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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

わんにゃん支援活動

2018年07月04日

「NPO法人犬と猫のためのライフボート」さまの活動レポート(2017-18後期)

フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。

実施場所: 法人施設、関東圏

●犬のベルカの社長椅子

4月のある日のことでした。1才半のオス犬ベルカが体調を崩してしまったようで嘔吐を繰り返すようになりました。ちょうど暑くなり始めた時期だったので熱中症を疑い、処置をして数日様子を見ていました。ところが食事の度に吐いてしまう様子が変わらなかったため、レントゲンを撮ることになりました。

小心者で内弁慶のベルカでしたが、攻撃性はなく、元来甘えん坊な子。怖がりながらも素直に撮影をさせてくれました。そして、出された診断が「食道拡張症(巨大食道症)」という病気でした。

本来、食道というのは閉じているのが普通で、食べ物が通るときにだけ収縮して食べ物を胃に送ることができます。ところがベルカの場合は、食道が開きっぱなしになっているため、食べ物が逆流してしまっていたのです。これは命に関わることで、一昔前であれば見捨てられてしまうこともあったそうです。

そんなベルカのためにスタッフが探してきたのが「ベイリー・チェア」でした。
ベイリー・チェアは食道拡張症の犬のための椅子で、四方が壁に囲まれていて、中にすっぽり入れて座らせることができます。これで食道を垂直にした姿勢でご飯が食べられるので、重力で食べ物を胃に届けることができます。

こうした物は欧米のほうが進んでいますので英語で作り方を検索して、早速作ってみました。
最初は嫌がっていたものの、数日するとベルカなりに楽な姿勢がわかってきたようで、嘔吐せずにご飯を食べられるようになりました。

スタッフの愛情と遊び心で可愛く作った椅子はベルカにお似合いで、その貫禄はまるで椅子に鎮座する社長のよう。この病気は一生付き合うことになる病気ですが、これからも楽しく、大切にお世話をしていきたいと思います。

※食道拡張症の対処は、獣医師の管理の下、投薬や、椅子に座ることによる腰痛対策などを並行して行っています。全ての犬にベイリー・チェアだけが有効なわけではありませんのでご注意ください。

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※犬のベルカ

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※ベイリー・チェアは基本的に犬の体格や体型に合わせた完全オーダーメイド。スタッフが頑張って作りました。

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※測定中のベルカ。自然な姿勢で食事できるようにひじ掛け(?)の高さも犬に合わせます。

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※名入れをして完成。可哀想ではなく可愛いと思って接することも大切です。

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※貫禄の座り姿。その様子はまるで社長椅子に座る社長です。「キミ、あの件はどうなっているかね?」と言っていそうです。



<ご支援くださっているみなさまへ>
お陰様で、2017年11月から翌年4月にかけての6か月間で、犬269頭、猫131頭を保健所から保護することができました。また、犬236頭、猫356頭を里親さんに譲渡することができました。
猫の保護数が落ち着きましたが、来春の保護シーズンもまたあっという間にやってきます。現在準備を進めています。
また今回ご紹介したベイリー・チェアはじめ、増えている成犬の環境改善も進めることができました。
今後とも皆様の応援をよろしくお願いいたします。



「NPO法人犬と猫のためのライフボート」
http://www.lifeboatjapan.org 
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みにゃさまのコメント

ベイリーチェア作り方教えて下さいませんか。

by おもち 2021-06-25 21:58