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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

猫又トリップ

2016年10月26日

安楽死になんかさせないよぅ

「安楽死希望で。」と、動物病院にかっぷくの良いキジトラ猫が連れてこられました。年齢は15歳と高齢ですが、検査の結果、健康状態は至って良好。
「なぜ?」
生きようとする動物を助けるのが自分の仕事、安楽死などありえない!
しかしその方は頑で、説得に応じる気配もなく......。

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榎本先生の葛藤


対応にあたった「ACプラザ苅谷動物病院」の榎本拓也(えのもと・たくや)先生にお話を伺う機会を得ました。こちらの動物病院にも「里親制度」というものがあります。病院の待合室でケージ飼いして里親さんを探すというスタイルです。しかし、高齢猫の譲渡率は低く、長期間のケージ暮らしはあまり良い環境とは言えません。そこで榎本先生は猫の保護活動をしている知り合いに今回の件を相談されたのでした。どうしても生かしたい!


巡り巡って


ここは「保護猫カフェ ネコリパブリック東京お茶の水」店(以下、ネコリパ)。斗寅(ととら・16歳/男の子)という名まえの、つぶらな瞳、タヌキのようなしっぽが愛らしい猫、あの安楽死を免れた猫がこのお店にいました。榎本先生の1本の電話から巡り巡って、安心・安全な場所に落ち着くことができました。私もこのお店に何度も通っているのですが、斗寅の背景にそんなストーリーがあったとは知りませんでした。
「斗寅、本当に良かったね」

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シニアルームとは?


斗寅は通称「シニアルーム」にいます。2015年8月に来た当時は広い和室で多くの猫と生活していましたが、その後「甲状腺機能亢進症」を患い、食事管理を徹底するためにシニアルームへ移動となりました。そこで同部屋になったのが長毛種の猫「雪之丞」(ゆきのじょう・15歳・男の子)。最初の頃は威圧的で、斗寅にプレッシャーをかけていた雪之丞ですが、斗寅の平和的スルーにより「暖簾に腕押し」状態が続き、とうとう雪之丞が根負け。いまでは「相棒」という言葉がぴったりな2匹に。シニアルームは今日も平和です。

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平和だにゃー。

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相棒の雪之丞。高齢なのに当店人気ナンバ−1猫。

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良いコンビです。




ごはんのこと、病気のこと


甲状腺機能亢進症の斗寅の食事は「y/d」(Hills)のウエットフード。決まった時間以外にも「オレ、ゴハン、ホシイ!」と言うたびに、気づいたスタッフにより食事が与えられているよう。多い時は1日4〜5回!?求めますが、量的には上限を越えないよう管理されています。時にはレンジで暖め、「匂い」を出す演出や、お皿に盛るとき「山を作る」(そうすると食べてくれるらしい)、時にはスプーンで「あーん」など、毎日同じ食事にちょっとしたアレンジを。そんなおかげで今の体重は4.5kgと、毛づやも良く体調は良好のようです。

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ごはんの用意の音をききつけドア待ちするシニア猫たち。

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レンジでチン待ち!スタッフNさん方をワクワク顔で見つめる斗寅。

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いただきにゃーす!

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残した分はあーんでご対応。サービスが手厚いのです。




最終地点は......


ごはんや体調管理に手間のかかる斗寅ですが、その分与えてくれたものも多く、とくにネコリパスタッフの病気に対する知識が(意識も)向上したといいます。今も斗寅の主治医として往診に来てくれる榎本先生も「海外のシェルターと比べると個体管理のレベルがずっと高いと思います」とお墨付き。来るべきところに猫は来るのか。そんな風に思えてしまいますね。

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ごちそうさま。

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そしてパトロール。悪い子はいねーがー!


近く、相棒の雪之丞が里親さんの元へ旅立つと聞きました。そうそう、いくら居心地が良いとはいえ、ここが最終地点ではありません。斗寅も早く里親さんが決まるといいね。私の希望としましては、おばあちゃんがいるご家庭がグッド。さらに妄想するとおばあちゃんがロッキングチェアに座りながら本を読む、または日なたぼっこをしている。もちろん膝の上には猫がいます。都会暮らしには珍しい大家族でみんな猫が大好き!子どもだって猫の扱いに手慣れたもの、決して追ったりはしません。多頭飼育でも斗寅に療法食以外食べさせないように約束してもらえればいつだって。と勝手に里親さんのイメージをしましたが、詳しくはネコリパさんへお問い合わせください。
またこの記事を読んで「斗寅に会いに来たよ!」とお客さんがあらわれるだけで私は嬉しいです。

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まったり。

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シニアルームには隣の部屋とも人間界とも違う空気、時間が流れていました。
みにゃさまも是非ご体験を。



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猫又トリップライター紹介

ケニア・ドイ

1972年兵庫県生まれ。ほとんど犬猫カメラマン。著者に「ぽちゃ猫ワンダー」(河出書房新社)、「じゃまねこ」(マイナビ出版)がある。新刊「ご長寿猫がくれたしあわせな日々~28の奇跡の物語~」祥伝社より絶賛発売中。現在、黒背景で行うペット撮影会「ドイブラック」を全国で展開中。

http://kenyadoi.com

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カテゴリ: 猫又トリップ
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みにゃさまのコメント

15年も家族だったはずなのに自らの意思で「死」を与える。どんな理由があったにせよ「どうして?」と悲しくなります。ペット(という言葉もすきではないですけど)は決して物ではないはず・・・・。
でも巡り巡って落ち着くところができてよかったね。ネコリパさんに来てから病気になったのもお世話してもらえることがわかっていたかのようなタイミング。年齢の割にあどけない子猫のような顔の斗寅。
ドイさんの写真から、斗寅の落ち着いた生活ぶりが伝わってきます。シニア猫の魅力がわかる家族にかわいがられる日が早く訪れますように!!

by あずにゃん 2016-10-26 13:19

読み始めた瞬間、怒りで泣きそうになりましたが、よかったよかった。ネコリパには一度行きましたが、また行ってみたくなりました! 写真のキャプションがいつもユーモラスで楽しいですね。内容は重めな話だったのに、クスっと笑えました。

by りえぴょん 2016-10-26 17:39

うちの子も19歳と、かなりの高齢ですが、特に病気もなく元気に過ごしています。
以前、ある本に、動物は治療のための痛みだということは理解できないので、治る見込みがない場合は安楽死も考慮すべきと書いてあり、そうなった時のことを考えただけで泣きそうになります。斗寅ちゃんは健康状態もよいのに飼い主さんはどうして??と悲しくなりました。斗寅ちゃんが、これからの時間を穏やかに過ごせることを願ってやみません。

by びとりん 2016-10-26 21:49

「唯一の安楽死は、家族の腕の中で死んでいくこと」という言葉を思い出しました。

by つばさニャー 2016-10-28 22:24

この記事を見たとたんこの飼主を安楽死したいと殺意が芽生えました‼
許せません‼こんな奴等がいる限り犬や猫に幸せは来ません(怒)
でもまた良い人に巡りあえて本当に良かった‼1日でも長生きできますよーに‼祈ってます(=^ェ^=)

by 福ママ 2016-10-29 17:57

なんと言う事

by 桜ばあば 2016-11-19 19:22

安楽死なんてさせないよぅ

「ぅ」の表記で嫌悪感しか覚えない。

by 八幡ゆえき 2020-03-16 08:20