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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

わんにゃん支援活動

2019年05月30日

「一般社団法人SORA小さな命を救う会」さまの活動レポート(2018年度)

フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。

一般飼育者からの保護。シニアのボーダーコリー13歳ラッキー君編

お世話になっている動物病院からお電話があり、安楽死を選択し予約にきた飼い主さんの相談に乗って頂けないかと言う事でした。
安楽死を選択された理由
よくセンターの持ち込み理由となるものの中で一番多い理由だけれど、いま社会問題となっています。この子もこの社会問題の犠牲に。
だから私達はどんな方でも譲渡時に後継人のサインも頂きます。
この子の飼い主さんがご病気で今年一杯持たないお体という事をお聞きしました。
愛犬を大切に大切にして旅行も一緒に行ったりして楽しい毎日だったご夫婦。
ご主人がご病気で歩けなくなり、、、奥様は余命宣言を受けました。お子さんもいなくて頼める人もなく、時間だけが過ぎていきました。
大事なこの子をひとりぽっちには出来ない。。。もう時間がない。。選択肢が無いと追い詰まり安楽死を望まれました。
今日お迎えに行ってきました。
現れたのは 手入れされた綺麗なボーダーコリーの男の子。

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13歳で足も弱って来ています。痛み止めと肝臓のお薬を飲んでいます。
飼い主さんが沢山この子の為にご飯や大好きなご飯やおやつ、毛布や、ワクチン履歴まで全部ご用意していました。
思わず私も『ギリギリまで一緒に過ごせませんか?私時間を何とか作って毎日お世話に来ますから。』って。もう無理な状況であるのは 頭では分かってましたが、あまりに悲しく言葉に出てしまいました。
大事そうに荷物を出して

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1つ、1つ出しながらご説明されて最後に床に頭を付け土下座で号泣しながら『ラッキーを助けて下さってありがとうございます。どうか、どうか宜しくお願いします』って小さな体で頭を床に付け泣いているお母様を、ラッキー君は心配そうにヨロヨロしながら近付き守るように。
お母様も ラッキー本当にごめんねって撫でて僕は大丈夫だよって言っているのかな、それとも泣かないでって言ってるのかな
私も涙を堪えながら『頭をもう上げて下さいね。』『ラッキー君も頑張るからお母様も希望捨てないで下さいね。』ってお話をするのが精一杯でした。
私に寄って来て何か言いたそうにくっつくラッキー君。書類にサインを頂きお母様が『最後は私が抱っこして車に乗せます』って。22キロもあるラッキー君をサポートハーネスを利用しながら、慣れた手つきで何とか持ち上げて。
わたし達では、ラッキー君はお母様の側にいるように安心出来ないかもしれませんが当会で精一杯お世話させて頂きますし、また写真お届けしますからそれだけ伝えてラッキー君を乗せて出発。
ワンコシートベルトのカチャっと言う音に不安そうな顔になるラッキー君。
バックミラーを見たら泣いているお母様の姿が。。。

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ラッキー、あなたは幸せだったんだよね、一緒に居たかったね。
でも、どうにもならない事って生きていたら沢山あるんだよね。頑張ろうね、って伝えました。

メッセージ下さっていた希望者様が譲渡会にお越し下さり、お話が進み、先週トライアルに向けお届けして参りました。
シニアで 大型サイズで歩行が困難、家族探しが厳しいのは覚悟していました。私達は小さな団体ですし、あまりに非力で皆様の応援が無かったら、こんなにラッキーの存在を知って頂くチャンスは無かったかもしれません。
でも諦めたくない。ラッキー君に想いを寄せて下さる希望者様は勿論の事、皆様からラッキーは第2の犬生を頂きました。ラッキー君で繋がったご縁も沢山あります。
ラッキー君にご縁を感じて下さりスタンバイして下さっていたキャンセル待ちの希望者様もいらっしゃいました。偶然に同じ譲渡会で、その希望者様同士お会いしていた事もあり、キャンセル待ちの希望者様もラッキー君のトライアルを凄く応援して下さっています。半介護突入の子を家族にする事、簡単な事ではありませんね。

でもこういった子達を家族にして幸せにしたいと思って下さる希望者様もいて下さる事、、、
とても励みになりますし、保護活動をしていて本当に良かった、と思う瞬間でもあります。
そして、次のシニアちゃんや病気の子達に最高の形で席をあけてあげる事が出来ています。

希望者様は先代ちゃん達も皆シニアちゃんで元保護っ子だそうです。ご夫婦共に ラッキー君サイズの子を抱える事なども慣れていらっしゃりラッキー君との時間も作って頂ける40代のご夫婦。
思い描いていた理想の希望者様です。先代のボーダーコリーちゃんを看取られ、ラッキー君にご縁を感じて下さっていたそうです。
嫌な事だと感じると手をカプカプ甘噛みするラッキー君、幼い頃からの『嫌だよ。それ僕』という為の意思表示だそうですが、体の大きさから言って、甘噛みであっても、まあまあ痛いです(笑)
でも力を加減しているし、吠えたり、本気で怒る事なんてない穏やかな ラッキー君。
希望者様は前情報を気にする事なく、前足を触っては『カプッ』、また前足や、体を触っては『カプッ』を繰り返し(笑)
『ラッキー、これ、嫌なんだね~。よく分かったよ』なんて目を細めながら接して下さってるご夫婦を見て希望一杯になりました。
トライアルのお気持ちを頂き、すぐに手作りのスロープや 介護に向けてのご準備。ラッキー君は走れない為、脱走防止対策は必要ありませんがスロープや介護に向けてのご準備、つまずきそうな個所の確認をさせて頂きましたが、そのような所はなく凄く安心でした。
誤食対策や普段と同じ高さの水飲み台まで全て手作りでご準備くださいました。
素敵!全てが同じ環境です^ ^
ラッキー君、居心地が良さそうで、希望者の覚悟がラッキー君に伝わったのか、気配に気づいて安心した様子でした。

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お部屋には先住ちゃんがいて、ラッキー君に、先住ちゃん達がどなたですか?と聞いてくれたり。
先代ちゃんのお写真を見せて頂いたり、愛されていたのが一目瞭然でした。
ラッキー君もネンネしながら希望者さんご夫婦と副代表と私沢山お話や引き継ぎもさせて頂きました。
色んなお話をお伺いし、感動したり通われる動物病院の事までお知らせくださったり。
ラッキーは幸せ者です。
私達からの花婿道具と元飼い主さんが託して下さったラッキーの宝物のボストンバッグもお渡ししてきました。
ラッキー君、私達が置いて行かないか、気にしている様子はありましたが、『前に会った人達だよね?僕、ここで暮らすんだね?』って言ってるようにも思え、普段から涙腺は脆くない私達なのに、扉をそっと閉める時は、胸一杯。嬉涙で暫く放心状態でした。
トライアル中も楽しそうで。
ラッキー君の全てを受け入れ愛して下さった里親様。ご縁を頂いて心から嬉しかったです。
お散歩もテクテク行けるようになったり遊びに連れて行って頂いたり濃厚な毎日を過ごしていました。当会で保護されるまで様々な事で入院したり治療していた事はお聞きしていましたが、トライアルがスタートしてからの楽しそうな様子を見てまだまだラッキー君の犬生は長く続いていくのだと思っていました。
トライアル中にまた歩けなくなっても車椅子をご用意いただいたり。痴呆のような症状もあったようですが、安心したラッキー君の表情が印象的でした。
そんなラッキー君、体調を崩していたようで病院に通ってくださっていましたがラッキー君の体は限界だったようです。
ラッキー君、ママさんが側にいる中で、、、お空に帰りました。
ラッキー君はもしかしたら誰も後悔しないように頑張ってくれていたのかもしれないし、大好きな ご家族が出来た事で安心し納得したのかもしれない。

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短い間でしたがラッキー君には沢山の思い出をもらいました。保護前は安楽死しか手段がなかった中レスキューした子でした。
ラッキー君は誰も後悔させないよう頑張ってくれたんだよね。そして優しいパパママや兄弟ワンコが出来てきっと今頃、安心した表情でニッコリしながら虹の橋を渡っているかな。
ラッキーと言う名前に相応しく、ラッキー君には沢山のラッキーが降り注ぎ、私たちにも沢山のラッキーをもらったね。
『僕は沢山の応援を貰ったんだ。そして大好きな家族が出来たんだよ』
そんな風に虹の橋でみんなにお話しているかな。姿は見えなくったってラッキー君はパパママ、兄弟ワンちゃん達とこれからも一緒だし、見守ってくれるね
保護っ子達の希望になってくれてありがとう。
また、いつか 遊ぼうね
そして里親様であるパパさんママさん、ラッキー君に愛をありがとうございました。
ラッキー君 安らかに


<ご支援くださっているみなさまへ>
ご支援くださりありがとうございます。短い間でしたが命を繋げることができました。
ほんとうにありがとうございました。



「一般社団法人SORA小さな命を救う会」
https://sora-chiisana.org/
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