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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

道ばた猫日記

2026年07月21日

サブおばあちゃんの夏

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まさに三毛猫の王道を行く、くっきりした三色模様と賢そうな瞳を持つ濃い三毛さんの名は、サブちゃん。

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ポトポト歩いては立ち止まり、首をかしげる風情がなんとも愛らしい18歳です。

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この広い営業所が、サブちゃんのお城。
奥の応接コーナーの大きなテーブルとソファー周りを、いつも巡回しています。

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営業所を見渡せば、こんなかわいい猫の絵も。
いったい、なんの営業所なのでしょう。

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ここは、千葉県四街道市にある「住まいるホーム」という不動産会社の営業所。
サブちゃんは、ここに暮らす保護猫さんです。

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じつは住まいるホームの映子さんとのご縁は12年前。映子さんがたったひとりで始めた町猫活動の最初の一歩を書かせていただきました。
記事はコチラ ⇒ 2014/03/11「町に生きる猫

あれから12年。裕さん・映子さんご夫妻が働く営業所はより広い場所に移転し、誠実で親身な対応で、地元にしっかりと信用を得て更に成長中です。
住まいるホームのホームページでは、「保護猫について」の項目があり、小さな命と新しい家族との出会いを繋ぐ試みが続いてきたことがよくわかります。
一人で始めた映子さんの活動は、今はよき同志と協力し合って精力的に進んでいます。キャリアの子ばかりを迎えているゆきさんも、お仲間の一人です。

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さて、サブちゃんがここにやってきたのは、3年前のこと。
行政からの一本の電話がきっかけでした。
わけあってもうすぐ競売となる家でおばあちゃまと暮らす数匹の猫たちの行き先が見つからないため、懸命に当座の行き場を探していて、最後に住まいるホームにたどり着いたのでした。
他の猫たちはまだ若く、サブちゃんだけが15歳の高齢猫でした。子猫の時からだったのかいきさつはわからずじまいですが、長いことおばあちゃまに可愛がられてきたのでしょう。
若い猫たちは、譲渡先が見つかり、サブちゃんも住まいる引き受けで、譲渡先を探すこととなりました。

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ところが、サブちゃんは、寝床とトイレを兼ねてしまう子でした。トイレトレーニングをしてもダメ。少し認知症が始まっているのかもしれません。グルグル歩き続け、大声で鳴くこともあるので、譲渡はせず、そのまま目の行き届く営業所猫となったのです。

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応接室奥にある、裕さんが囲いをつけてやったサブちゃんのベッド兼トイレ。すぐ取り換えられるよう、ペットシーツが隣に山積みです。でも、安心しきったサブちゃんのお顔。

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ニンゲンが大好きなサブちゃん。ソファーに座るお客さんのひざにも乗ってきます。
そんなサブちゃんは、おなじみ客に人気者。新規のお客さんの顔をほころばせてもいます。サブちゃんは、恩返しに営業所看板娘を毎日張り切っているのかもしれません。それが元気の素なら、何よりですね!

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遠吠え中のサブちゃん。
やってきた後、昏睡状態が3日続いて慌てさせたこともありましたが、みごと大復活。現在は、いずれの数値も問題なしで、食欲旺盛、悠々自適な毎日を機嫌よく過ごすサブちゃんです。
裕さんは言います。
「去年、保護猫のノートを見たら、保護譲渡がいつのまにか200匹を超えていました。彼女がひとりで活動を始めた頃は、ぼくはただ見守っていただけなんですが、その熱意に押され、難しそうな捕獲とか、県外へのお届けとか、できることは手伝うようになりました。トラバサミを引きずっていた猫の捕獲とか、用水路に落ちた子猫たちの救出も、ぼくの出番でした。保護に関する相談もよく受けるようになり、まずは最大限の自己努力が大切ですが、これからもできる限りのアドバイスやお手伝いはさせてもらいたいと思っています」

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サブという名は、元の飼い主のおばあちゃまが、演歌歌手北島三郎さんの大ファンだったから。施設に入られた後に、一度会いにいらしたそうです。
「安心したようすでした。うれしそうでも寂しそうでもあったわね...」と、映子さん。不動産業は人の暮らしに直結したお仕事。人のドラマにも猫のドラマにもたくさん直面してきたことでしょう。あたたかなご夫妻にはぴったりのお仕事と思います。
営業所奥には、譲渡を待つ猫たちのお部屋があり、常時10匹以上がお見合いのチャンスを待っています。

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どの猫にも、ドラマがあると、映子さん。住まいるホームで暮らす猫さんたちのそれぞれのドラマも、今後ご紹介していきたいと思っています。

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暑いさなかも、映子さんたちの待ったなしの保護・TNR・譲渡活動は続きます。
生まれてきた小さな命が見捨てられることなく、人の温もりに寄り添って、その生を全うできるように。

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道ばた猫日記ライター紹介

佐竹 茉莉子(さたけまりこ)

フリーランスのライター。路地や漁村歩きが好き。町々で出会った猫たちと寄り添う人たちとの物語を文と写真で発信している。写真は自己流。著書に『猫との約束』『寄りそう猫』『猫だって……。』『里山の子、さっちゃん』など。朝日新聞WEBサイトsippoにて「猫のいる風景」、辰巳出版WEBサイト「コレカラ」にて「保護犬たちの物語」を連載中。

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カテゴリ: 道ばた猫日記
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