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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

道ばた猫日記

2025年02月04日

新しい猫生...メイちゃん

先週に引き続き、昨年10月に一斉保護された13匹のうち、個人シェルターのhome for pawsさん預かりとなった猫たちの新しい猫生を取材しました。。
先週のお話は、ミリちゃんとなったメメちゃんのお話。今週は、メイちゃんとなったメジちゃんのお話です。

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「メイちゃん、隠れてないで、お顔だけでも見せてあげましょ」
お母さんの雅子さんに掛布団を剥がされてしまったメイちゃん。
ここのおうちに来て3か月。正式譲渡となってまだ1カ月足らず。人見知りのメイちゃんは、雅子母さんだけにべったりなんだそうです。昼間はまだ隠れ回っているそうですが...。

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「ほら、丸々としちゃったでしょ」
雅子さんが抱っこして見せてくれたメイちゃん。私がメイちゃんに会うのは、これで3回めですが、会うたびに丸っとしていきます。生後7カ月ですから、この分では、かなり福々としたメス猫さんになるのではないでしょうか。楽しみです。

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メイちゃん、夜はお母さんのお布団に一緒に入り、肩にちょこんとお顔を乗せたり、エリマキのように首周りに引っついたり、足元でお母さんのスネを枕にしたり。ゴロゴロ、モミモミして甘えまくるのですって。
「ゴロゴロ言いながら、顔を舐めだし、そのうち髪の毛まで舐めだします。可愛いけれど、痛くって(笑)」と、雅子さん。
ただし、こんな甘えん坊は、まだ夜限定なのだそう。日中は姿を隠す、夜なか姫。
「主人や来客には、触らせたなくない、姿も見せたくないようで。まあ、ゆっくりメイちゃんのペースで距離を縮めていきます」と、雅子さんはゆったりと構えています。
あのとき、雅子さんにお声をかけてほんとうによかった!

昨年10月初めのメイちゃんたち大ファミリーの一斉保護の現場には、私も立ち合って見学をさせていただきました。

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メイちゃんたち子猫は、親離れ直後くらいの、まだ3~4カ月のチョロチョロ時期。

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メイちゃんにそっくりの子もいれば、

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三毛猫さんたちもいました。
保護された13匹は、保護を決行したおふたりが預かりを分担。home for pawsさんのもとには、お父さんの顔デカムーン氏やお母さんのテトさん、その子たちも含めて9匹が。

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これが、シェルター預かり時代のメメちゃん。当時の名前はメジちゃんでした。
目ヂカラがひときわある子だったからです。

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人見知りの反面、探検好きでもありました。

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一緒に保護されたムーン父さんとの2ショット。ようく見たら、似てますね!

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一度にえいやっと保護したものですから、シェルターは大賑わいのてんてこまい。
年齢不問で、一時預かりのかたも募集していました。ですので、印旛沼を見下ろすギャラリー風草で、ちょうど作品展をご一緒にしていた雅子さんに、私は声をかけたのです。「預かりをしてみませんか」と。
雅子さんが2年前に愛猫をなくし、「70代でもう猫は飼えない年齢だけど、預かりならできるかも」と友人にお話しされているのを小耳にはさんだからです。
「します」と、即答でした。
Home for pawsさんが送ってくださった何匹かの写真の中から、雅子さんは、メジちゃんを選びました。
亡くした愛猫の「たつ」くんにそっくりで、同じようにおとなしくて預かりやすいだろうと考えたからです。渋るご主人を「たっちゃんにそっくりな子を預かる」と説き伏せました。

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これがたっちゃん。駐車場で、「おうちの子にしてください」と自ら懇願してきた子猫でした。連れ帰ると、猫が好きではなかったご主人は「元に戻しておいで」。「戻すわけにはいかないでしょ」と政子さん。やがて、たっちゃんは、ご主人に一番なつき、亡くなるときにはご主人の大号泣で見送られたのでした。

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私が雅子さん夫婦のもとに、預かり猫としてメジちゃんを届けたのは、10月18日の夜。
メジちゃんは、こわごわと、でもおとなしく雅子さんに抱かれました。
そして、数日後には、家中の探検開始。送っていただくラインには「夜はゴロゴロ言って布団にもぐってきます」と、雅子さんとの仲良しぶりが綴られていました。
12月10日。雅子さんからこんなラインが。
「このまま我が家の猫にすることにしました。何かあったら、面倒を見てくれると約束してくれた若い友人もできましたので」
じつは、雅子さんの周りでは、「預かり猫を、あの猫好きの雅子さんが返すわけがない」とみんな思っていたそうです。
雅子さんの背中を押したのは、陶芸を一緒に楽しむ若い仲間ちえみさんの「雅子さんちの子にしてあげて。何かあれば、私があとは引き受けるから」と言う申し出でした。

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皆がそれぞれ、自分にできることで手をつなぎ合い、終生のおうちを見つけたメジちゃん。新しい名前は「きっと5月生まれだから」と言うご主人が付けた「メイちゃん」です。
メイちゃん、お父さんとも、少しずつ仲良くなろうね~~。

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玄関に会った、雅子さんの陶芸作品。
きっとメイちゃんがモデルの作品もこれからたくさん生まれてくることでしょう。


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道ばた猫日記ライター紹介

佐竹 茉莉子(さたけまりこ)

フリーランスのライター。路地や漁村歩きが好き。町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信している。写真は自己流。著書に『猫との約束』『寄りそう猫』『猫だって……。』『里山の子、さっちゃん』など。朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」、辰巳出版WEBサイト「コレカラ」にて「保護犬たちの物語」を連載中。

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カテゴリ: 道ばた猫日記
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みにゃさまのコメント

メイちゃん、これほど折々の心の中が、その表情に出る猫は珍しい。怯えた表情から甘えた表情、好奇心の表情等々に加え、これからはふくよかになった体つきにも似合う穏やかな顔になってゆくことだろう。雅子さんの陶芸猫も素晴らしい。皆さまどうぞ末永くお元気で。

by Y.M 2025-02-04 16:08

私の推しのムーン父さんによく似たメイちゃん。お母さん(雅子さん)には、早々と慣れたんですね。さぞ、可愛いことでしょうね。
うちにも同じ名前の仔がいます。5月に、おうちに入れてと突如現れた仔です。
沢山の猫さんを保護されて、それぞれに暖かいおうちを見つけて…… 頭が下がります。
新しい猫生シリーズ?だーーい好きです! 読んでるこちらまで、幸せです。茉莉子さん、ありがとうございます😊

by ちぃ 2025-02-04 16:16

>Y.Mさん

ほんとうに、メイちゃんはお顔付きも目つきも体型も、どんどん変化しています。
たくさんの人の愛情を吸収して、ふくよかになったようです。

by 道ばた猫 2025-02-07 15:06

>ちぃさん

猫好きなら、誰でも幸せになったお話に、幸せを分けてもらいますよね~
私自身がそうなので、愉しく取材を続けています(笑)

by 道ばた猫 2025-02-07 15:08

茶白のメイちゃん、とても可愛らしいです。
確かにムーン父さんとそっくりですね。
猫の遺伝って父猫からの受け継がれるものが多いと聞いたことあるような... 
(三毛猫遺伝子も父方からでしたもんね)
保護された猫さん達が、みんな幸せになることを願います。

by ヤンヤン 2025-02-08 05:36