ページ内を移動するためのリンクです。
ここからメインコンテンツです

[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

猫又トリップ

2021年04月07日

驚きの出会いから18年、家族の記憶を結ぶ特別な存在になった猫

_M5A0150.jpg
「はい、こちら猫!」って警視庁24時ごっこか!


子猫を救ったのは誰だワン?


その日、飼い主の嬉野千鶴さんと犬の「ローリー」は朝の散歩に。リードを目一杯伸ばし、草むらから戻ってきたローリーは何かをくわえていたと言います。ちょうどコンタクトをしていなかったせいで、すぐにそれが何だかわからなかった嬉野さん。また干からびたカエルでも持ってきたのだろうと思い、「離しなさい!」と怒ると、ボトっと鈍い音とともに「ミャー」と言う子猫の鳴き声がっ!!

_M5A0013.jpg
ちょっとブレイク

_03A0202.jpg ドア開けてと無言の圧力

「???」状況が飲み込めない嬉野さんでしたが、すぐに草むらの中から連動して鳴き出した2匹目、3匹目の声により目覚め、慌てて家に引き返し、バケツを手に子猫3匹を緊急保護したのでした。おそらく捨てられたであろうこの猫たちは運が良かった。それは嬉野さん家族が猫と暮らしたことがあり、嬉野さん自身も乳飲み子を保護し、育てた経験があったからです。その後、譲渡希望者を募り、きょうだい2匹は新しい家族の元へ。なかなか希望者が見つからなかった「ゆら」(現在18歳・オス)は「うちの子にしようか」と嬉野家の猫となりました。ちなみに第一発見犬のローリーの犬種は「イングリッシュセッター」。え? 猟犬だったの!? さすが捕まえるのがお上手! と感心しつつも、ゆらの生い立ちにちょっとヒヤッとした、まだ肌寒い春の日でした。

_03A0165.jpg 女の子のようだが、昔はガシッっと詰まったタイプ


猫はシニアで丸くなる?


現在、嬉野さんの家には、13匹の保護した猫(内1匹は預かり猫)がいるらしいのですが、半数は隠れてしまって姿を見ることができませんでした。一方、18歳のゆらは堂々としたものです。猫ベッドでくつろぎ、いつもと同じ時間を過ごしているようでした。

_03A0171.jpg 「どこからでも撮ってくださいな」と余裕を感じる

若い頃のゆらは、暴れん坊な猫で「この子は診れません!」と獣医から敬遠される猫でした。しかし、歳を重ねてだんだんと、性格は穏やかになり、最近は新しい猫が来ても「フーン」という感じだとか。「前はあんなに怒っていたのに」と嬉野さんも、丸くなったゆらにうれしそう。

_M5A0139.jpg
今更、猫じゃらしなど興味がないと思うが、ゆらを遊びに誘ってみた

_M5A0178.jpg
「えー! 遊ぶの?!」とその剛腕に飼い主さんもビックリ!

_M5A0152.jpg
ニヤリととても良い表情が撮れた


シニアライフは獣医とともに


健康面では、まず13歳から緩やかにゆらの見た目に変化が。とくに腰回りが細くなったのだとか。それでは内臓の方はどうか? 「定期診断で腎臓機能の低下が見られ、そこから腎臓に配慮した療法食に切り替えました」と嬉野さん。翌年には基準値内に数字は収まり、驚異の回復力を見せたゆらでしたが、今度は老化による筋肉の低下で、高タンパク質な食事を取り入れてみてはどうかと獣医に勧められたのでした。市販のウエットフードも与え出すと、これまでの療法食を食べなくなってしまう......。そんな弊害もあったのですが、今はゆらの食い気を一番に考えている嬉野さん。「ご飯さえ食べてくれれば。平均寿命を超えたらもう、あとはゆっくり好きなようにね」と、そばにいたゆらの方に優しく語りかけるのでした。

_M5A0069.jpg
シニアとヤングではフードが違うのでしっかり管理するのが大事

_M5A0065.jpg
「うみゃー!」普段はケージの中で給餌するもこの日は部屋のドアを閉めきって。きっとオープンテラスな感覚、ほっぺが落ちそうだ

_03A0121.jpg
お気に入りの寝床へ

_03A0124.jpg
そして、ゆらはミツバチになった


特別な存在である理由


家には2年前に保護した推定22歳の「モコ」がいるのですが、嬉野さんと過ごした年数で言えばゆらが圧倒的。人生で一番長く過ごした猫で「唯一、私の父を知る大事な存在」と、他界した父親との思い出を共有できるゆらだけは、他の猫とは違った家族観があるのだと教えてくれました。

4月生まれのゆらなので、この記事が載る頃には19歳に。一緒に春を迎えたと報告あるといいなぁ。

_03A0221.jpg
コロナ渦で圧倒的に猫たちと過ごす時間が増えたという

_M5A0224.jpg
猫にとっては、うん。悪くない

最長老のモコさんが主役の過去記事
「シニア猫も快適に?! 猫がWelcome!な人間の新生活様式」

嬉野さんのInstagram:@chizuureshino



写真

猫又トリップライター紹介

ケニア・ドイ

1972年兵庫県生まれ。ほとんど犬猫カメラマン。著者に「ぽちゃ猫ワンダー」(河出書房新社)、「じゃまねこ」(マイナビ出版)がある。新刊「ご長寿猫がくれたしあわせな日々~28の奇跡の物語~」祥伝社より絶賛発売中。現在、黒背景で行うペット撮影会「ドイブラック」を全国で展開中。

http://kenyadoi.com

twitter

Instagram

カテゴリ: 猫又トリップ
  • ツイート
  • いいね!

みにゃさまのコメント

シニア猫ならではの可愛らしさに溢れています。しかしながら目力が強い!18歳には見えませんね。

by 総総 2021-04-08 18:50