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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

猫又トリップ

2020年12月02日

しあわせを掴んだ子猫の23年の軌跡

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動物病院の前に段ボール箱で子猫を置き去りにするという話を聞いたのは、これで何度目だろう? どんな苦しい事情があったとて、これは犯罪行為です。調べて周りを探してください。相談できる場所はたくさんありますから。


自分で未来を選んだ子猫


三毛猫の「ミュウミュウ」(23歳・女の子)もそんな捨てられた猫でした。4兄妹の内、獣医さんが2匹、トリマーさんが1匹......と、飼い主が次々と決まったのは稀なケースです。そして、最後に残った1匹がミュウミュウでした。清掃アルバイトで動物病院へ通っていた吉澤麻里さん(東京都在住)は「可愛いな」と心惹かれつつ、病院スタッフからも「連れて帰りなよー」と冷やかされる日々。しかし、当時の吉澤さんは大学生の一人暮らし。子猫の譲渡はハードルが高いと二の足を踏んでいる状態でした。

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思い悩むことはないよ

_K9A9026.jpg 山は飛び越えていけ!

そんな中、いつものように院内を清掃していると、ケージから飛び出した子猫のミュウミュウが吉澤さんの足元に。次にバリバリとパンツをよじ登り始め、そのまま胸の中に飛び込んできました。これが決め手となり連れて帰ることにした吉澤さん。ミュウミュウの人を見る目に間違いはなかった。こんな元気な23歳、私は見たことがありません!

_K9A9095.jpg 膝のり猫

_K9A9083.jpg 抱っこ大好き。ただし、吉澤さん限定


健康管理と食事


ミュウミュウの長生きの理由、まずは動物病院で保護されたことが大きかったように思います。保護した直後のケアが万全であったこと、そして、吉澤さんが就職のため動物病院を離れても、兄妹猫を保護した獣医さんと年賀状で交流できたこと。例えば、「そろそろ血液検査してねー」といった猫の年齢に合わせた的確なメッセージを添えてくれたり、獣医さんは常に成長を見守ってくれる頼もしい存在でした。また、小さい頃から病院へ掛かったことがないミュウミュウがもともと強い体の持ち主だったことも要因でしょう。(兄妹猫も20歳近く生きたという)

_03A9080.jpg 流水が好き

_03A9124.jpg 階段もなんのその

_03A9151.jpg タタタタター

食事面も興味深い。動物病院が推奨している「ヒルズ」のドライフードを年齢に合わせて給餌。現在は腎臓をサポートする「k/d」のドライフードを与えていますが、市販のウエットフード(朝晩1袋)も併用しています。20歳まではほぼドライフードで育ち、体重の減少により嗜好性の高いウエットフードを導入したという経緯です。体重が2kg台になると、「とにかく食べるものを」というのは「猫又トリップ」でお馴染みのワードになりつつあります。

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どっちにしようかな?

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お皿にはウエットとドライフードの2種

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ごちそうさまー


つかず離れず共に歩いて


吉澤家は6年前(ミュウミュウ17歳時)にマンションから戸建てにお引っ越ししてきました。初めての階段は、上下運動も刺激的で足腰の強化にも役立っているようで、猫が不自由を感じるまで人間が過度に介助しないという考えも、ミュウミュウを見ていると納得です。「毎日が最期」と覚悟を持って一緒に生活していると言いますが、「今日も元気」と繰り返す日々――。吉澤さんの長女(12歳)が自作したというベッドへの中間段差にも「まだ必要ない」と言わんばかりの表情を見せるミュウミュウです。

この日も元気にジャンプ! 素晴らしきかな猫ライフ!

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これが23歳の跳躍力!

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余裕の表情です

取材から約1ヶ月後の2020年11月16日、ミュウミュウ永眠――。
獣医からは「老衰」と。自宅で見送ることができ、吉澤さんの気持ちも不思議と落ち着いているとのことです。

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きみに出会えてよかった。ありがとう


掲載を許可していただいたことに感謝の気持ちを込めて、ここにミュウミュウの生きた証を記す。


「猫又トリップ」が書籍になりました。

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ご長寿猫がくれた、しあわせな日々

15歳以上のご長寿猫と、その家族が奏でる28の物語をお届けします。

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写真

猫又トリップライター紹介

ケニア・ドイ

1972年兵庫県生まれ。ほとんど犬猫カメラマン。著者に「ぽちゃ猫ワンダー」(河出書房新社)、「じゃまねこ」(マイナビ出版)がある。新刊「ご長寿猫がくれたしあわせな日々~28の奇跡の物語~」祥伝社より絶賛発売中。現在、黒背景で行うペット撮影会「ドイブラック」を全国で展開中。

http://kenyadoi.com

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カテゴリ: 猫又トリップ
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みにゃさまのコメント

一年前に亡くなったウチの子の姿を重ねてしまいました。幸せな猫生をおくれことができたのは周りの皆さんのお陰ですね。そして一緒に過ごした人達も幸せにしてくれた猫さんには感謝です。

by 総総 2020-12-02 12:11

もう猫神様にしか見えない…尊い。

by 名無し 2020-12-02 13:12

23歳!すごいなあ。うちにも三毛猫がいるのであやかりたいです。愛し愛され素敵な23年間でしたね。じわ~っと泣けてきました。長生き猫さんの生活を紹介して頂けるこちらのコーナー勉強になります。素敵なお写真も見応えたっぷりでいつも楽しみにしています。

by 名無し 2020-12-02 15:11

家は家を立てて廊下に布団を干したのを広げてあったところに子猫が気持ちよさそうに寝てるのが始まりで また別の三毛猫が亡き父の月命日の3日の夜車に飛ばされて 少し歩いて亡くなっていたと聞きました 家に来て19年にな翌朝ゆうちょ銀行の局長に片付けてくれて

by ハシモトともうします 2020-12-02 20:00

先月22歳で、我が家の美しきサビ猫の娘も
旅立ちました。
目が開くか開かない時期に保護して、
ミルクで育てて、気がつくと20歳を超え
覚悟をしていたつもりでも、先立たれ時には
家族を失った喪失感でした。
ご冥福お祈りいたします。

by 旱天慈雨のカエル 2020-12-02 20:48

素敵なお話でした。「毎日が最期」…猫ちゃんが歳をとっていくにつれ、飼い主が考えていかなければいけないことですね。

今まさに、我が家の老猫と過ごしながら考えています。この方と猫ちゃんのように、お互いありたいです。

改めて、素敵なお話やほっこりする写真をありがとうございました。

by ニャニャシ 2020-12-03 12:34

目力のある神々しい表情と、飼い主さんに抱っこされて幸せそうな表情がとても印象的です。
自ら選んだ猫生がどんなに幸せだったか想像できますね。
ご冥福をお祈りいたします。

by 名無し 2020-12-04 19:07

23歳でこの凛とした美しさ!すごいですね。
きっと幸せなニャン生だったでしょう。
うちの子もこんなに長生きしてほしいです。
天国で元気に走り回ってね!

by よえちゃん 2020-12-05 20:33

いつも参考にさせて頂いています。今回のミュウミュウちゃんがうちのチビ子と年齢、膝に乗るのが好き、水道の水が好きと重なることがたくさんあってコメントさせて頂きました。ミュウミュウちゃんは吉澤さんに大切に見送ってもらえて幸せな猫生だったと思います。私も一緒にいてくれることに感謝して毎日大切に過ごしたいと思います。

by びっくりたぬき 2020-12-06 15:01

ミュウミュウちゃん、共に過ごす飼主さんを自分で選び、幸せな猫生を送られたのですね。
素敵なお話、ありがとうございます。

by 名無し 2020-12-10 07:28

読ませて頂きました。🌈の架け橋を渡ったミュウミュウちゃん。本当に幸せに生きた事でしょう。
我が家のももさんも三毛猫の23歳です。まさにこの1週間、何も食べなくなり寝たきりになっています。でも気配を感じて首をこちらに回したり、目を細めたりしてくれています。優しいです。全てはももさんが心地良くいてくれたら良いな、と思っています。共に過ごせている年月に本当に有難う!です。ももさんの命を全うで出来る様に、見守ります。

by 入江則子 2021-01-20 20:13