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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

道ばた猫日記

2015年03月10日

落ちていた猫

お昼寝から目覚めた黒猫キキちゃん。船橋市に住む、利発そうな目をした可愛い女の子ですが、聞いてびっくり。
キキちゃんは、生後2日目くらいのとき、庭に落ちていたのですって!

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5年前の春のこと。夕方、明子さんが庭の草取りをしていると、どこからか、か細い子猫の鳴き声が聞こえました。声のしたほうを探すと、門のすぐ内側に植わっているまきの木の下草の陰に、黒ネズミが! と思うくらい小さな小さな仔猫がいたのです。まさに「落ちていた」としか言いようのない光景でした。
ノラ母さんが迎えに来るかも、と、明子さんは少しだけ待ちましたが、母猫は現れず、花冷えの時期で体温低下も心配だし、どう扱っていいかもわからないので、獣医さんへ連れて行きました。
仔猫は、まだ生後2日目くらいとのこと。安楽死も含めて「どうしますか?」と先生に問われ、見殺しにするなんてとても偲びず、「連れて帰ります」と答えた明子さんでした。

先生に教わった通りに、注射器で3時間おきに(夜間も)ミルクを口に入れ、刺激しておしっこを促し、湯たんぽで温める育児生活。3人の子どもを育てた明子さんでしたが、こんな小さな仔猫の育児は、未知の世界。ミルクをなかなか飲んでくれなくて、小さな命が消え入りそうに儚く見えましたが、「死なせてなるものか!」と、フラフラになりながらもがんばりました。息子さんたちも手伝ってくれ、ゴールデンウィークの家族旅行は中止という一家あげての、いのちを見守る日々。
「3か月くらいたって、カリカリを初めて食べてくれた時の感激は忘れません。」と、明子さん。
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明子さんが見せてくれた写真。左から、生後7日、30日、3か月、のキキちゃんです。
「這えば立て、立てば歩め」の母心だったそうです。

子育て一段落。愛らしい女の子に成長したキキちゃんは、明子さんが心のなかで温めていた計画を、そっと後押ししました。
それは「地域の人たちが気軽に立ち寄って、心地よく緩いつながりを持つお手伝いができるような場所を提供したい」ということ。ひとりでふらりとお茶を飲みに立ち寄ることもでき、子育て中のお母さんが子連れで遊びにも来られるコミュニティ・カフェ。そこに、黒猫が座っていたら、最高!(猫カフェではありません) そうだ、キキちゃんをイメージキャラクターにしよう!
こうして、自宅居間を木曜だけ解放した「茶の間ねこのて」は、3年前の4月に始まりました。
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キキちゃんは、「ねこのて」の看板猫、人を呼び寄せる「招き猫」、そして、みんなを笑顔にさせる「福猫」になりました。
人見知りなので、初めての人はちょっと苦手なようですが、若いオトコ(中学生くらい)は大好きなんですって。
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猫を飼えないおうちの子どもたちも、ここに来れば、キキちゃんに会えるので、大喜び。
ただし、しつこいと、こんな顔も見せちゃいます。パシャパシャ写真を撮り続けて、キキちゃんを怒らせてしまったのは私です。ごめんね、キキちゃん。ここは、のんびりゆるりとハートでつながる場所だったのに、機材越しなんてお付き合いは野暮でした。

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「ねこのて」では、「里山ランチ付きの、布絵本を手作りする集い」なんて、おいしくて楽しいイベントもいっぱい。
思い出の布を使って手作りのぬいぐるみを世界の子どもたちに贈る、フェリシモの「ハッピートイズプロジェクト」にも賛同して、毎年みんなで参加してくださっています。
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庭に落ちてたときは「黒ネズミ」だったキキちゃん、今では、黒フクロウのようにふっくらさんです。
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「猫のように気まぐれに立ち寄ってもらって、居合わせた人たちが仲良くなって、子育て相談などもできれば」という明子さんの願いは、着実に地域に根を下ろしつつあります。
キキちゃん自身も、気まぐれに立ち寄るご近所さんを何軒か持っているそうです。
小雨が降る中、毎日2回のご近所回りに出かけて行くキキちゃんなのでした。
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※茶の間ねこのてでは、4月16日・18日にものづくりの人たちが猫アクセサリーなどを出品する「ねこのてマルシェ」を開きます。
 詳しくは、「茶の間ねこのて」ブログでどうぞ。

写真

道ばた猫日記ライター紹介

佐竹 茉莉子(さたけまりこ)

フリーランスのライター。路地や漁村歩きが好き。町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信している。写真は自己流。著書に『猫との約束』『寄りそう猫』『猫だって……。』『里山の子、さっちゃん』など。朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」、辰巳出版WEBサイト「コレカラ」にて「保護犬たちの物語」を連載中。

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カテゴリ: 道ばた猫日記
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みにゃさまのコメント

ご近所周りは、とても危険です。エイズ白血病の子が、10匹につき1匹はいます。そういう子達と喧嘩でもして血を流したら、たちまちうつります。ぜひ家から出さずに飼ってあげてください。福猫が福猫としての寿命を全うできますように、祈らずにはいられません。

by ねこのこ 2015-03-10 13:03

助けてもらった恩をキキちゃんが返してくれているのでしょうね~! 福招き猫なキキちゃん♪

by しましま 2015-03-10 19:08

猫と人間の運命の出逢い。抱きしめたくなるあったかいエピソード。毎週毎週、涙がぽろり。

by ruineko 2015-03-10 19:14

猫主さんの夢を実現させるために
キキちゃんは空から落ちてきたんでしょうか。

大義名分なしに、いろんな人が集える場所ってうれしいですね。
猫はそんな場所にぴったりの番人ですね。

お庭がとってもすてきです!!

by あずみん 2015-03-10 20:11

>ねこのこさん

ねこのこさんのご心配よくわかりますし、都会では完全室内飼いが浸透してきていますけど、ちゃんと手術済みでケンカの心配もなく、ご近所さんのコミュニケーションがうまくいっている郊外だったら、外の空気を吸ってのご近所回りも、楽しいのではないでしょうか。キキちゃんは散歩ルートが決まっているようですよ~

by 道ばた猫 2015-03-10 21:38

>ruinekoさん

 猫と人間は、出遭うべくして出遭ってるんでしょうね! もちろん、人と人ともそうですけれど。
 出会いも別れも、感謝ですね~

by 道ばた猫 2015-03-10 21:42

>しましまさん

 猫の恩返しの方法は、いろいろあるようですよ! キキちゃんみたいに、ちゃんと役に立ってる猫もいれば、うちの猫たちみたいに、食っちゃ寝で手間暇かけさせて飼い主を病気になる間も与えない恩返し猫も。

by 道ばた猫 2015-03-10 21:47

>あずみんさん

人々の輪のなか、笑顔のなかに、猫。
これからの社会づくりに最適だと思います。個人所有の犬と違って、猫には自由な役回りをもったままでいてほしいですね!

by 道ばた猫 2015-03-10 21:50

キキちゃん、可愛いですね(^^)
私も猫の子育てしました!
でも、それでも生後2週間です。生後2日で育てるのは物凄く大変だと思います。
目薬を2時間おきをかなりやりました。でも、今ではやんちゃガールになって毎日跳んで跳ねている姿を見るとやって良かったって思います(^^)
でも、キキちゃんも負けず劣らずのべっぴんさん♪
毎週、道ばた猫さんのブログも楽しみにしています!此れからも、色んな猫のお話聞かせて下さいね♪

by キリ 2015-03-10 22:39

我が家の茅もご近所の車のバンパーの中から4兄弟で母猫に置いてきぼりにされていました。
その中の一番元気に泣いてた猫が我が家にやってきてもうすぐ2年。最初は手探りで寝不足と戦いながら猫育てでした。他の兄弟は一人、二人と虹の橋を渡ってしまい元気に育ったのは茅一人でした。元気に生きる事ができなかった他の兄弟の分も幸せに❗
今、その猫は元気に走ったりいたずらしたり。
この猫と暮らす何げない日常の中に幸せがあるのかなと思います。キキちゃんもたくさんの幸せに出会えますように

by ムーミンママ✨ 2015-03-10 22:53

>キリさん

キリさんも猫の子育て経験者ですか! 私も、したことあります~ 側溝の中でぶよぶようごめいてて、ネズミかと思いました。たぶん生後一週間くらい。パンの耳にミルクを浸して育てました。我が子と変わらないですよね(笑)。

by 道ばた猫 2015-03-11 00:06

>ムーミンママさん

茅ちゃんって、いい名前ですね!一緒に暮らす何気ない日常の中にしあわせ・・・・・ほんとうにそうですね。 猫さんも同じ気持ちだとうれしいですね~

by 道ばた猫 2015-03-11 00:10

私の拙い話しを 素敵な記事にまとめてくださってありがとうございました!
初対面の人にゴロゴロすることはないキキが 道ばたさんにはゴロゴロして
びっくりしました! やっぱり いい人だってわかるんですね〜
出会うべくして 出会ったキキと 一緒に人と人がゆる〜くつながる居場所作りを
続けていきたいなと思っています。
道ばたさんも ねこを通じたご縁をますます広げてくださいませ
ブログ楽しみにしています

by 明子 2015-03-11 16:09

ぼくも、暑〜い夏、風草の庭にバッタンニャーって!
キキちゃんよかったね(^_^)

by 風草クックん 2015-03-11 20:46

>道端ねこさん
猫の飼い方は人それぞれですので、お散歩をさせるかどうかは飼い主の判断によるものと思っています。
ですが、フェリシモ本社での譲渡会では完全室内飼いを条件にしているのに、ここでは外出を認めるのはダブルスタンダードではないでしょうか。
私個人としては、田舎都会に関わらず、感染症や事故のリスクを考えて、完全室内飼いが望ましいと思っています。ですが、この黒猫ちゃんの暮らし方が悪いとは思いませんので道端ねこさんの意見も分かります。

by また旅 2015-03-11 21:57

>明子さん

 しつこく写真を撮って、可愛いシャー顔を見ちゃいました(笑)。
 ねこのては、ほんとに心地よい空間。近くだったら、ふらりと立ち寄るのに。でも、また、ふらりと行きたいです!

by 道ばた猫 2015-03-12 01:05

>風草くっくん

 そうだったね~ クックんも、風草のベランダにおっこちていたんだっけ?
 いいところにおっこちて、よかったね!

by 道ばた猫 2015-03-12 01:07

>また旅さん

 そうなんですよね。ダブルスタンダードなんです(笑)。きっちり室内飼いしてもらいたい保護団体の方たちの思いもわかるし、環境が許すところでは散歩くらいさせたい気持ちもよくわかるし、で。
 このブログのコメント欄は、「茶の間ねこのて」のように、誰もがふらりと立ち寄って、(意見というはなく)それぞれ思うことを率直に書き込めたらいいなあ、と思っています。私もそのひとりとして。
ちなみにうちのおばあちゃん猫たちは庭先に、オス猫ケンジは、3軒先の別宅と、日に何往復もする毎日です。何の心配もない環境です。

by 道ばた猫 2015-03-12 01:16

道ばた猫さま

話がすり替わっている気がします。うちが大丈夫だから他の家の●●ちゃんは
大丈夫だから、と書かれていてもそれは理由にならないと思います。
フェリシモのページ内に載せるのでしたらご近所周りの文章は削除すべきだと思います。

by 通りすがり 2015-03-12 14:37

我が家は4回引っ越しをしました。今は駅前のマンション住まいなので、完全室内飼いですが、その前は戸建てで静かな住宅街だったので、猫たちは猫ドアから自由に外出させていました。近所にも猫飼いさんが多くて、うちの庭にもいろんな猫さんが遊びにきて楽しかった♪ 近所の方たちとも猫のおかげで仲良くしていただきました。おおらかな人たちが多かったように思います。その前に住んでいたところは、すぐ近くに国道があり、貯水池があったり危険な場所が多かったので、室内飼いをしていました。
通りすがりさんは、猫のことを心配して大事にしてほしいとのお気持ちからのご意見かと思います。お気持ちはよくわかりますが、許される環境では猫のご近所まわりも良いかとわたしは思います。
いろんな生活環境がありますし、いろんな考えもありますよね。
フェリシモのこのページでは、限定することなくいろんな環境で生活している猫と人間を紹介してほしいと思います。読んだ方たちがいろいろ気づいたり、考えたり、自由な場所であってほしいと思います。
意見が違うことがあっても、願うことは同じ! 猫と人とのしあわせな毎日♪♪♪

by ruineko 2015-03-12 22:31

みなさま

キキの飼い主の明子です。
ご近所まわりをするキキのことを御心配くださりありがとうございます。
完全室内飼いをするべく外に出さないでいた時期を経て、1日2回の
ご近所周りという現状に至っています。
家は 車の通り抜けができない袋小路になっていて静かな住宅街です。
ご近所のみなさんもキキのことは あたたかく見守ってくださり
「キキちゃん 来てたわよ」と声をかけてくださいます。
避妊手術はもちろんのこと、白血病のワクチン接種、健康診断はかかさず行っています。
私も完全室内飼いしかできない環境では そうすることが猫にとってベストだと思います。
ただご近所周りが許容できる環境では 飼い主が病気や怪我のリスクを
できうる限り減らした上で 飼い主がどう判断するかという余地も
あっていいのではないかと思っています。

by 明子 2015-03-13 09:54

>通りすがりさま
>ruinekoさま
>明子さま
>みなさま

 猫を愛する皆様のいろいろな思いがコメント欄できけるのは、望むところでした。ほんとうにありがとうございます。
 これからも、いろいろな生い立ち・過去・現在の環境で生きている猫たちを愛し関わっている(これもまたいろいろな思いや付き合い方で)人たちと、猫部とを結ぶような外部ライターとしての自由な立場で、ありのままに記事を描き続けてまいります。そこから、皆さんがいろいろなことを感じ、猫のしあわせのためにできることを考えていただけたら、こんなうれしいことはありません。ruinekoさんが書かれたように、思いは一つ!と信じています。
コメント欄で、ぜひ、皆様の猫への思いを吐露してくださいませ!!

by 道ばた猫 2015-03-13 10:32

様々な意見は分かりますが、、、。
フェリシモの猫ページにのせるのであれば
フェリシモ本部で開催される
譲渡会などの団体が完全室内飼いを
条件としているので、ちょっとどうかなとは思いました。

by neko 2015-03-13 11:21

7日、30日、3ヶ月、、、キキちゃんの成長を追って残っている写真に深い愛情を感じます。キキちゃんに、また会いにいきます!
今度はゴロゴロ言ってくれるかな〜^ - ^

by クーママ 2015-03-13 17:14

私のところにも、まだ目も開いていない子猫が落っこちてきたことがあります。
哺乳瓶でのミルクや、特にトイレが大変だったなぁ~。
キキちゃんは、いいところに落っこちてラッキーだったね!
地域の人たちの輪の中には、猫がいて、犬がいて・・。こういう昔からある当たり前のことをなくさないでいきたいですね。

by ちぃこ 2015-03-15 21:36

>キキちゃん

かわいいキキちゃん。たくさんの人がキキちゃんのご近所回りのこと、心配してくれたね。
お外に出るときは気をつけて、ずっとずっと福猫さんしてね! また会いに行きます。

by 道ばた猫 2015-03-16 07:26

感動しました!長生きして欲しいです。

by ルナ 2015-03-17 16:58

道ばたさん
みなさま

キキへのたくさんのメッセージありがとうございました
みなさまの猫のしあわせを願う気持ちに胸が一杯になりました

by 明子 2015-03-17 23:27