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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

猫又トリップ

2015年03月04日

獣医師に訊いてみた長生きの秘訣

千葉県船橋市の「さきがおか動物病院」に勤務する野口ゆづる先生のお家には15歳以上の猫が3匹います。
猫の飼い主として、また17年の経験を持つ獣医師として語る「長生きの秘訣」とは何か?興味津々です!

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「ふふ、お前に引き出すことができるのかな?」軽く挑発してくる猫たち(苦笑)。


「引っ越し最高!」それには秘策が。


野口先生と旦那さんは動物が大好き。現在、3匹の猫と3頭の犬(内1頭は保護犬)と暮らしています。犬の生活エリアは1F、猫は2Fで区別されているというので私はすぐさま2Fへ!(犬が嫌いというわけではない!)

キジトラの「そら」は17歳の男の子。少し人見知りする性格で私と視線が合うとベッドから飛び降り て隣りの部屋へ"ピュー"って......。

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「おれ、客苦手......。」17歳のそらさん。

そらは先生が勤めている動物病院の患者さんが保護して連れて来た猫で、病院で預かり「里親募集」をしていたのですが、
「ずっと一緒→愛着がわく→放っておけない!」
というもっともな流れで、そのころ実家暮らしだった先生の家で飼うことに。

先生は結婚を機に実家を離れることになりますが、連れて帰った責任をまっとうするためそらと一緒にアパートへ引っ越すことを決めました。そこでそらは2匹の猫と出会うことになろうとはつゆ知らず......。

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捕まってしまった......。

15歳の三毛猫姉妹、長毛の「さくら」と短毛の「うめ」は仲良くベッドで寝ていました。家族よりも 来客が大好きなさくらは、調子が良いときは玄関で出迎えてくれるそうです。(この日はなかったけど......。)
一方、うめは家族には目一杯甘えて、来客が苦手なタイプ。この日もさくらを楯に私の一挙手一投足 を伺っているようでした。

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「んにゃ、お客さん?いらっしゃーい。」来客大好きさくらさん。

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怒ってる?!来客苦手なうめさん。

彼女たちは元々旦那さんが飼っていた猫で、夫婦ともに猫を連れて新生活が始まったわけです。ただ 、猫同士をいきなり引き合わせることはなく、最初は部屋をわけて様子をみながら一緒にいる時間を 徐々に増やしていきました。そうすることでスムーズに共存できるように。
しかし、お付き合いしていたころから旦那さんが出張で家を空けるときは先生の実家でさくらとうめを預かっていたこともあり、3匹の同居はそれほど心配していなかったそうです。

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先生と一緒ならダイジョブにゃー。

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どう?撮影慣れた?

そして現在の家に3匹揃って引っ越してきました。新しい家に引っ越すというストレスの問題はどうだったのでしょう?
「猫たちは大喜びしていました(笑)。」と野口先生。
猫にとって2階建ての一軒家はまるでアスレチック、「引越し最高!ワーイ!」と階段を駆け上がっていったそうです(笑)。

しかしここに先生の技が!事前に猫のお気に入りの場所に「フェリウェイ」という製剤を入念にスプレーしたそうです。その成分である「フェイシャルフェロモン」は猫に安心感を与えたり、行動を落ち着かせる効果があるのだとか。 これは良いことを聞きました。メモメモと......。

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警戒心がなくなる?!
次回の取材から自分にスプレーして猫に安心感を与えたいと思います(笑)。



野口家の食事メニュー


尿石症のそらのごはんはロイヤルカナンのPHコントロールでウエット・ドライタイプを交互に与えています。健康な15歳の三毛猫姉妹はナチュラルバランスのカリカリがお気に入りだとか。
しかし、ごはん以上にこだわっているものが「水/ハワイアンウォーター」だったとは意外でした。その水はミネラルが含まれてないというのがポイントで腎臓機能に配慮してのこと。「猫が気分良く飲む!」(先生個人の感想です)ようです(笑)。

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周りのドッグトレーナーさんたちにも人気の「ハワイアンウォーター」。

幼少期は缶詰(ウエット)とカリカリを両方与えていたようです。特別なことといえば、「歯磨き」をしていたということ。「古着のTシャツを小さく切って歯に付いたネバネバを拭き取るといいよ。」と先生は教えてくれました。これが歯肉炎の予防にもなり、健康な歯を残すだけではなく、からだそのものにも好影響なんだとか。拭き取るだけでいいのなら簡単だし、私も早速やってみたいと思います!


やっぱりご長寿!


18歳で健康である猫の頭数はガクっと落ちるそうです。17歳のそらも16歳頃からゆるやかに体力が落ち、食も細くなったそうです。また寒さにも弱くなるので冬は猫のためにヒーターを付けたり、寝るときは湯たんぽを用意したり暖かくすることを心がけています。
加えて今後気をつけることは「誰がどのトイレでしたのか、どれだけ食べたのか」、個別に把握することだそうです。

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最後に先生から「高齢を迎えたらかかりつけの動物病院で年1〜2回検査を」と。 腎臓の検査、血液検査、そして内蔵のレントゲン、エコー検査などが先生のおすすめ猫ドッグとのことです。

これまでの先生の話と行動からもはや言うまでもないのですが、あえてご報告申し上げます。
獣医師が飼う猫はやっぱりご長寿でした!(笑)

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たまに2Fに犬がやってくるというアトラクションもあります(笑)。

【おまけ/1Fの犬たち】

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柴犬のリーフちゃん(9)。

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Mixのアネモネちゃん(4)。

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絶賛里親募集中!のおかきちゃん。
野口先生はドッグトレーナーでもあるんですよ。





撮影協力/さきがおか動物病院
http://www.saki-ah.com



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ケニア・ドイ ファースト写真集『 ぽちゃ猫ワンダー 』(河出書房新社)好評発売中


写真

猫又トリップライター紹介

ケニア・ドイ

1972年兵庫県生まれ。ほとんど犬猫カメラマン。著者に「ぽちゃ猫ワンダー」(河出書房新社)、「じゃまねこ」(マイナビ出版)がある。新刊「ご長寿猫がくれたしあわせな日々~28の奇跡の物語~」祥伝社より絶賛発売中。現在、黒背景で行うペット撮影会「ドイブラック」を全国で展開中。

http://kenyadoi.com

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カテゴリ: 猫又トリップ
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みにゃさまのコメント

さすが獣医さん! 犬も猫もみんな暮らしやすそうで、いい感じ。
人間もペットも定期的な健康診断が大事なんですね、メモメモ。
来週も楽しみにしています!

by しましま 2015-03-04 18:56

三猫三様、それぞれ役割分担があるみたいですね(^_-)
こちらのさくらちゃんも来客好きとは!(笑)

おかきちゃん、早く新しいご家族に出会えるといいですねっ☆

色々と勉強になりました!
お恥ずかしながら、フェリウェイ知らなくて。。。なるほどぉ!
うちは、有難い事に問題行動は全く無いんですが、もしかしたら、持病に良い効能があるかもしれないんで、今度、担当医に聞いてみようと思います。

by †Sakura† 2015-03-05 04:25

サビ猫って言うんですか? 可愛いです。
将来は犬と猫を飼いたいなと思いました。
朝起きたら、布団で最初の写真みたいに見てくれてたら凄く幸せです。

by みかん 2015-03-07 22:46

しましまさん
獣医さんだからご長寿は当然だったんですけど、見た目の変調はわれわれ飼い主にもわかること。
しっかりと見て行きましょうねー!

†Sakura†ちゃんw
おかきちゃん、トライアルが決まったらしいですよー!
いい報告ができて嬉しいです。

みかんさん
「飼いたい!」って思わせることが私の裏テーマだったりするわけですw成功!
うちは朝、猫が起こしてくれますよ。たまに顔に覚えのないひっかき傷があったりしますけどw

by ケニア・ドイ 2015-03-19 14:45

油が猛毒インスタントドックフード食わしてる時点で虐待   せめて手作りしろ
野菜ちゃんと食べさせろ  
ドックフード 危険

by ニポンジンは飼う資格無し 2016-05-02 21:02

私の飼い猫が腎不全になってしまって
私に出来ることは、あるでしょうか。
あったとしてもどのようにすればいいか分かりません。
どうしたらよろしいでしょうか、教えてください。

by Milku 2018-11-20 17:58

私の飼い猫が腎不全になってしまって
私に出来ることは、あるでしょうか。
教えてください。

by Milku 2018-11-20 17:59

私はまだ小学生なので、猫は飼っていませんが、もう少し大きくなったら飼えると思います。でも、せっかく初めて飼った猫が若いのに死んでしまったら嫌なのでこれを見ました。とても役に立つので見て良かったです。
 私は猫が本当に大好きで、猫カフェでボランティア活動をしています。他にも何か私に出来る事があればいいなと思っています。殺処分される猫もまだまだ沢山いるので猫を一匹でも多く救いたいと思っています。

by CAT LAVE 2019-08-24 12:58

お仲間の猫さんも先に虹の橋を渡ってしまい、一番の長老になってしまいました。
ご長寿猫さんのお世話や介護について色々みていて、こちらにたどり着きました。
今、腎不全で良くないのですが、1日ずつゆるゆるトロトロ過ごしています。
今25歳です。このまま頑張ってくれたら、あと少しで26歳になります。
特別なことは何もしていなかったし、安いカリカリが主食で、病院にかかったのは初めのうちの伝染病と耳ダニの治療だけでした。
うちの子も引っ越しは10回経験しています。
「あ、これ、お部屋変わるやつ?」くらいな感じで、わりとすんなり受け入れてくれていたと思います。

『コメントする』にコメントするのは実は生まれてはじめてです。
私は何もしてないけど、すばらしくたくましく美しい猫ちゃんがこの世にいたことを知ってもらえて、誰かがお家を探している子を一匹でも幸せにくれたらたら嬉しいです。たった一匹でも、その子の人生は180度変わると思うから。
これもうちの子がくれたご縁、かも。

by うちのおねえちゃん 2019-09-10 17:22