フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。
実施場所:熊本県
猫を愛するみなさんにとって耐えがたい内容が含まれることをあらかじめお伝えしておきます。
書くべきか迷いましたが、ジョートフル史上はもちろんのこと、私の人生でも一番辛く衝撃的な事件が、ジョートフルが活動する熊本で、しかも身近なところで、おきてしまいました。
これを無かったこととして、いつものように譲渡会の明るい結果報告だけをするのは、みなさんに対しても被害にあった猫たちに対しても不誠実と思い、書くことにしました。
報道やSNSを目にした方も多いと思いますが、猫150匹以上の多頭死事件の現場は、熊本の保護団体のメンバー宅です。
被害にあったのは、保護依頼や預かり依頼をうけて当事者が引き取った猫たちです。
ジョートフルの譲渡会にも度々参加していた団体さんのひとつです。
ジョートフルは保護団体ではなく、譲渡会の主催者です。基準に則り登録した保護団体や、動物愛護センターなどの自治体が参加してくださっています。譲渡会参加にあたってのルールについては、マニュアル遵守と誓約フォームへの入力をもって管理しています。
だから、参加団体の普段の飼養管理については監督責任も権限も無い。
当事者の団体代表すら知らなかったと言っている中(真実だとしたら、ガバナンスの問題は大いにあると思います)、ジョートフルは当然知る由もなかったし防ぎようがなかった。
という旨を、ボランティアはじめ関係者のみなさんは口々に言って慰めてくれていますが、
はたして本当にそうでしょうか?
今の私には、まったくそうは思えません。
ジョートフルとしても、当事者とも当該団体の代表とも面識がある私個人としても、何かできることがあったのではないか。せめて、もっと早く気づけたのではないか。
とてもとてもとても悔やんでおります。
なぜこのようなことになってしまったのか。
今は警察の捜査中ですが、理由や背景については理解も想像もできません。
何より、亡くなった猫たち、猫を亡くした方たちのことを思うと、胸がつぶれる想いです。
もっと早く気づく方法やタイミングは本当になかったのか?
当事者はもちろん、他団体や今後の新規参加団体についても、今後絶対にあってはならない再発を完全に防止することはできるのか?
奇跡的に救出された猫たちにできることは何だろうか?
亡くなってしまった猫たちと、猫を亡くした方に対してできることは無いだろうか?
そんなことを、事件発覚後ずっと悶々と考えています。
捜査は続いておりますし、救出された猫たちの行き先もやっと決まったばかりです(ほぼ全頭が他団体への団体譲渡。うち1匹は我が家にお迎えしました。健康状態も良くなってきて、落ち着いてきています)。
熊本の団体のみなさんも私も、精神的にもまだ乗り越えられたとは言えません。
きっかけというにはあまりにも残酷な代償ですが、とにかく今は、前を向こう、熊本をより良くするためのお手伝いをもっとしていこう、と立ちあがろうとしているところです。

救出され我が家の新しい家族になってくれたジーナです
まだ明確な答えは出ていません。
ですが、まずは保護団体さんそれぞれの組織ガバナンスの強化。
そして、ジョートフルが目指す「より良い譲渡」の明確な言語化と共有、それぞれの団体さんにとってのより良い譲渡に向けての、より良いTNR・より良い保護・より良い飼養管理の具現化、と考えています。
熊本は、全国でも珍しく団体同士の連携があるエリアです。
熊本地震という辛いきっかけに加え、うぬぼれかもしれませんが、毎月のジョートフルがその一助になっているであろうことを、とても誇りに思ってきました。
熊本の団体さんたちはすごいんだよ、といつも自分のことのように自慢し宣伝し、近年は全国各地から譲渡会の視察に来てくださる方も増えていました。
そんな熊本だったのに、しかもこんな身近なところで、起きてしまった事件です。
受け止めきれないほどに衝撃的で、悲しみと怒りと悔しさと後悔で心も頭もいっぱいです。
でも、団体同士の連携がある素晴らしい熊本だからこそ、今回13匹の猫たちを救出できたのも事実です。警察や自治体だけではスピード的にも動員的にも無理だったはずです。救出作業に入ったのも、遺体を運び出して記録したのも、当該団体だけではなく熊本の保護団体さんたちみなさんが力をあわせて実行してくださいました。
熊本地震をきっかけに私を含む関東のボランティアが中心となって発足したジョートフル、当初の目的は、おこがましい言い方ですが「熊本の保護団体さんたちを助ける」でした。
近年は、「熊本の保護団体さんの連携の素晴らしさを伝える」に。
今回の事件を受けて、これからは、「熊本の団体さんたちそれぞれを日本一の保護団体にする」ことをあらたな目標に加えます。
もちろん、より良い譲渡のために、さまざまなかたちでの譲渡会も継続し、さらに強化していきます。
今回の事件は、とある団体のとあるメンバーがやったこと、というふうには、世間は見ていません。
日本の保護団体全体の社会的信用が失われてしまったと感じています。
「やっぱりドーブツアイゴとか言ってるのは変な人たちなんだ」「ボランティアなのに保護や譲渡に寄付金をとっているなんて詐欺だ」などの言葉がSNSに並んでいます。
そんな風潮になりつつある今、私たちにやれる(かもしれない)こと・私たちにしかできない(かもしれない)ことは、「どこからも文句のつけようのない、日本一最高な保護団体をつくること」と考えています。
ジョートフルに参加してくださっている熊本の保護団体さんそれぞれが、自分たちにとっての「日本一」を考え(決して保護数の追求などではありません)、それを目指す。その並走者にジョートフルはなりたいと思っています。
具体的な第一歩として、全団体とのミーティングを個別に開催しました。
見えてきたことは、良いことも悪いこともたくさんでした。耳が痛いこともありますし、資金的・人的資源的にも難しそうなこともたくさんあります。
ですが、これを第一歩として、熊本の団体さんたちを日本一にしていくため、ミーティングの定期開催、動物に関する法律や飼養管理の勉強会主催、飼養環境チェックの実施など、新たな施策のヒントが見えてきました。
さてそんな中、悩みに悩みましたが、6月15日(日)は譲渡会を予定どおり開催いたしました。
こういう状況だからこそ、譲渡促進の手を止めるべきではない、と決意した次第です。いたずらや妨害など万が一のことも考慮し、警備員もスタッフも増員して実施しました。

譲渡会本番前の朝礼にて
朝礼での黙祷から始めることになってしまった、譲渡会。
でも本番は、団体のみなさんもスタッフのみんなもいつも以上に一丸となって、いつもどおりの「楽しい」譲渡会となったと感じました。
雨模様の1日でしたが、猫6匹にお声がかかりました!
また、救出された13匹の猫たちの医療費緊急募金箱にもたくさんの方がご寄付をくださいました(ジョートフルから責任をもって、猫たちの医療費を管理している方にお渡ししました)。

全4団体から猫36匹・犬1頭が参加しました

蒸し暑い1日でしたが猫会場のトレーラーハウス内はエアコン2台完備で快適
ジョートフルはこれからも、より良い譲渡をFULL(いっぱい!)に、
さらにこれからは、熊本の保護団体さんたちを日本一最高な団体にするために、いっしょに走りながら考えていきます。
譲渡会のあり方のみならず、各団体に対する管理/確認体制を見直し、保護団体さんといっしょに成長し、社会に役立つ存在として団体もジョートフルも認められるよう、さらなる挑戦を続けていきます。
もし私の思いに賛同してくださって、お時間があったら、ぜひぜひジョートフルの譲渡会に遊びにいらしてください!
読んでいただき、ありがとうございました。
長文駄文をお許しください。
<ご支援くださっているみなさまへ>
ジョートフルへのあたたかいご支援、本当にありがとうございます。
主催する「ジョートフルの楽しい譲渡会」はこの6月で70回目。みなさまの応援あって、ここまで継続できました。心より御礼申し上げます。
まさか、こんな信じがたく辛すぎることをご報告する日がくるとは思いませんでした。
まずは熊本の保護団体のみなさんとこの悲痛な事件を乗り越え、そしてジョートフルは、熊本の団体さんそれぞれを日本一の団体にするお手伝いをする並走者になります。おそらくジョートフルにしかできない、新しい大きな挑戦です。
誰も歩んだことのない未知の世界、茨の道だと思います。でも、茨の道を笑顔で歩んでいけるのは、熊本の保護団体さんたちしかいない。その横をいっしょに歩き、切磋琢磨しあい励ましあって、日本の保護団体全体の社会的信頼を取り戻したい。
もちろん、譲渡会も継続します。もっと社会に認められるように、もっと安心安全に、もっともっと楽しく。
どうかこれからも応援をお願いいたします。お仲間もいつでも募集中です。
「ジョートフル熊本プロジェクト」
https://www.jyoutofull.org/