[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

ミーちゃんは、鼻先が茶色のハートをした三毛猫さんです。
これは、5年前の写真。
房総のとある市が運営する農特産物直売所の中の大きな園芸店で会いました。



人懐こい猫さんで、とても柔和なお顔をしていたので、可愛がられていることがひとめでわかりました。



店のかたにもお客さんにも、こうしてしょっちゅう撫でられていました。



お店の方に聞くと、この施設ができて数年後に駐車場に捨てられていた猫さん。店猫となり、みんなの人気者だそう。



あの日は、広い店内を案内してくれて、お勘定にも立ち会ってくれました。
当時で11歳越えと聞いたので、今は16歳を過ぎているはず。元気でしょうか。

日曜日、近くの美術館まで用事があったので、遠回りをして久しぶりに直売所を訪ねました。
直売所はまだ開いていましたが、園芸店は閉まったばかりのよう。
外から園芸店をのぞいて「ミーちゃ～ん」と呼んでみました。



声にこたえて、奥からまっすぐにやってきたのは......ミーちゃんではありませんか！
以前より目つきがしっかりして看板猫としての貫禄が増したような。



「ミーちゃん、元気そうでよかった。久しぶり！」
いそいそと足元にやってきたものの、はて、どなたさんでしたっけ？のミーちゃん。たくさんのファンを毎日相手してるもんね。



「ミーちゃん、さっき、夕飯をたらふく食べてたよ」と、ミーちゃんを可愛がっている方も帰りがけに撫でていきます。
「もう16歳は越えてるけど、みんなにかまわれて、おやつを持ってきてくれるお客さんも多いから、なんたって若いよね～」
閉店後は戸締まりされるお店の奥にフカフカのあったかいねぐらがあって、ミーちゃんは専用通路から出入りするので、安心安全。朝はスタッフの来るのを待ち構えているそうです。
ミーちゃんまたね、ずっと元気でね。
隣りの農特産物直売所で、近隣農家さんの野菜や花を買った後、ふと奥の隅に目をやると、味のある猫さんの写真が。



「しらたま君」？　タイムカード？



よく見れば、毎日、何時に出勤と手書きしてもらっています。
「8:31　ミー部長の後に出勤」「7:30　外回り　14:20昼食」「7:30　朝食おかわりした」などという日もあり、皆さんが白玉くんの安否や健康を気にかけていることがよくわかります。ミーちゃんは園芸店の看板猫だけでなく、この施設の「部長」にまで昇格していたんですね！
レジのかたは「しらたま君は、こんなにみんなで可愛がっているのに、いまだに触らせてくれず、シャーまでするんですよ～」と笑います。
しらたま募金は餌代と手術代になるのかな。少しだけどカンパしました。
裏手の広い農村公園を横切って毎朝ご出勤だそうです。



そばのガラス戸には、以前の通い猫で今は天国のサビ猫さんの写真が貼ってあり、お店の方々のやさしさが伝わりました。



帰り道では、こんな立て札も発見。



田植え準備で水を張られた田んぼがきれい。
あたたかな春の村の夕暮れでした。

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「道ばた猫日記」から書籍が生まれました。


『猫との約束』
猫は人生にドラマを運んでくる。ささやかでも、至福のドラマを


『寄りそう猫』
しあわせは猫の隣り。心温まる17の実話。


『猫だって......。』
ふつうの猫たちが語る、22の愛情物語。


『里山の子、さっちゃん』
動物たちはやさしく、気高い。助け合い、ともに生きる猫たちの物語。


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