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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

道ばた猫日記

2019年09月03日

やっぱり、猫がいなきゃ!

4月の初め。いつものように海岸の猫たちにご飯配りをしていた千鶴子さんは、幼い三毛猫がヨチヨチうろうろとさまよっているのを見ました。
千鶴子さんは、ここ南房総で、「ドリームキャット」というNPO法人を夫妻で立ち上げ、猫たちの保護活動をしています。(2015年12月15日道ばた猫日記「無償の愛」)

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捨てられたと思われる子猫は、お腹を空かせてさまよっていたらしく、千鶴子さんめがけて向かってきました。 ご飯をあげていると、なんと、近くの草むらからもう1匹。きょうだいらしき茶トラの子猫が出てきたのです。

保護された2匹は、千鶴子さん夫妻の自宅シェルターで、猫風邪などの養生の後、元気いっぱいになったところで里親募集スタート。
さっそく、「きょうだいでもらいたい」とはるばる東京から会いに来てくれたのが、山上さん一家でした。

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5月25日、2匹は、貴子さんとご両親が暮らす山上家へ。
山上家は、一家をあげての大の猫好き。拾ったり、押しかけられたり、見かねて家に入れたり、いろいろな保護猫たちと暮らしてきました。
でも、2年前に「ノンちゃん」という茶トラの雄猫を22歳で見送ったあとは、猫がいませんでした。

「ノンは、ノラの母猫に見棄てられたみたいで、その辺にポツンと座っていた仔猫でした。これがまたほんとに可愛い猫だったもので、亡くした後はつらすぎて、家族みんな、もう猫を飼う気にはなれなかったんです」と、お母さま。
「ノンちゃんは、よっぽど器量よしの甘えん坊だったのかな?」とお尋ねすると、こんな答えが。
「いえ、それが・・・もうほんとにブサイクで、しかもマヌケで、甘えることも得意じゃなくって・・・その可愛さたるや」
おお、いいですねえ! これぞ猫好き。

2年ほど猫のいない暮らしが続きましたが、今年5月、突然、お母さまがたまりかねたように、こう宣言。
「私、猫を飼いたいの!」

「ほいきた」とばかり、貴子さんがネットの里親募集サイトで、ノンちゃんと同じ「茶トラ」で調べ、千鶴子さんが保護した茶トラの子猫にヒット。三毛のきょうだいもいるというので、2匹を申し込んだのでした。

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貴子さんは言います。
「この春まで、ノンちゃんが恋しすぎて、誰も次の猫の話はしなかったんです。それに、どうも母は、ここで猫を迎えてしまうと、バツイチの私がこのまま再婚しないで家にいついてしまうと思ってたみたいなんです」
でも、猫がいようといまいと、娘に再婚願望はないと分かったお母さんは、「それなら、もう我慢しない!」と、猫飼い宣言をしたのでした。

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お父さんは、言います。
「僕は、最初は反対だった。今でも、ノンちゃんのことを思い出すと、涙が出るんでね」

でも、押し切られる形で、みんなで2匹に会いにいったら、もうデレデレに。

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「やっぱり、家の中に猫がいなくちゃ」と、同じ思いの家族なのでした。
離婚して戻ってきてからの貴子さんとお父さんの間は、ちょっと会話がぎくしゃくしていたそうですが、子猫たちがやってきて、笑顔や会話が絶えず、いい感じに修復してくれました。

やってきて、3ヵ月。
茶トラの男の子は「福」、三毛の女の子は「豆」という愛らしい名をもらって、すくすく育っています。
2匹とも、手足がすらりと長くて、夜9時から10時にかけてと、朝3時半から、大運動会を繰り広げています。

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福ちゃんは、ちょっとお顔がアシンメトリー(左右非対称)。保護時にひいていた猫風邪の後遺症と思われます。(検査の結果、脳しゅようなどの心配は無し)
「それも個性」と、貴子さんたちに、アシンメトリーをも愛されている福ちゃんです。シブい男前になることでしょう。

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豆ちゃんは、涼しげな美人さん。

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最初に千鶴子さんの足元に歩み寄ってきたのは豆ちゃんで、福ちゃんは草むらに隠れていたから、豆ちゃんの方がお姉ちゃんキャラなのかも。

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貴子さんの個室も、完全猫仕様です。

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寝るときは、豆ちゃんは貴子さんと、福ちゃんはお母さまと、という組み合わせだそうで、ちょっとさびしいお父さまなのでした。
では、家族全員で、記念写真を。

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福ちゃん、豆ちゃん、たっぷり愛されて、すくすく大きくなあれ。

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そして、この家族写真に、いずれ、猫好き男性がひとり加わっていたりするのもすてきだな...と、ふと思いました。



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写真

道ばた猫日記ライター紹介

佐竹 茉莉子(さたけまりこ)

フリーランスのライター。路地や漁村歩きが好き。町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信している。写真は自己流。著書に『寄りそう猫』『猫だって……。』『里山の子、さっちゃん』など。朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」を連載中。

カテゴリ: 道ばた猫日記
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みにゃさまのコメント

福くん、シブい男前!
”拓ボン”似になるとみた♪

by ミンディー 2019-09-03 12:53

わかります。真の猫好きは猫がいない生活が、考えられないですよね。どんなに辛いお別れをしても、次の子を迎えたくなるものですよね。福くんと豆ちゃん、きっとノンちゃんが巡り会わせてくれた。大切なご縁だと思います。私は色々な事情で、自宅に新たな子を迎えられませんが、ちゃちゃことぽんずをそらのご縁だと思い可愛いがっています。
今日は、そらの命日です。天国で、12月にやってくる弟を見守ってくれたら嬉しいです。

by ふみちゃん 2019-09-03 13:20

さびしい

という感覚じゃないんだによ。
なんというか

「なんとか幸せに生きてもらえた。。。か?」

という安堵に似た感情。

飼う時の使命みたいなもん。

娘さんの再婚願望があるかは?
だけど
それだけの覚悟が娘さんにあったんよ。


動物は可愛い
だけで飼うものではないねんよ。

先代も先々代の猫も
裏庭の土となり
幸せのまま眠ってくれたら
それでいいねんだに。












ドラキーより長生き出来るか
ちと不安な男より。

by ドラ猫マスター 2019-09-03 14:09

猫がいなくちゃ!
スッゴクわかります
家は母親が猫キライで
ずっと飼うことできませんでした
今でも好きなわけではないみたいですが
ぽんちゃんは私のほうが離れられなくなって
何言われても聞こえないふりで通したら
諦めたみたいです(笑)
私自身も猫が来て気持ちが安定しました
将来は猫屋敷にする予定です(笑)

by ぽん子 2019-09-03 18:17

姉弟で迎えてもらって幸せですね。どのショットも可愛いです!

by サビ猫びいき 2019-09-03 18:52

今いるコが初めての猫ちゃんです。そして多分最後になるだろう、と思っています。
もう、猫のいない生活は想像できません。旅行にはほとんど行けませんが(この間の埼玉も日帰り)大したことではありません。出来ればもう一匹くらい増えてもいいかな~と思っていますが、うちのコが猫嫌いのため、難しそう…。
もしこの先猫を迎える機会があったら、福くんみたいな茶トラか、豆ちゃんみたいな三毛猫がいいなぁと、叶う可能性の低い夢を考えるだけで、わくわくします✨
きょうだいで同じおうちに行けて、よかったね!家族みんなに甘えて大きくなるんだよ~。

by さび茶風 2019-09-03 19:22

猫が取り持つ家族仲
分かります!分かります!
我が家も、お猫様に居てもらわないと…笑笑

by マム 2019-09-03 19:36

ウチの小次郎(享年推定16歳)が虹の橋を渡ってから2年と半年が過ぎました。やっぱり猫がいなくちゃ!私も同じ気持ちです。次のニャンコを迎えるにはそれなりの覚悟がいるので、今は愛想がイマイチな近所の猫を構ってはパンチをお見舞いされている状況です(泣)

by シーマン 2019-09-03 19:54

>ミンディーさん

福ちゃん、生後半年で、このシブさ。ほんとに将来が楽しみなオトコですよね!
豆ちゃんも、妖艶な美女になりそう。

by 道ばた猫 2019-09-04 06:12

>ふみちゃんさん

こうして命日をちゃんと覚えていて、折に触れ愛しんでもらえて、空くんは、ほんとうに幸せな猫と思います。いよいよあと3か月ですね!

by 道ばた猫 2019-09-04 06:14

そうなんだよん。
やっぱり猫がいなくちゃ~
もう生活していけない...空気と同じかな。


2にゃんともかわいいの~(今度は正真正銘の姉弟だね(笑))
一緒に仲良く愛されて暮らせてよかったね♪









ここに書くべき事では無いとも思うのですが、少しだけ茉莉子さんに甘えてしまう事をお許しください。

なんとか日本でも猫たちのセイフティネット早くできませんかねぇ。
できる限りのことはするので、なんとかなりませんかねぇ...

実は私の猫友のひとりが入院せざるを得なくなり予後が悪い心配があった。
そこで思いきって某有名な(TVで何回も紹介されてる)ボランティア団体に愛猫を引き受けてくれないか訊いてみた。
すると無責任だとこっぴどく怒られけんもほろろに断られたそうな。

そんな事はわかってるんだけど、相手の立場もわかっちゃいるけど...罵倒されるほど悪い事したんだろうか?
7年前に通勤経路で発見した弱った子猫を放っておけず保護して、そのまま飼ってしまったのがそんなに悪い事?
7年間大切に育ててきたのに、それがそんなに無責任なこと?
と、もやもやした気持ちを抑えきれずにいます。
とても他人事じゃいられないのです。

猫たちのセイフティネットなりませんかねぇ...
どうしたらいいんだろう?
考え込まずにはいられないのです。

by 才蔵 2019-09-04 06:18

ドラ猫マスターさん

うんうん! 「しあわせのまま眠ってくれたら」・・・それに尽きますね、見送った後の気持ちは。
そして、今いる猫よりちょっとだけは長生きしたいです。

by 道ばた猫 2019-09-04 06:22

>ぽん子さん

将来は、猫屋敷にしたい!
若いころの私の夢でした(笑)。夢? まあ、叶ったかな。ぽん子さんもガンバレ。

by 道ばた猫 2019-09-04 06:25

>サビ猫びいきさん

仲良きことは美しきかな、を通り越して、仲良きことは気高きかな、とまで思えてしまうような。
きょうだいで同じ家って、ほんとに一握りのしあわせと思います。よかった!

by 道ばた猫 2019-09-04 06:31

>さび茶風さん

「猫嫌い」と思い込んでいた猫さんでも、意外と相性次第で、いい先輩猫になったりするケースを多々見聞きするので、ケロッとしたタイプの子猫をトライアルしてみるのもいいかもしれません。

by 道ばた猫 2019-09-04 06:37

>マムさん

そうですか、マムさんちも。お父様も「猫がいてくれてよかった」と思っていらっしゃるかも(笑)。
いずれにしても、猫は天使です!

by 道ばた猫 2019-09-04 06:39

>シーマンさん


今頃、空の上で、小次郎くんが次に送り込む猫を見繕っている最中と思われます。
ピン!ときたら、覚悟どき(笑)。

by 道ばた猫 2019-09-04 06:42

>才蔵さん

テレビに出てしまうと、引き受けの相談が殺到してしまうので、たぶん、その保護団体さんは「いい加減にして」という状況になっているのかもしれませんが、それにしても、怒られるというようなことでは決してないと思います。誰でもなりうることだから。「安心して療養なさってください」と言えるようなセイフティネットが本当に必要と思います。親族、友人、地域、行政・・といった幾重ものネットがあればなあ。

by 道ばた猫 2019-09-04 06:50

わぁーー!今回の子達もなんとまあ可愛い可愛い~~!一枚目のさまよっていたときの豆ちゃん……切なくなるほどの表情ですが今は愛情いっぱいで愛されている自信一杯のお顔~(*^_^*)福ちゃんもアシンメトリー素敵な個性、可愛くてたまりませんね♪千鶴子さんのご活動でたくさんの子達が幸せになっていて本当に心から感謝と尊敬いたします。貴子さん一家になれて豆ちゃん、福ちゃん、幸せね、良かったね。
あれ、貴子さん、とーっても素敵な美人さん、猫好きの素敵な男性が現れそう~~!

by とも 2019-09-04 07:19

やっぱり、猫がいなきゃ!
我が家も 同じ

「にゃんぱく宣言」のように
責任もって 育てます

巡りあった命
大切な大切な 命ですもの
愛する 家族ですもの

by さと 2019-09-04 19:25

>ともさん

そうなんです、貴子さん、とっても感じのいい美人さん。
「家族みんなで千鶴子さんにに心から感謝してます」とおっしゃっていました。

by 道ばた猫 2019-09-05 02:00

>さとさん

一家で猫好き、って、その気になったら、話は早いですよね(笑)。
やっぱり猫がいなきゃ。巡り合ったら、最後までしあわせにしてやらなきゃ。

by 道ばた猫 2019-09-05 02:04

家族そろっての記念写真いいですね♪
猫さまも含めてみんにゃ幸せそう。(#^.^#)
私の予想でも、もっと大家族になる可能性あるあるかなぁ~

まずお父さまに添い寝してくれそうな猫家族が増えて...貴子さんに猫愛あるあるの人間のパートナーも加わって...とかね。\(^_^)/


つい最近「猫だって...。」を入手しまして昨晩拝読させていただきました。
茉莉子さんのコメントと相まって、このところのもやもやとしてた荒んだ心を沈める事ができました。

猫さまは誰でもいつだって過去にどんな苛酷な体験をしてようが今を潔く一生懸命生きてることを思い出しました。
見習わなくちゃってね。
(このサイトの趣旨もね。)

ありがとうございました。


by 才蔵 2019-09-06 16:10

>才蔵さん

猫だって……。も読んでくださって、ありがとうございます。
こんなにもけなげに生きている猫たちに、つらい思いをさせないよう、これから一体何をしてあげられるのか、呆然とすることもありますが、地道にせっせと猫の味方をしていくしかないかな、と思うこの頃です。

by 道ばた猫 2019-09-07 03:45