ページ内を移動するためのリンクです。
ここからメインコンテンツです

[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

道ばた猫日記

2017年11月14日

週末のいもうと

青空が広がる、丘の上の美術館。
木登りに夢中なのは、シャンティーちゃんです。

20171114-1.jpg

小柄ですが5カ月。好奇心の真っ只中。

じつは、シャンティーちゃんは、この美術館の子ではなくて、ご近所さんの通い猫。
いつもはおうちの室内飼いですが、週末の美術館の開館日だけ、お母さんに抱っこして連れてきてもらい、夕方のお迎えまでここで遊びまわるのです。

20171114-2.JPG

週末が待ち遠しいシャンティーちゃん。
ここは、こんなに広々として、走り回る芝生もあるし、遊んでくれるおじさん猫おばさん猫がいっぱいいるし、なんといっても、大好きな紋次郎お兄ちゃんが待ってて くれるのですから。

20171114-3.jpg

シャンティーちゃんと紋次郎くんは、実の兄妹です。

夏の初め、近くの幼稚園の前に朝早く、生後間もないきょうだい5匹、段ボールに入れられて、捨てられていました。
幼稚園の先生が、困り果てて、美術館に電話してきて、館長さんが5匹を引き取りに行きました。
ちょうど猫展が始まったばかりで、会期中なら猫好きが集まるので、里親が見つかるだろうと思ったのです。それにしても、生まれたてを5匹引き受けるとは、ほん とうに頭が下がります。

20171114-4.JPG

こんな小さい5匹!
猫展のにぎわいのなかで、館長さんの子育ては、どんなに大変だったことか。ミルクを飲ませ、お尻を刺激して排泄を促し、ちょこまか動き回り始めた子猫たちに 目を配り......。
いつものように美術館の猫たちが、遊び相手をしてくれました。
5匹の中で、とりわけ小さかったのが、シャンティーちゃんです。

20171114-5.JPG

茫洋として、いい味出していたのが、紋次郎くん。

20171114-6.jpg

1匹が来館客の方にもらわれていき、2匹がいっしょに近くの方にもらわれていきました。
愛らしいシャンティーちゃんは、美術館のすぐそばのおうちの子に。

20171114-7.jpg

紋次郎くんは、そのままおっとりと大きくなり、今では、まだ5カ月というのに、シャンティーちゃんの2倍近くもありそうな体格です。

20171114-8.jpg

優しい性格で、妹が週末にやってくると、仲良くお庭で遊びます。
妹ばかりでなく、預かり仔猫の遊び相手もせっせとしてやります。

20171114-9.jpg

木登りを先に覚えたのは、紋次郎くんでしたが・・・・。

20171114-10.jpg

シャンティーちゃんは、体の軽さを生かし、この日は、木を伝って屋根登りにまで挑戦していました。

20171114-11.jpg

おうちでは家族に可愛がられ、週末はお兄ちゃんたちと思う存分遊び回る生活、しあわせな子です。
捨てられていた子猫たちに、のどかな猫生を与えてくださった館長さん、本当にありがとうございます!

ところで、シャンティーちゃん、お庭のコノキ画伯の作品を熱心に眺めています。

20171114-12.jpg

うーん、なかなかだわ、とでも言ってそうな。さすが美術館の通い猫!

20171114-13.jpg

と思ったら、作品にとまるトンボを、どうやって捕まえようか頭をひねっていたのでした。

20171114-14.jpg

すくすく大きくなあれ。


「道ばた猫日記」から書籍が生まれました。

satoyamanoko.jpg
里山の子、さっちゃん
動物たちはやさしく、気高い。助け合い、ともに生きる猫たちの物語。

shiawaseni.jpg
しあわせになった猫 しあわせをくれた猫
フェリシモ猫部の心温まるブログ、完全版として待望の書籍化!


写真

道ばた猫日記ライター紹介

佐竹 茉莉子(さたけまりこ)

フリーランスのライター。路地や漁村歩きが好き。町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信している。写真は自己流。著書に『猫との約束』『寄りそう猫』『猫だって……。』『里山の子、さっちゃん』など。朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」、辰巳出版WEBサイト「コレカラ」にて「保護犬たちの物語」を連載中。

Instagram

カテゴリ: 道ばた猫日記
  • ツイート
  • いいね!

みにゃさまのコメント

可愛い~‼本当に可愛いですね。子の子達がいてくれたら、何時間でも退屈なんてしません。それにしても、館長さんの優しさには本当に、頭がさがります。
ぽんずとみりんを捨てた者が防犯カメラに映っていたそうです。作業着姿の中年の男だそうで妻にでも言いつけられて、来たのではないかと思います。今は二匹とも愛情たっぷりに育てられてとても幸せです。ぽんずはお姉ちゃんと、大きさが変わらなくなりました。みりんは、やぎひげが発見されて、珍しがられています。二匹とも大切な宝物です。

by ふみちゃん 2017-11-14 14:36

シャンティーは、女の子らしい顔つき!
紋次郎は男っぽい顔つき❣️どちらも可愛いですね〜木登りしてドヤ顔がなんとも言えません

by ふにゃたも 2017-11-14 16:46

TVでもとても楽しみにしている美術館の子達ですね。可愛くてたまらないですね。幸せにしていることが伝わってきます。

by ぺったんの母 2017-11-14 17:00

真っ青な空がなんとも眩しい✨
またあの美術館に、こんな猫物語があったのですね〜。館長さんの深い愛情によって救われた命。キラキラ輝いて、幸せいっぱいなお顔がうれしい(*^^*)美術館の兄弟ねこシリーズ、血の繋がりがある子も無い子も、優しさであふれていて大好きです。順繰りに次の子のお世話を自然に出来る、猫ってすごいなぁ〜優しいなぁ。いつか晴れた日に、紋次郎くんやシャンティーちゃんに会いに行きたくなりました!

by kimiko 2017-11-14 21:58

これは週末が楽しみになるはずですね!なんて素敵な場所なんでしょう。しかしシャンティーちゃん美人さんですね~♪ おっきな紋次郎くんも好み。捨てられた子たちが幸せになるお話は本当に嬉しいです。

by さりゅ 2017-11-14 22:53

>ふみちゃんさん

みりんちゃんに、やぎひげ発見ですか!
やぎひげのある女の子って、可愛いですよね~。ぽんずちゃんもみりんちゃんも、すくすく大きくなあれ。

by 道ばた猫 2017-11-15 06:11

>ふにゃたもさん

きょうだいなのに、こんなにも顔つきも体つきも違うなんて、面白いですね!
ほんと、それぞれの可愛さがありますね。

by 道ばた猫 2017-11-15 06:14

>ぺったんのお母さま

美術館では、今年も延べ10数匹の仔猫の里親探しをなさったそうで、さすがに「疲れきったー」と、館長さんはおっしゃってました。感謝。

by 道ばた猫 2017-11-15 06:17

>kimikoさん

群れでいちばん年若が新参のお世話をするのが、動物界のルールと聞きましたが、
ニンゲンも動物なら、ちゃんと守ってほしいですよね~

by 道ばた猫 2017-11-15 06:21

>さりゅさん

シャンティーとは、サンスクリット語で「心の平安」という意味らしいですが、館を訪れる人たちをニコニコさせているこの子にぴったりの名前ですね~

by 道ばた猫 2017-11-15 06:27

ああ、あの美術館ですね♪また素敵なお話があったのですね。館長さんの5匹もの子育て、本当に頭が下がります。
シャンティちゃんは好奇心旺盛で少し甘えたお顔が可愛いですね!
紋次郎くんはまた賢そうなお顔で素敵な兄妹ですね(^-^)
本当に美術館のお庭の緑と青空がきれいで素晴らしいですね。猫さんたちに会いに行きたくなります!

by とも 2017-11-15 07:20

何と素敵な美術館!どこの何という美術館なのでしょう?アート好き、猫好きにはたまりませんねえ。

by どらねこ 2017-11-15 10:40

お兄ちゃんと比べると、かなり小さい猫ちゃんですねー 小柄でもスクスク育って、飼い主さんや美術館で出会う人達をおもいっきり幸せにしてほしいですね♪

by ちゃこ 2017-11-15 19:16

とても優しい館長さんで良かったです(*´ω`*)
猫さん達も幸せになって良かった♪

by 猫の肉球 2017-11-16 02:40

>ともさん

いつもなら館庭のモミジがきれいに色づく頃なのですが、今年は台風の時の潮風で、枯れてしまったそうで、残念!

by 道ばた猫 2017-11-16 07:24

>どらねこさん

これ以上捨て猫があってはいけないと、今回、美術館の名を書きませんでしたが、5月に「猫になりに行く美術館」でご紹介したところです~

by 道ばた猫 2017-11-16 07:27

>ちゃこさん

シャンティーちゃんは、小柄ながら、機敏で賢い子。
紋に郎くんは、そのお顔の通り、おっとりのんびりさんです~

by 道ばた猫 2017-11-16 07:30

>猫の肉球さん

館主の画伯夫人である館長さんは、より猫好きである画伯のことを、「猫オトコ」と呼んでいらっしゃいます(笑)。

by 道ばた猫 2017-11-16 07:34