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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

猫又トリップ

2018年04月25日

家族の役割

「ドイさん、まだ猫又を探していますか?」とメールをくれたのは、以前連載にご登場いただいた白猫モモの飼い主さん(成長期と安定期)。絶賛募集中ですと伝えると、知人が飼う15歳の猫をご紹介頂けるとのこと。奇しくもモモと同じ白猫とのことで、素晴らしきご縁を感じながら、私は車を走らせたのでした。ブイーン。

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ミルク15歳10ヶ月の女の子



耳が聞こえない猫、ミルク


インターホンを鳴らす前に玄関先で迎えてくれたのは、飼い主の小澤智子さんと長女の麻美さん。インターホンの音で隠れてしまう猫もいるので、これはありがたいと思いながら、一緒に家の中へ。しかし、私の考えは見当はずれのものでした。なぜなら、白猫「ミルク」(女の子)は生まれつき耳が聴こえない猫だったのです。

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ミルクと智子さん、会話はアイコンタクトで。

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麻美さんとミルク、久しぶりの再会。


麻美さんが中学生だった頃、夜中に聞こえてくる「ニャーニャー」という猫の鳴き声が気になって窓の外を眺めていると、真っ暗闇をすっと白い物体が横切ります。
「白猫だ!でもこのままでは車に轢かれてしまうのでは?」そう思った麻美さんは、お父さんと一緒に猫の捕獲に向かいます。街灯もない道路でしたが、白猫だったのが幸いし、お父さんと挟み撃ちにして保護、うちへ連れて帰ることになりました。

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ミルク、デカいカメラを警戒中......。

お母さんの智子さんは、ふだんから「犬猫は飼うのはダメ!」とキツく言っていたそう。ミルクの登場は、そんな母不在のタイミングを狙ってのことでした。まさかの確信犯なのか(笑)!?
その後、仕事から帰宅した智子さんは、子猫の姿を見て案の定ビックリ!最初は一時預かりだけで里親を探すつもりでしたが、一緒に過ごすと情が移り......。生後1ヶ月の猫のかわいさは格別、もはや離れるのは無理だったようです。
ミルクとの暮らしは思っていたほど大変ではなく、気づけば15年。あの時、「手放さなくて本当に良かった」と、心から思う日々を過ごされています。

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鏡ごしにカシャカシャ。

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シャター音も気にしません。

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まだ残ってるよー。




練り物ハンター


病気らしい病気もなく過ごし、15歳を機に、人間ドックならぬペットドックを受診しましたが、特に異常なしという健康優良猫。朝晩2回のごはんもちょこちょこ食べで完食します。
まだまだ足腰はしっかりしていて、台所に登って来るのが健康のバロメーターになっているそう。困ったことに「練り物」が大好きで、目を離すと盗られてしまうそうです。カニカマ、かまぼこ、はんぺん等がターゲットになっているとか。

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ぴょーん!

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ヨイショ。

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おやつをあーん!

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そして、歯周病予防にジェルを。

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これがまた美味しいらしい。




好きなものベスト3


ミルクの好きなものベスト3を教えてもらいました。
1.「寝る」
最近は次男の部屋のベッドがお気に入り。次男さんはあまりミルクを構わないので、それがかえって好かれている要因なのかも。
2.「日向ぼっこ」
日当たりの良い小澤家。陽の傾きを計算して移動します。
3.「自分の水じゃない水」
コップに入った水やお風呂場の水、朝晩洗顔時に新鮮な水を求めてやって来ます。

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日向ぼっこが大好き。

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でも、こたつも大好き。




家族の役割


いくら子どもが面倒を見るといっても「結局、自分が世話をしないといけないから」と、犬猫を飼うのを拒んでいた智子さんですが、今はミルクがなくてはならない存在に。結婚を機に実家を離れた麻美さんも、「戻るたびにミルクに癒されています」とのこと。離れているからこそ気づく変化もあると思います。智子さんと麻美さんのダブルチェックでミルクを見守る日々。加えて、過度にベタベタするお父さんが与えるストレスも必要不可欠なように感じられます。

そうそう、ご家族はよくミルクに話しかけていました(私も含め)。耳が聴こえなくても関係ないようです。(ミルクはすでに読唇術をマスターしている?)大変だったのは人間の方で、広い家のどこにいるのかわかるように幼少期は「鈴」を付けていたそうです。今は行動範囲を熟知しているので、その必要はありません。
「耳が聴こえない分、ストレスも少なかったのかしらね」と言うのもうなずけます。
家族それぞれの役割がすごーくわかる、納得のご長寿猫暮らしでした。

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頼れるのは目と鼻とご家族。

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体全体に光を浴びて、おやすみなさい。




「猫又トリップ」が書籍になりました。

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ご長寿猫がくれた、しあわせな日々

15歳以上のご長寿猫と、その家族が奏でる28の物語をお届けします。

試し読みはこちら (ΦωΦ)


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猫又トリップライター紹介

ケニア・ドイ

1972年兵庫県生まれ。ほとんど犬猫カメラマン。著者に「ぽちゃ猫ワンダー」(河出書房新社)、「じゃまねこ」(マイナビ出版)がある。新刊「ご長寿猫がくれたしあわせな日々~28の奇跡の物語~」祥伝社より絶賛発売中。現在、黒背景で行うペット撮影会「ドイブラック」を全国で展開中。

http://kenyadoi.com

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カテゴリ: 猫又トリップ
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