ページ内を移動するためのリンクです。
ここからメインコンテンツです

[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

道ばた猫日記

2018年09月11日

おうちカフェの個性的な保護猫たち

秋川渓谷に近い、自然豊かな東京都あきる野市。「草花」というすてきな地名の住宅地に、「cafeおりーぶ」はあります。
季節の草花や多肉植物の鉢が並ぶウッドデッキから、店内へ。

スエーデンハウスのゆったりとした室内に、あれ、ソファで寝ころんでいたキジトラ猫が、ササッと逃げて目をまん丸に。
かなり見知りの猫さんのようです。

20180911-1.jpg

お店をなさっている真由美さんが言いました。
「シルフは一番ビビリでシャイなんです。猫がお好きなら、ビビらない子を連れてきましょうね~」

そう言って奥から連れてきてくださったのは、黒白のダヤンくん。8歳だそうです。

20180911-2.jpg

お腹、あご、足先がちょっと白くて、仙人みたいな風貌の、ほぼ黒猫さん。猫店長格で、お客さんがお帰りのときは、ハイタッチのサービスもします。

20180911-3.jpg

おや、物陰から、のぞいてる子がいます。

20180911-4.JPG

灰白のジュダくん。6歳です。

20180911-5.jpg

ダヤンくんは、猫たちの優しい兄貴分です。

20180911-6.jpg

もう1匹、7歳のキジトラ美人のマーシィちゃんがいるそうですが、高校生の息子さんといい仲で、彼の部屋からあまり出ないそうです。

ということは、4匹の猫持ちさん。すべてワケアリの保護猫。保護した黒ウサギのプリンちゃんもいるそうですよ。
3月までは、ジタンくんという黒猫がいたのですが、旅立ってしまいました。白血病の母猫から生まれたキャリアで、「3年以上は生きない」と獣医さんに言われたのを、3年半がんばって、思い出をいっぱい遺してくれました。

ご実家には13匹の猫がいたという真由美さん。このおうちカフェを開いて10年になります。
開店2年目となる8年前、車道の端で、弱りきって丸まっていたダヤンくんを保護しました。

「ダヤン、お友だちほしい?」と話しかけていた1か月後、家の駐車スペースにキジトラの子猫が1匹。
すぐ近くの中学校の倉庫で生まれたらしいノラの子猫たちの1匹のようでしたが、なぜかひとりで駐車場に。

誰も触れないシャアシャアぶりだったのですが、娘さんが「うちに来たら、ご飯いっぱい食べられるんだよ~」とやさしくやさしく説得し、保護に成功。
ダヤンくんが子猫を受け付けなかったら、里親を見つけようと思っていたそうですが、ダヤンくんはせっせと子猫の世話を焼くようになりました。
その子猫が、マーシィちゃん。美人猫に成長し、息子さんと相思相愛の仲となりました。
写真を見せていただきました。たしかに美人さんですね~

20180911-7.JPG

マーシィちゃん保護の10か月後。
バス停に置かれた箱の中から子猫の鳴き声がするというので、またもや部活帰りの娘さんが友人たちと保護。4匹いた子猫は、友人が2匹持ち帰り、真由美さんちで2匹預かりのうち黒白ハチワレをスェーデンハウスの営業の女性がもらってくれ、手元に残った1匹が、灰白のジュダくんです。

20180911-8.JPG

「はい、1年に1匹ずつ増えていきました」と、真由美さんは笑います。

が、それで終わりではありませんでした。
知人が野辺で保護した子猫たちを見に行ったときのこと。
黒猫1匹だけが、弱っていて、隔離されていました。捕獲された時の恐怖からか、人に心を閉ざしていました。
「すごく小さくて、怯えていて、他のきょうだいと離されていて、むしょうにいじらしくて」
てのひらを当てて「こわくないよ~」と話しかけていたら、とろーんとした表情になり、てのひらに載せると安心しきって眠ってしまいました。
それで、家に連れ帰りました。

引き受けて2日後。40度の高熱。母猫が白血病だったらしく、その子もキャリアでした。
インターフェロンや輸血やらの治療を始めるとき、治療費がかさむので、悩みました。さほど猫好きでもない主人に申し訳ない気持ちで。でも、、主人はこう言ってくれました。『うんと長生きする猫と、短い一生で治療費のかかる猫。金額のことを言うなら、変わらないよ。面倒見てあげよう』って」
すばらしい旦那さまですね!

その子、ジタンくんは、3年半を愛されて生き抜き、旅立ちました。

末っ子のキジトラビビリ猫シルフちゃんは、3年前の夏にやってきました。
とある場所で半ノラ状態で猫たちを飼っていたおじいさんが、増えすぎたので川に捨てると言っている、というのをラインで息子さんが聞きつけます。

それで、急きょ、子猫3匹を引き受けることに。
1匹はお母さんが、1匹はまたもやスェーデンハウスの方が2匹目として迎えてくれました。残った1匹が、シルフちゃんです。

20180911-9.JPG

いろいろな境遇から、いろんな思いをしてやってきた猫たちですが、今では家族です。

20180911-10.jpg

真由美さんは、幼稚園給食の栄養士さんだっただけに、cafeおりーぶのランチやスイーツは、とってもおいしいと評判です。
店内には、籠や人形や羊毛フェルトの動物など、真由美さんの手作り雑貨がいっぱい。

20180911-11.jpg

ダヤンくんの後ろのお人形は、「おりーぶちゃん」です。これも、真由美さんの手作り。

20180911-12.jpg

ランチと猫と猫話を楽しみに立ち寄るにはもってこいの、気持ちの良い空間です。


゜。°。°。°。 cafeおりーぶ 。°。°。°。゜
 東京都あきる野市草花3417-10
 11:30~18:00
 日・月定休(土曜日は前日までの予約のみ)

「道ばた猫日記」から書籍が生まれました。

nekodatte200-290.jpg
猫だって......。
ふつうの猫たちが語る、22の愛情物語。

satoyamanoko.jpg
里山の子、さっちゃん
動物たちはやさしく、気高い。助け合い、ともに生きる猫たちの物語。

shiawaseni.jpg
しあわせになった猫 しあわせをくれた猫
フェリシモ猫部の心温まるブログ、完全版として待望の書籍化!


写真

道ばた猫日記ライター紹介

佐竹 茉莉子(さたけまりこ)

フリーランスのライター。路地や漁村歩きが好き。町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信している。写真は自己流。著書に『猫との約束』『寄りそう猫』『猫だって……。』『里山の子、さっちゃん』など。朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」、辰巳出版WEBサイト「コレカラ」にて「保護犬たちの物語」を連載中。

Instagram

カテゴリ: 道ばた猫日記
  • ツイート
  • いいね!

みにゃさまのコメント

どの子も小さな体と可愛い顔の陰に、さまざまな事情を抱えていたんですね。そのほとんどの原因が人間だと思うと、胸が痛みます。でも、みんな優しい人に巡り会えて本当に良かったです。苦労した何倍も幸せでありますように。
ジュダくんの(家政婦は見た)の仕草が、たまらないです。

by ふみちゃん 2018-09-11 15:39

ダヤ~ン!!

って感じの登場(^_^;)

>おや、物陰から、のぞいてる子がいます。

その表現と撮影タイミング絶妙ですにゃん(^_^;)

>「うちに来たら、ご飯いっぱい食べられるんだよ~」

猫は日本語何気にわかるんだよなあ(^_^;)

この前何気に
「そろそろお風呂入れなきゃ」
って言ったらドラの奴め!
いきなり消えやがった(^_^;)


cafeおりーぶかあ

よくツーリングするエリアなんだけど
いつも一人だし


「コミュ障」

なので、なかなかに入るのが厳しいww

by ドラ猫マスター 2018-09-11 18:18

>ふみちゃんさん

おりーぶの面々、みなお髭が立派でしたよ。
ほんとに、みんな安心できる「我が家」ができてよかった!!

by 道ばた猫 2018-09-12 00:37

>ドラ猫マスターさん

私だって、いつも一人ですし、猫好き以外の人とはコミュ障ですよ~
おりーぶ、入れば楽しい空間です。おすすめ。

by 道ばた猫 2018-09-12 00:43