[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

おとといの日曜日。琥珀（こはく）くんに会いに、横浜へ行ってきました。 かなりの甘えん坊さんというので、楽しみです。



「日曜日にボクんちに知らない人が入ってきた！　聞いてないよう」
さっきまでお父さんとお母さんとまったり休日を楽しんでいた琥珀くんに、このびっくり顔で迎えられました。
そう、ここは。琥珀くんの「ボクんち」。2カ月前からだけどね。



この人誰かな。ちょっとビビってるけど、興味津々。
なんたって、まだ推定11カ月足らずの琥珀くんです。



ケージハウスの中に逃げたけど、お父さんに抱っこで連れ出されてしまいました。



様子見の琥珀くん。ふさふさの毛並みとちょっと困ったような目がチャームポイントです。



ここにやってきたいきさつをお聞きしているうちに、落ち着くことでしょう。 琥珀くんは、南房総で保護された子です。
今年1月下旬の、寒い夕方のこと。海辺の猫たちのお世話と保護譲渡活動を続けている「ドリームキャット」の千鶴子さんが、TNRをして面倒を見ている猫たちにご飯をやりに行くと、見知らぬ猫がいて、遠くからみんながご飯を食べる様子をじっと見ています。
その子のためにご飯を置いて、離れてそっと見ていたら、よほど腹ペコだったらしく、ガツガツと夢中で食べました。
翌日から、その子は、他の猫たちと一緒にご飯を待ち受けるようになりました。足にスリスリしたり、甘え鳴きして後追いしたり。
長毛でふわふわだけど、痩せています。元飼い猫で捨てられたのかもしれません。推定8カ月くらいでまだ幼さが残り、人馴れして甘えん坊のこの子ならきっとすぐに譲渡先が見つかるはず。千鶴子さんはその子を保護して仮の名を「ルーク」としました。



外国の絵本から抜け出してきたような、天然っぽい不思議な魅力のルークくん。
2月、譲渡先募集サイトに載ったルークくんの写真に一目ぼれして、横浜から会いに来たのが、信宏さん・絢子さん夫妻です。
絢子さんは実家でずっと猫と暮らしていたこともあり、3年前に結婚してからも猫と暮らしたいと思い続け、信宏さんも賛成。ルークくんに巡り合ったのでした。
「我が家に着いた時から、『自分ち』のようにくつろいでいましたね」と、ふたりは笑います。



「琥珀」というとびきり素敵な名前を付けてもらい、やんちゃで甘えん坊なひとりっ子の日々。
テーブルに飛び乗って叱られても、まるでめげません。
夜中にキッチンの卓上からカリカリ袋を咥え出し、盛大に床にばらまいて食べていたという犯行歴も。そのときも「あ、見つかっちゃった」と、悪びれぬ大物。
あればあるだけ食べたがるという食いしん坊ぶりは、捨てられてから保護されるまでの腹ペコのトラウマがあるのかもしれません。



キッチンで、カサッとおやつの物音がすると......。
「ちょうだい、ちょうだい！」
お客さんがいることも忘れ、目が輝きます（笑）。



「ああ、おいしかった！」



「お皿、からっぽです。もっとちょうだい」



おやつの後は、くつろいで、撫でさせてもくれました。
毎日の愛情ブラッシングのおかげで、とってもふわふわです。
尻尾の先の白いところはちょっとカギになっているそうで、きっと日々に福を招いてくれるでしょう。



「猫のいる暮らし」の楽しさをよく知っているおふたり。
いずれ、絢子さんのご実家にいる白黒ハチワレの大猫「たび太」くんもここに迎える予定で、琥珀くんを実家に連れて行って少しずつご対面させているところだそう。
きっと、いい兄弟になることでしょう。



「いつまでもずっと一緒に穏やかに暮らしていくのが、一番の願いです」と、絢子さん。



気がつくと、足元に寄ってきて、ウルウルの瞳で見つめてくれた琥珀くんでした。
あと半年もすれば、堂々たる猫になっていることでしょう。
縁あって、房総の海辺から横浜の子になった琥珀くん、「ボクんち」で、お父さんお母さんに甘えて、ずっとずっと幸せにね。
ちなみに、普段はもっともっとやんちゃで食いしん坊で甘えん坊で、この日はみごとに「猫をかぶっていた」ということです（笑）。

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