フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。
実施場所:主に焼津市、藤枝市
高齢の飼い主さんか亡くなり、親族からの希望で保護していた15歳と20歳の高齢猫2匹。2匹ともとても穏やかで、特に15歳の子(てるちゃん)は人懐こく、元飼い主様の膝によく入っていたそうです。きっと平和な毎日を送っていたのでしょう。年齢が年齢だけに、このまま会員宅で寿命を迎えるまで静かに暮らしてもらおうと思っていました。
今年6月初旬の譲渡会に、ひとりの高齢の女性がやってきました。半年前に15歳の猫を亡くし、自分は72歳、夫も75歳なので、もう猫を飼うのは諦めるしかないか、と思う反面、ある程度の高齢猫ならどうだろうという期待を抱いて。
基本的に当会では60歳以上のお宅には譲渡は行っていません。これはどこの団体でも同様かと思いますが、厳しい環境で過ごしてきた保護動物が、ふたたび「飼い主のいない子」になってしまうことを避けるためのやむを得ない対策なのです。
私たちは、てるちゃんのことをお伝えしました。元気で若く見えるとはいえ、さすがに亡くしたばかりの15歳の先住猫と同じ年齢の子は...と尻込みをされましたが、ご夫婦でご相談され、再度譲渡会に来てくれました。
「一匹でも保護猫を助けたい!」
「自分たちも健康に気をつけ、もう一度、猫と一緒に生活したい!」
てるちゃんを迎え入れる決断をしてくださったのです。
一般的に、高齢の方は若い猫を希望されます。
「自分が歳だから、若い子に元気をもらいたい」
「自分より先に死なれると辛い」
「病気や老いで介護が心配」
でもこのご夫婦は、てるちゃんを迎えることを、ものすごくポジティブに考えてくれました。
断言できます。
てるちゃんも、ご夫婦も、健康寿命が延びます!
ほんとうに末永くお幸せに!

飼い主さんの膝に入ってご満悦

ひとりっ子はいいな

何かくれるの?

にゃるそっく
<ご支援くださっているみなさまへ>
「シニア猫はシアワセ猫」
保護活動を続けていると、どうしても「高齢の子」「病気や障害持ちの子」が「終生飼養」として増えていきます。当然そのような子達には、子猫以上の医療費や飼育費がかかります。
欧米では治癒の見込みのない、重い病気の動物には、苦痛を与え続けることを良しとせず、「安楽死」を選択することが普通です。しかし日本では、「頑張って生きている子を1日でも長く生きさせてあげたい」と考えるのが一般的です。これは「動物だから」という訳ではなく、人間の命にも共通する考え方の違いで、どちらが正しいという訳ではありません。
今回の「てるちゃん」のように、ネガティブな選択ではなく、お互いが余生を豊かに過ごせるような譲渡がもっと増えてくれれば、私たちのような団体も含めて、みんなが幸せになれるのではないかと思います。
みなさまからお預かりした寄付は、すべての動物に等しく使われますが、負担の大きい高齢・持病持ちの動物の譲渡が広まれば、もっと多くの動物を救うことにもつながります。ぜひそんな認識を、みなさまからも広めていただけたら、と思います。
「NPO法人まち・人・くらし・しだはいワンニャンの会」
https://www.wan-nyan.org/