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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

岩津さんに聞く!

2022年07月08日

アニマルコミュニケーター岩津さんに聞いてみよう ~私が学んだ猫に関する習い事

みにゃさま、こんにちは。

皆さんは愛猫の為に、又は猫と暮らす自分の為に何かお勉強や習い事ってされていますか?
今回は、私がこれまでに学んだ猫に関する習い事あれこれです。
私は猫との暮らし5年目ですが、この5年で6、7つの習い事をしてきました。今日はその中でも印象的な4つをご紹介したいと思います。


【タッチセラピー】
まず一番最初に習ったのが動物のタッチセラピー。
きっかけは、2番目に迎えたカマンでした。手を負傷していたこと、オッドアイにはよくある耳が難聴と言われていたこと、目の涙管閉塞があったこと――これらを少しでも緩和し、尚且つ自宅で毎日気持ちよくできることはないかと探し、こちらを見つけました。

カマンはマッサージやブラッシングなど触られることが好きだったのと、タッチセラピーはマッサージより刺激が少ないという認識だったので、刺激に敏感で繊細な猫には最適かもしれない、今後も何かと役に立ちそう、と習いに行くことに決めました。ただ、この頃はスケジュール的に継続して学ぶことは難しかったのでワンデイセミナーで学びました。

猫あるあるですが、「さあ始めるぞ!」と鼻息荒く意気込むと避ける、嫌がる、避難する。試したくてしょうがない気持ちを抑え、無になってタッチするとさせてくれましたが、しているうちに「もっとしたい!」という気持ちが溢れると再び逃げられる......。学んだ当初はこんな感じでしたが、今は試したい欲は無いので難なくさせてくれるようになりました。タッチ中はうっとり気持ちよさそうにしていて、カマンがもう十分と思うタイミングで去って行きます。

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優しいタッチが好きです。


【お灸と東洋医学】
次に学んだのが、動物のお灸と東洋医学。東洋医学は継続中です。

猫たちに病気があったわけではありませんが、動物の体についてと病気の仕組みを知りたいと思ったのと、私自身が動物家族のことをあらゆる面で判断できるホームドクターのようになれたらと思い、学ぶことを決めました。

体に関することは何でも実践ですね! お灸は合う子と合わない子がいたのと、反応も強弱様々。合わないというよりはその子にとっては刺激が強く、どんなに良いと言われるものでも、体質によって調整や他の方法を選ぶ必要があることも知りました。

東洋医学は奥が深く繊細。奥が深いからこそ惹かれるのかもしれません。今教えてもらっているのは、病気や症状を治すことだけにフォーカスした医学ではなく、例えば環境や季節の影響、私たち人間の心や思考と動物との関係、動物の生まれ持った個々の性質等多岐に渡って知識と理解を深めることができるのが魅力です。知っていることで落ち着いて対処し広い視野で考えることもでき、動物との暮らしを自分で考えて改善できたり、と安心や余裕にも繋がります。

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東洋医学講座に参加するにしめ。出席率高いです。


【猫のグルーミング】
そして最後に、こちらも現在継続して学んでいる猫のグルーミング。猫に特化したトリマーとでも言いましょうか。そんな技術を学びます。

これはうちのヤスミンという長毛猫がきっかけで習い始めました。それまでは「猫は自分できれいにできるし嫌がるからシャンプーの必要がない」と獣医さんや猫と暮らす人に聞いたり、実際に嫌がる様子を見たことがあったので嫌がることをする必要はないと思っていました。
ヤスミンは長毛で脂性。頻繁にブラッシングをしても抜け毛と皮脂が毛根付近で絡まりすぐに毛玉になってしまいます。

特に換毛期はそれらが連なり、あっと言う間に大きな毛玉になります。毛玉は皮膚を引っ張るので場所によっては体の動きが制限され、毛玉の下の皮膚は脂とフケで不衛生。放っておくと毛玉の下に炎症が起きることも......。小さな毛玉でもブラシには引っかかり皮膚が引っ張られるので、痛みからヤスミンはブラッシングを嫌がるようになり、毛玉が無い時もその痛みを覚えていてブラシを見ただけで逃げてしまうようになりました。

以前は洗うという選択肢はなかったので、毛玉ができると動物病院に駆け込み毛玉部分だけをバリカンで剃ってもらっていました。いつもどこか剥げていて、酷い時は全身穴ぼこだらけだったり、脚だけ丸刈りだったり......。仕方ないとはいえ、本来は美しい猫をこんな状態にして申し訳ない気持ちでいっぱい。穴ぼこになるくらいならいっそのこと丸刈りに、と暖かい季節に一度バリカンで全身を刈ったら「まんま、寒い」と悲しい顔でぶるぶる震えて訴えるヤスミン。どんなに自分を責めたことか(涙)。

そんなこんなで換毛期は気持ちが憂鬱。ため息ばかりで家の雰囲気もどんより重く暗く迷宮状態――。

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全身バリカンしたヤスミン。バリカン直後はツルツルだったのでこれは少し毛が伸びています。

そんな時、往診の獣医さんに来て頂きヤスミンの毛玉やもつれを丁寧に手でほぐし取ってもらったのですが、獣医さんがヤスミンの毛玉部分に触れたりブラッシングをすると、嫌がるどころか「こっちもして」とゴロンと横になり体を委ねたのです。驚きでした!

正しい方法でお手入れをすれば、こんな風に身を任せて気持ちよさそうにしてくれるのだとわかったのと同時に、「私はいつもきれいでいたいの。でも私一人ではきれいを保てないからまんまにも手伝って欲しい」というヤスミンの気持ちが伝わってきたのです(涙)。

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その時のヤスミン。身を委ねています!(またもや涙するまんまこと私)

ずっときれいでいたかったのに、バリカンでボコボコの姿にしていた自分が情けなくなりましたが、これからは徹底的にヤスミンのきれいのお手伝いをしようと心に決めました。この後運良く、訪問シャンプーのトリマーさんに巡り会い、ヤスミン含む他の猫たちもきれいにしてもらえて一件落着......と思いきや、日々のお手入れはやはり嫌がるヤスミン。

これはもう一から猫のお手入れについて学ぶしかないと、一念発起してグルーマーのスクールに通うことを決めました。スクールでは目から鱗の連続。してはダメなことばかりしていたことも分かり、知らないって怖い!猫との信頼関係に大いに関わる!とつくづく実感。正しいお手入れを学び、今ではなんとヤスミンは一日中スリッカ―ブラシを要求してくるほどに。コームはまだしもスリッカーなんて断固拒否だったのに!

「お手入れして欲しくなったらここに来てね」とヤスミンと私でお手入れをする場所も決めました。二人の約束の場所。この日からヤスミンはほぼ一日約束の場所にいます。

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約束の場所。目が合うとコロンと寝転がってお手入れを待ちます。

グルーマーのお勉強は猫をきれいにするだけでなく、猫に関するあらゆることを学ぶので理解が深まります。グルーミングする時の自分自身のメンタルや猫に対する思いや接し方も大切。今まで以上に彼らと仲良くなれるのはもちろん、知ることで知識を深めるだけでなく不思議と心の器も広くなる、そんな学びなのではないかと思います。スクールはまだまだ継続中ですが、ヤスミンは日々きれいでご機嫌なので私も気持ちよく毎日を過ごせています。あの暗雲がかった換毛期が嘘のよう。動物家族の笑顔は私たち人間家族の大きな喜びですね。

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にしめは子供を産んでいるので乳首が大きく出ていてスリッカーには細心の注意が必要

こうして今となってはヤスミンのケアをスムースにできていますが、以前の嫌がることはする必要が無いという考えで、ヤスミンを安易に丸刈りにして寒さに震えお腹を壊してしまったことは私の勉強不足で大いに反省です。嫌がることはしないと言いながら丸刈りも嫌がること‥ 毛玉から始まる負のスパイラル状態です。

試してみないと分からないこともありますが、丸刈りでも大丈夫な子もいるけれど、ヤスミンには合わなかった。体質、体調、年齢、季節、それまでの環境等々、バリカン一つとっても様々な考慮・配慮をしなければ危険が及ぶ場合もあるということもスクールで学びました。

爪切りをしないと怪我や事故の恐れがあるように(これも経験ありで爪切りを嫌がるカマンの伸びた爪が布に引っかかり逆さ吊りになったことも)、例え嫌がっても健康や安全、治療の為にやむを得ず洗ったり剃ったりしなければならない場合もあること、逆にしたくても体や精神面への負担が大きく、時には命の危険にさえ及ぶことがありできない場合があることも学びました。

このブログを書いていて思い出しましたが、猫たちから「わたし達のことをもっと知って!」と言われることがちょくちょくあるのです。それは、こういうケアに関することも含まれているのかもしれません。

猫と暮らしている限り、この先もきっと学びたいことや知りたいことが出てくると思うのですが、どんな習い事と出会えるかも楽しみです。皆さんは猫さんに関するどんな習い事されていますか? おすすめがあったら教えて下さい。


フェリシモ猫部からのお知らせです。
「岩津さんに聞く!」コーナーのブログ更新は、月一回、第二金曜日です。
次回のブログは8月12日(金)の公開予定です。

■ Instagram→asakacyama




【お知らせ】
猫部の訪問アニマルコミュニケーションは新型コロナウイルス感染拡大の影響で募集を中止しております。
現在アニマルコミュニケーションはオンラインでされていますので、岩津さんへのご依頼は下記よりお願いします。

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※こちらからお問い合わせいただいた場合は、猫部ブログの取材対象にはなりません。
※訪問アニマルコミュニケーションの再開予定につきましては改めてお知らせします。

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アニマルコミュニケーター岩津さんに聞く!

岩津 麻佳

2014年、ひょんなきっかけからアニマルコミュニケーターとしての活動を開始。落ち着いた語り口と外見からは裏腹に、動物たちのエピソードを時にユーモア交えて語ってくれます。

HP

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みにゃさまのコメント

動物への東洋医学、お灸についてはすっごく興味あります!
あと、ハーブなども使えたらいいな~と。
お医者さんにかかれない時、とりあえず自宅で扱えるもの(病院でしか処方できない薬じやなくて)があったらどれだけ助かるか!

動物への代替療法について、もっと聞きたいです!( ≧∀≦)ノ

by ネエ 2022-07-09 10:46

>ネエさま
病気や不調の時に自宅でできることがあれば本当に助かりますよね。習ってはいませんがクレイも常備していて、こちらは自分用に購入しましたがクレイパックにして動物にも使えるものです(*^_^*) 
あとは心穏やかリラックスできるもとしてハープ(ミニサイズ)も最近始めました♪奏でると猫たちが集まって来て眠るのでおもしろいです(笑)

by 岩津 2022-07-11 09:29

心肺蘇生術は、猫飼いなら必ずどこかで講習を受けて身に着けておいてほしいです。
猫は、ほんとうに突然呼吸がとまってしまうことがあります。
直前まで、パクパクおいしそうにご飯を食べていても、です。
心筋症、脳血栓、誤飲、いろいろな原因がありますが、正しい心肺蘇生術ができれば、息を吹き返すことも、病院に運ぶまでの数十分間いのちを繋ぐことができます。
決して難しい技術ではありません。ひとりでも多くの人が正しい知識と技術ほ得ることで、救える命を増やしてほしいです。

by 緊急時に 2022-10-07 20:01