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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

わんにゃん支援活動

2020年10月05日

「神戸ノラネコTNR実行委員会」さまの活動レポート(2019年度)

フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。

実施場所: 神戸市を中心に明石、加古川、高砂、姫路など周辺市町

私たち「神戸ノラネコTNR実行委員会」は、2015年4月に結成した市民ボランティア有志の会です。神戸を中心に明石、加古川、姫路など周辺都市で、地域猫活動や猫の救済活動に取り組む40代以上の女性たちが中心となって活動しています。2018年から、「神戸市 人と猫との共生推進協議会」の協力団体に登録。野良猫の繁殖制限事業を推進するためのサポート役をしています。

【進むTNR活動と、その成果】
2019年は、地域住民からの相談を受けながら、地道にコツコツ活動する日々でした。

実行委員会ができた当初から、継続的にTNRを進めていた神戸市垂水区内の二か所の公園では、それぞれ100匹以上いた野良猫の不妊・避妊手術がほぼ終わり、新たな出産は抑えられてきました。

A公園では、ここ2、3年、子猫は生まれていません。時々、捨て猫や迷い猫と思われる大人猫が現れるので、そのつどTNRを実施。人に慣れている猫は可能な限り保護して、新たな飼い主を探しました。B公園は、広大な敷地内に、野良猫たちがそれぞれの縄張りをもって暮らしています。ほぼ8割がたのTNRが終わりましたので、爆発的に増えるということは、もうありません。新たな野良猫を見つけたらそのつどTNRを実施しています。

増加の歯止めがついた公園内では、繁殖制限の手術を終えた地域猫たちが、餌やりさんたちのお世話を受けながら静かに暮らしています。十分にご飯をもらえているところでは、みんな丸々と太って毛艶もよくなりました。

野良猫が50匹以上いて、餌やりさんたちがドライフードをあげていると、わっと猫が集まり、人目を引いていたときには、公園の花壇を管理しているという高齢男性らからよく苦情を受けていました。「餌をやるな!」「野良猫をどこかに持っていけ!」...等々。餌やりさんたちが行動を見張られ、罵声を浴びて、震えあがるといったことも頻繁にあったのですが、TNRが進み、野良猫の数が減ってくるにつれ、そのようなトラブルも目に見えて減ってきました。

同じく、住民からの相談を受け、TNRを始めて2年目となる神戸市内のある住宅地でも、新たな出産は抑えられてきました。

野良猫たちが、広い町内に散らばって暮らしていること。近くに竹藪や空き家があり、そこへ逃げ込まれると捕獲が困難になることから、手術を終えて地域猫になったのは、まだ6割程度。そのような悪条件ではありながら、最初に雌猫ばかり20匹以上を捕獲して手術することができたので、急激な増加には終止符を打つことができました。何度か訪問するうちに、野良猫の通り道や、よく集まってくるところもわかってきました。今後は、まだ手術が終わっていない野良猫たちがよく現れるところを重点的に、TNR活動を続けます。

継続的に支援している住宅地では、住民の皆さんに顔を覚えてもらい、作業中によく声を掛けてもらうようになりました。「いつもありがとうございます」「ご苦労さまです」などとねぎらいの言葉をかけてもらうと、捕獲の苦労や疲れがいっぺんに吹き飛んでしまいます。野良猫にかかわることで、笑顔で対話できることに安堵します。

野良猫とたちと人間がともに暮らしていくためのひとつの有効な方法として、神戸市が推進している地域猫活動の目的と意義、効果について、少しずつではありますが理解していただける方が増えてきたことを、たいへんうれしく思います。

【飼い猫の受難―後を絶たない遺棄と虐待】
一方で、飼い猫と思われる猫の遺棄や虐待などの問題は、後を絶ちません。

先に紹介した、TNRを継続している住宅地では、眼が開いて間もない子猫が3匹、段ボール箱に入れられて民家の玄関先に捨てられていました。子猫を遺棄された民家の方が、親切にもミルクボランティアをしてくれたので、3匹はすくすくと成長。子猫たちは、後に新しい家族のもとに迎えられました。

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段ボール箱に入れて遺棄された子猫たち。猫のお見合い会に参加中です。
それぞれおうちが見つかりました

また、ひどい下痢をしているのに2年間も、ほとんど世話されずにいた飼い猫の相談を受けた仲間のボランティアが「このまま死なせるわけにはいかない」という一心で引き取り、現在、懸命の看護を続けています。保護猫はまだ2、3歳かと思われますが、つらい治療にも耐え、生きています。本当に気力で保っているような状態です。長らく放置されていたために、治療を続けても一進一退。弱り切った猫の身体をいたわりながら、よいと思われる治療やサプリなど、獣医師と相談しつつ、考えられることはすべて試しながら、命の灯を消さないようにと愛情いっぱい、心を込めてお世話をしています。

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治療を受けながら、懸命に生きる保護猫

【命と向き合うこと】
また、別のボランティアは、とても人懐こい地域猫におうちを探してあげようと考え、保護してお世話をしていました。胴体にハートの模様があったことから「ハートちゃん」と呼ばれていた地域猫が、だいぶ家猫らしくなったころに体調を崩し、急に痩せてきました。病院で診てもらうと、見た目以上に高齢で、重度の腎臓病を患っていることが判明。もうあまり長くはないとの宣言を受け、看取りの体制に入りました。

毎日のように通院し、点滴や投薬。少しは食べるようになり、持ち直したかと思われましたが、やはり病には勝てず、弱る一方。もうそろそろ...と思われた日、保護主は傍らにずっと寄り添い、ハートちゃんは腕の中で静かに息を引き取りました。

2匹の保護猫たちの生きざまを通して、動物愛護の原点を改めて認識する、尊い命との出会いを経験しました。

助けたい猫はたくさんいますが、私たちができることは本当に限られています。時間的、体力的、経済的にも限界があります。すべての猫を助けることはできません。ならば、せめて目の前にいる小さな命、自分たちが関わった相談や、猫たちのお世話には最善を尽くしたい。1匹でも多くの野良猫を地域猫や飼い猫として、それぞれの場所で飢えることなく、安心・安全なところで静かに、精一杯、命を全うできるように支援していきたいと考えます。

【うれしい報告】
最後に、うれしいお知らせがひとつ。

譲渡会に何度も参加していた保護猫ノア君(3歳)に、家族ができました。とても甘えん坊でひょうきんで、愛らしい黒猫さんですが、猫エイズキャリアであることから、なかなかお声が掛からなかった元野良猫です。

ノア君は、神戸市北区の集合住宅地内でTNR活動をしているときに、保護されました。当時は生後1か月半くらいで、首に大けがをしていました。ほかの野良猫に噛まれたのでしょうか。首が腫れて高熱を出し、意識がもうろうとなることもありました。保護主宅に運ばれた日の夜に、首の傷から大量の膿が流れ出すほどでした。猫エイズに感染したのは、その噛み傷からかもしれません。

首のけが、猫風邪、コクシジウム、真菌など。けがや病気の治療に長くかかり、エスパスフェリシモで開かれた譲渡会に参加したときには、生後8か月を過ぎていました。ノア君に興味を示す人はいましたが、猫エイズのことを話すと去って行かれる方ばかり。大柄なノア君が、小さなケージの中で一生懸命、来場者にすり寄っていくのを見ると、不憫でなりませんでした。

さて、何度かの譲渡会に参加した後、神戸・三宮の「Nekoclubくーにゃん」で下宿生活しながらご縁を待っていたとき、「運命の出会い」がありました。そしてこの2月、そのお宅の猫の息子、次男坊として迎えられました。ノア君が家族になったことで会話が増え、「親子喧嘩が減りました」とのこと。今では、〝3人家族〟で仲良く幸せに暮らしています。

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運命の出会いがあり、幸せになったノア君


<ご支援くださっているみなさまへ>

私たちは小さな市民グループですが、活動に理解を示し、お手伝いしてくれる人が少しずつ増えてきました。野良猫に関する困りごとについて相談を受け、一緒に考えてひとつずつ解決するうちに、仲間に加わってくれるようになった人たちのほか、実行委員会の公式サイトなどで、フェリシモ基金のご支援を受け、地道に歩む私たちの存在を知り、興味や関心を持ってくれた方からのボランティア参加もあります。

 こうしてご紹介を受けることで、認知度がじわじわと上がってきたのです。たいへんありがたいことで、心より感謝申し上げるとともに、責任の重さも感じています。

 いろんな相談や事案に対処するうちに、見失いそうになる「動物愛護の原点」「動物福祉の理念」をしっかりと心に留め、足元をしっかり見つめながら、一歩一歩、着実に歩んでいきます。

 みなさまからいただく基金により、新しい家族へとつなぐ〝命のリレー〟にご支援・ご協力をたまわりますよう、引き続きよろしくお願いいたします。



「神戸ノラネコTNR実行委員会」
http://nyanpro.net/
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みにゃさまのコメント

このこたちは繁殖しないとして、このこたちが外の世界で繁殖行動以外は自由に生きている事による他の生態系への影響についての見解をお聞かせ願いますでしょうか?

by とくめいにゃんこ 2020-10-06 01:45