一部を「ネコヤドウ」にしたのは、2年半前。
若い時から美味しいものが大好きだった智恵子さんは、美味しいものを人に作ってあげるのも好きで、ついに自宅に小さな可愛いお店を作ってしまったそうです。
大の猫好きなので、グッズもいっぱい。こんなエプロンで、楽しくおにぎりを握ります。
お客様は、ほとんどがこの路地界隈の住人。2歳の幼児から、おじいちゃんおばあちゃんまで。
みんな、美味しいごはんのおにぎり、大好きですよね。
近くの会社に勤める男性もおなじみさんだとか。
なんたって、毎月ご夫婦で行く新潟の南魚沼産のコシヒカリを釜炊きし、具材もとことんこだわっているので、美味しいのなんの。
その季節季節で、新鮮な干物や野菜を仕入れてくるので、日替わりのおかずメニューもお楽しみです。
店内席は4席のみの小さな店ですが、猫好きには猫が寄りかかってくるという、こんな果報も待っています。
豊満ボデイーが人気のコナツちゃん、9キロあるそうですよ。
「美味しいものと猫に毎日囲まれる幸せを、母さんはお客さんと分け合いたいんだって」
営業日やメニューは、お店のインスタを見てね。
→Instagram:
@necoya_dou
さて、4匹はどうやって智恵子さんのもとにやってきたのでしょう。
東京下町ならではのそれぞれの保護ドラマは、次週に続きます。お楽しみに!
「道ばた猫日記」から書籍が生まれました。

『
猫は奇跡』
"ふつうの猫"たちが起こした奇跡の実話17選

『
猫との約束』
猫は人生にドラマを運んでくる。ささやかでも、至福のドラマを

『
寄りそう猫』
しあわせは猫の隣り。心温まる17の実話。

『
猫だって......。』
ふつうの猫たちが語る、22の愛情物語。

『
里山の子、さっちゃん』
動物たちはやさしく、気高い。助け合い、ともに生きる猫たちの物語。

『
しあわせになった猫 しあわせをくれた猫』
フェリシモ猫部の心温まるブログ、完全版として待望の書籍化!

『
いつもそばにいる猫』
描き下ろし猫スタンプが登場。猫たちがあなたのトークルームに寄り添います!
※猫部ブログをお楽しみいただき、ありがとうございます。
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道ばた猫日記ライター紹介
佐竹 茉莉子(さたけまりこ)
フリーランスのライター。路地や漁村歩きが好き。町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信している。写真は自己流。著書に『猫との約束』『寄りそう猫』『猫だって……。』『里山の子、さっちゃん』など。朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」、辰巳出版WEBサイト「コレカラ」にて「保護犬たちの物語」を連載中。
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