[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

意志の強そうな瞳を持つキジトラのまりえちゃん。
とてもドラマチックな救出劇の末に家猫になった猫さんです。



「そうなんです。実家の風呂場の床下からやってきました」と、笑うりみさんは、二児のお母さんです。



これが保護直後の写真。排水管の石鹸カスに浸かっていたので耳は禿げ、低体温でぐったり。まさに凍死寸前でした。
救出ドラマの舞台は7年前の秋、りみさんのご実家です。
出勤前の朝ぶろに入った、りみさんのお姉さんが「みゃっ、みゃっ」という鳴き声に気づきます。その声はまさにお風呂の下から！
子猫が外の排水管から入り込んでしまったようでした。
これは大変。でも、お姉さんは仕事に行かなくては。それで、「助けてね！」と家に残るおばあちゃまに一任。
おばあちゃまは80歳。でも、とてもパワフルな方です。即、風呂場の床を壊して子猫を助け出すことを決め、次々と業者に電話を掛けます。
返ってくる答えは、どれも「できません」「無理です」
７軒目だったかの業者の方が「なんとか助けましょう！」と言ってくれました。
風呂場の床を壊して、排水管の奥から、凍死寸前の子猫が助け出されたとき、おばあちゃまは両てのひらに小さなその子を載せて、近所の獣医さんに走りました！



これが救出後のお風呂場。おばあちゃまと業者さん、よくぞ思い切ってくださいました。
獣医さんで子猫の名前を聞かれたおばあちゃま。とっさに子猫の額のM字模様からひらめき、Mではじまる「まりえ」という名をつけたのでした。



保護後、温まって落ちついた愛らしいまりえちゃん。



数日後に、助けてくださった業者さんが修復工事の状態を見るためにやってきたとき、「この子を引き取りたい」と申し出てくださったそうですが、すでにまりえちゃんにすっかり情のうつってしまったおばあちゃまは、申し出に感謝しながらも「うちの子にします」と答えたそうです。
「工事費は○○万円で、おばあちゃんはことあるごとに『この子は○○万円の猫』と人に言ってました（笑）。助けることができたのがよほどうれしかったのでしょう」と、りみさん。
結婚して実家を出ていたりみさんが新しい家に引っ越したのを機に、まりえちゃんは、りみさんちの子になりました。毎日のように会いに来るおばあちゃまに、まりえちゃんもうれしそうでした。
りみさんが里帰り出産をしたときは、まりえちゃんも付き添って里帰り。
その後、ふたりの子の育児にも、まりえちゃんは参加。



添い寝したり。



守るように寄り添ったり。



おしゃべり相手になったり。



今も、紬美（つぐみ）ちゃんと裕成（ひろなり）くんの、やさしいお姉ちゃんです。



最近、そんなまりえちゃんの身に小さな「事件」がおきました。



「いつのまにか、あたしの知らない猫が家の中にいるのよ。あの子、いったいどこからきたのかしら」



「うにゃうにゃうにゃ」と文句を言うまりえちゃん。
その目の先には......。



あっ、可愛い子猫さんが。
新入り「こまち」くんのお話は、来週に続きます。

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