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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

わんにゃん支援活動

2017年10月02日

「特定非営利法人動物愛護を考える茨城県民ネットワーク(CAPIN)」さまの活動レポート(2016-17後期)

フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。

実施場所: 茨城県、福島県

 野良猫トミーは、他の多くの野良猫と同じように、排水溝で暮らしていました。
ただ、なぜか人に全く馴れず、エサやりさんが来た時だけ顔を出し、ご飯を食べたら排水溝に戻ってじっとしています。
TNRでトミーを捕獲したとき、なぜトミーが人に馴れしないか分かりました。トミーは背中に、熱い油か熱湯をかけられたと思われる大きな火傷の跡があったのです。化膿していました。
1時間に及ぶ大手術により事なきをえましたが、このまま排水溝に戻すのはあまりに可哀想だということで、人馴れさせて譲渡を目指すことになりました。
しかし、トミーは人が居るとご飯も食べず、ケージに手を入れれば、「シャーッ!ネコパンチ!」のいわゆる完全なシャーパンチ猫です。
一番困ったのは、エリザベスカラーが壊れた時でした。傷跡を舐めるので、付け替えてあげたいのですが、なんせ触れません。大変な苦労の末、ガムテープで補修するのに成功しました。
その後、少しずつ根気よくオヤツで懐柔して行きます。
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そんな苦労の甲斐あって、とうとう埼玉のお子様のいるご家庭に譲渡できました。
里親様宅でも、当初なかなか抱っこできなかったそうですが、ようやく抱っこできたというご報告がありました。
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元排水溝の野良猫トミー、ちょっとずつ家猫に進化しています。
 CAPINでは、動物指導センターで殺処分を待つ犬の引き出しも積極的に行っています。
野良犬は、センターに保護されるまでに、人間に何度も追い回され怖い思いを経験しています。ですから、センターから引き出した犬の多くは人間を恐れ、犬小屋の奥に引きこもります。
ムース(メス)もそんな1匹でした。
センターから引き出した時は人が駄目で、近づくと唸り後退してしまいます。散歩もできません。おやつを使って徐々に馴らし、ようやく触れるようになりました。
また、多くの保護ノラ犬がそうであるように重度の皮膚病で、1日2回の飲み薬と3日に1度のシャンプーを、触れるようになってからさらに2ヶ月続けました。
その甲斐あって、ムースは美しい犬となり、譲渡会で縁をもらい、二人のお子様がいらっしゃるご家庭に譲渡されました。
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子供たちはきっとムースに夢中になり、これから沢山の物語を紡いでいくことでしょう。
最後にムースの里親様から頂いたメールの一部を紹介します。
「ムースに、うちの子になって良かったと思ってもらえるように、家族の一員として大事に大切に育てていきます。ムースをお任せくださって、本当にありがとうございます」
 センターに収容された犬がセンターにて出産し、産まれた子犬7匹をCAPINで引き受けたこともありました。
写真のトゥーロンはその最後に残った1匹で、常陸太田の優しいご夫婦に譲渡されました。
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え?母犬はどうなったかって?子は助かって母犬が殺処分では可哀想すぎますよね。
実は、母犬も人馴れしていていい子だからと、センターが殺処分せずにいてくれたことが後日分かりました。
そこで、母犬も当会で引き受けマミーと名付けました。その後、マミーは、すばらしい里親さんに譲渡できました。センターもたまにはいいことをするものです。
 世の中には、飼い犬の世話をせずに放置する方がいます。ネグレクトといいます。
会には毎月数件のネグレクト相談が寄せられます。相談はすべてネグレクト犬の近所の方からです。
悲しい話も多いですが、少しご紹介しましょう。
1月にネグレクトで餓死寸前のゴールデンを5匹、緊急保護しました。
じつは、その段階で、すでに4匹が餓死していました。
ネグレクト問題で一番大変なのは犬の所有権です。飼い主が手放すと言ってくれないと保護できません。
これには、飼い主を説得するしかありませんが、これが簡単ではありません。
実は、このゴールデンの件について動物指導センターも警察も秋から介入していて助けられなかったのです、飼い主の所有権放棄が進まないからと。
それで、みすみす4匹が餓死となってしまいました。
当会ではその日のうちに飼い主と交渉し、弁護士と警察もその場に来るよう電話しました。
警察には、警察庁から全国の県警に出た動物虐待にきちんと対応するよう指示された文書をあげて、飼い主に対して動くように強く迫りました。
そして、無事緊急保護となりました。
保護の時には、近所の方もたくさん応援に駆けつけてくださいました。みんな心配されていたのです。
現場の写真を1枚紹介します。
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犬たちは、雨をしのぐ小屋もなく、ゴミの中に野ざらしで繋がれていました。
でも、こんなに虐待されていても、みんないい子たちでした。それが救いでした。
その後、全頭優しい里親さんの元で暮らしています。
 ネグレクトの問題はいつもうまくいくとは限りません。場合によっては、強面の方が出てきて身の危険を感じることもあるのです。
また、通報された方の思い過ごしのこともあります。通報のあった現場に最初に行くときは、鬼が出るか蛇が出るか、といった感じです。CAPINの難しい活動の一つです。
 今後ですが、CAPINはこれまで通り現場主義でやっていきます。
様々な現場で様々な皆様と接し、一緒に問題に向き合っていく。それによって問題の背景を深く理解でき、それが説得力をもった発言にもつながり、共感していただける方を増やしていくのだと思います。
今後ともこのようなCAPINを応援していただければ幸いです。


<ご支援くださっているみなさまへ>
 多額のご支援を大変有難うございました。
動物愛護のために大切に使わせていただいております。
ネグレクトから多頭飼育崩壊、殺処分まで、人間の余りの行いに時に絶望し、時に投げ出したくなります。
寄せられる相談は多く、対応が追い付きませんが、ただただ必死にやっております。
このような状況ですが、今後ともご支援いただければ幸いでございます。
最後になりましたが、いただいたご支援に会員一同心より感謝申し上げます。



「特定非営利法人動物愛護を考える茨城県民ネットワーク(CAPIN)」
HP: http://www.capinew.jp/
ブログ: http://ameblo.jp/capin-blog/
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みにゃさまのコメント

猫の去勢が遅かった為、子猫5匹が産まれました。家には、すでに7匹も飼っていますが、これ以上は飼えません。
力を貸して下さい。

by めぐみ 2020-08-21 23:27