ページ内を移動するためのリンクです。
ここからメインコンテンツです

[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

保護猫しあわせ物語

2021年04月10日

「保護猫しあわせ物語」Vol.70 ちゃおちゃん

みにゃさまと一緒につくる連載、「保護猫しあわせ物語」。
Vol.70は、初めて猫を飼う飼い主さんと元気に過ごす「ちゃお」ちゃんのお話です。

うちは田舎で農家を営んでいます。
2020年9月末のある朝、ハウスの方から「みぃみぃ」と猫の鳴き声が聞こえました。
普段は野良猫もほぼ見かけない地域。どこだどこだと探すと、重なった使用済み肥やし袋の山の隙間にすっぽりハマるように子猫が1匹鳴いていました。

52902161_2_2157954455.jpg

慌ててタオルで包んで段ボールに入れてみましたが、逃げる素振りもなく震えていました。 取り急ぎコンビニで猫の餌を買ってみて与えても口にせず、小さい頃から自宅に猫がいる幼馴染みを思い出し連絡をして写真を見てもらいました。

52902161_3_2157954456.jpg

目やにで両目がほぼ開いてない状態だったので、これは動物病院に連れて行った方がいいと言われ、急遽一番近い動物病院を調べて電話をし、事情説明をした後に連れていきました。
おそらく2020年の7月生まれのオスの子猫。
瞼を開けてもらうと眼球自体は傷付いてなく、体にうようよといたノミの処置をしてもらい、猫風邪を引いているので点眼薬と抗生物質出すけれど何日後かにまた様子を見せに来てくださいとのこと。
段ボールに入っている餌を試しに先生が与えてみるとやっと食べ、その姿に「診察台でご飯食べるとはなかなかの大物ですね」と笑っていました。
動物病院を出て、この後何から用意すればいいか分からず、再度幼馴染みに電話をし、必要最低限なものを確認してホームセンターに駆け込みました。買い物後すぐに自宅に戻りたかったのですが、その日は自宅から遠い場所で仕事だったため、夕方まで車の中で子猫の様子を見ながら過ごしました。
そこでやっと気がついたのは、うちの家族は動物を家の中で飼うのを許す人たちではないということです。
「でも、あんな場所にいて鳴いていた子猫を見殺しになんて出来ない」
一番話が分かってくれそうな祖父にだけこっそり連絡しましたが、その後すぐに母から怒りの電話がかかってきました。
そして自宅に戻り、子猫が入った段ボールを一旦広い車庫の中に置き、片付けを終わらせて戻ると、子猫がいない! そんなバカな!? と思い探しても見付からず、鳴き声も聞こえないので慌てていると、様子を見に来た母に「いきなり知らない場所に来て驚いてどっか行ったんじゃない?」と言われ、意気消沈してしまいました。
一度家の中に戻り、子猫が動ける範囲で隠れそうな場所を考えて再度車庫の中に戻ると、小さな鳴き声が!!
声のする方へ行ってみると、なんとフォークリフトの下から!
声を掛けても出てくる素振りがないので、這いつくばって車の下に手を伸ばし、無事確保出来ました。
その後は家族の説得。とりあえず私の部屋の中だけで様子を見るということになりました。

52902161_4_2157954457.jpg

猫を飼うのが初めての私には、何もかもが初めての連続。

52902161_5_2157954458.jpg

保護した日から数日は、夜中急に異変があったらどうしようと心配をして寝不足になったり、あれが足りないこれが無いとホームセンターや100均へ通う日々でした。
日に日に元気になっていく姿を写真に撮っては家族に報告をし、名前がなかなか決まらなかったので直感で母に聞いたところ、「うーん......、ちゃおとか?」という言葉が返ってきて、それを採用しました。
うちに来て2週間も経つとすっかり元気になり、ごはんもよく食べ、排泄も最初から失敗せずちゃんと出来ました。ブランケットに包んで抱っこした状態で家族に見せに行くと、「大きくなったなぁ! 最初の頃とは見間違えるわ」と家族も飼うことを許してくれました。
それからは毎日部屋を片付けて遊べるスペースを作ったり、家電の配線を隠したり、危ないと思うものを違う部屋に移動させたり、部屋もすっかりちゃお専用になりました。ちゃおのペースに任せようと過度に構い過ぎないよう気を付けながら、おもちゃなどで遊んでいると眠くなったのかすぐ近くに来て寝始めたり、顔をよく舐めてくれたり、勢い余って頬噛まれたり......。わりとすんなり私になついてくれた時は、こんなに早く心開くものなの!? と驚きと感動でした。今は部屋の中だけでなく廊下まで出て走り回ったり、出窓で外を眺めたりと元気ハツラツです。
猫風邪がぶり返しやすいのでまだ点眼薬は続いていますが、抱っこして目薬さした後よく頑張ったねと顔の回りを撫でていると、高確率でそのまま私の体の上で寝てしまい、つい私もそのまま添い寝をしてしまう毎日です。
まさか自分が猫を飼う日が来るなんて想像もしませんでした。突然の出会いでしたが、今は毎日がお世話中心の規則正しい生活になりました。

52902161_6_2157954459.jpg

これからもっと大きく育つのかな? いつまでも元気でいてね、ちゃお。

(ちゃお/およそ5ヵ月 ペンネーム: きゃべつさんより)




スタッフより

みにゃさまからの、「保護猫しあわせ物語」を募集しています。

保護される前、または家に迎え入れる前のエピソード(Before)と、家に迎え入れた後しあわせに暮らしているエピソード(After)の2つを盛り込んでお送りください。
ご応募いただいた作品はリサイズや加筆修正等させていただく場合がありますのでご了承ください。

⇒ 投稿フォームはこちら


  • ツイート
  • いいね!

みにゃさまのコメント

お家の方の理解が得られないとまた悲惨な環境下に置かれてしまいます。
キャベツさんの思いが家族の方に伝わって良かったです。

by 総総 2021-04-10 13:55

ちゃおくん、良い方に出会えて良かったですね。お顔を見れば可愛がられていることがよくわかります。飼い主さま共々末永くお幸せに。

by ふー子 2021-04-10 15:14

初めて猫を飼う…しかも酷い猫風邪の仔猫ちゃん。さぞや大変だった事でしょう。でもきゃべつさんの奮闘のおかげで、ちゃおちゃんはまん丸おめめのイケにゃんになりましたね。ご家族も優しい方達ですね。ありがとうございます。

by ジハにゃん 2021-04-10 16:11

よかった、かぞくや、しんけんにたすけたい、むすめさんのきもち、つたわり、かんしゃだね、しあわせに、また、きんきょうしりたいなぁ

by はなこ 2021-04-11 05:53

保護本当にありがとうございました。
元気に成ったチャオ君の姿に、笑顔となるとともに
うちの子の嫉妬が始まってしまいまして大騒ぎ中です。
これから長い養育となりますが末永くよろしくお願いします。
また報告をお待ちしています

by 茶々姉さん 2021-04-13 10:54

保護してくれてありがとう!ちゃお氏は本当に幸せにゃんだね♪
度々送られてくる写真にクスッと笑いもあり、本当に愛されてるなぁ、親バカだなぁっていつも思ってるよ!
これからもちゃお氏をたくさん可愛がってあげてね☆

by みず 2021-04-19 14:44

良かったです😄元気に育って下さい。

by うちは三毛ちゃんです 2021-04-28 12:43