[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口１００円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。

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実施場所：北海道

２０２５年５月、北海道滝川市より成猫7匹と子猫2匹、計9匹の猫たちを保護しました。 成猫うちの1匹は妊娠後期の母猫であり保護後の5月21日に6匹を出産しました（2匹死産。1匹出産後亡くなり）。

北海道空知総合振興局が運営する「飼い主探しノート」に掲載されていましたが、殆どの猫たちが新しい飼い主に出会えない状態が半年以上も続いていました。掲載されてから長い時間が経っていたことに緊急性を感じた私たちは、振興局を通じて飼い主の方と直接連絡を取り、事情を伺ったうえで、猫たちを引き取ることにしました。
※飼い主探しノートとは※ 事情があって飼養困難となった犬や猫を譲りたい方と、新たに飼い主となりたい方との情報交換を北海道（振興局）が支援する仕組みです。

飼い主の方は、20年以上にわたりブリーダー業を続けていた高齢の女性でした。80歳を超え、すでにブリーダー業は廃業されていましたが、持病や高齢による体力の低下もあり、残った猫たちの世話を続けることが非常に困難になっている状況でした。



訪問当日も飼い主の方は数日前に手術を終えたばかりで、立っているのも辛そうな状態で、ご家族のサポートを受けながら、猫たちの飼育をされているとのことでした。
古い木造住宅の一室でケージに入っている子、部屋を自由に歩いている子、猫たちは限られた空間の中で決して良い環境とは言えない中で暮らしていました。



ケージの中にはアメリカンショートヘアと思われる猫が、生まれたばかりの小さな赤ちゃん猫を抱いており、部屋の隅には明らかに妊娠後期と思われる猫の姿もありました。


幸いなことに、猫たちは攻撃的ではなく、用意していたキャリーバッグに速やかに入れ、すべての猫を１日で保護することができました。
母子猫については、すぐにミルクボランティアさんに預かりをお願いし、妊娠中の母猫は、預かりボランティアさんの所で5月21日に無事出産。



保護した猫たちの数匹は長毛種で、被毛にはたくさんの毛玉ができていました。その他、皮膚に炎症があったり、下痢をしていたりと、健康状態にも不安がある子が多く見受けられました。 譲渡までにはもう少し時間がかかりそうですが、この子たちが安心して過ごせるおうちと出会えるよう、一匹一匹の様子をよく観察しながら、体調を整えるためのケアを行っています。




＜ご支援くださっているみなさまへ＞
いつもNPO法人猫と人を繋ぐツキネコ北海道に温かいご支援をいただき、心より感謝申し上げます。
今回の高齢のブリーダーによる飼育放棄には、いくつもの深刻な問題があります。年齢を重ねると体力が落ち、毎日の世話や掃除、通院などがだんだん難しくなっていきます。そうなると、部屋の掃除が行き届かず、糞尿がたまって強い臭いがしたり、不衛生な環境になったりします。ひとり暮らしや家族の助けがない場合は、さらに負担が大きくなります。 また、大きな問題のひとつが「避妊・去勢」をせずに猫を飼い続けてしまうことです。ブリーダーを引退したつもりでも、手術をしていないと猫たちは次々に子どもを産んでしまい、気づいた時には手に負えない数になってしまいます。
動物を繁殖させてきたブリーダーには、本来なら普通の飼い主以上に強い責任と意識が求められるはずです。しかし現実には、そうした責任を果たさないまま高齢になり、猫たちが放置されてしまうケースがあります。
今回、私たちが保護した猫たちは無事に助かりましたが、知られないまま命を落としている動物たちも多くいると感じています。これ以上こうした悲劇を繰り返さないためにも、ブリーダー制度の見直しと、動物を「モノ」ではなく「大切な命」として扱う社会全体の意識改革が必要だと思います。
今後も、行き場のない猫たちを一匹でも多く救い出せるよう、スタッフ一同力を尽くしてまいりますので引き続き、皆様の温かいご支援とご理解を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

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「NPO法人猫と人を繋ぐツキネコ北海道」
https://tsukineko.net/