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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

猫又トリップ

2015年11月25日

人生半分、ねこ好き男子。

「○○男子」というワードがメディア・雑誌等をにぎわしている昨今、今回は男性(40歳)の一人暮らし宅へお伺いしました。愛猫は推定20歳の女の子。猫とともに過ごしてきたねこ好き男子の猫又トリップ、スタートです。

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そそーっと。


一時預かりあるある


現在20歳の「よりこ」(シャムミックス)は、1歳のときに飼い主:花島(はなしま)さんの元へやってきました。当時の花島さんは大学3年生で1Kのアパートに一人暮らし。まず猫を飼うという考えは一切なく、その余裕すらありませんでした。そう、知り合いから相談を受けるまでは......。

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素敵なフォーム!ほんとに20歳ですか?よりこちゃん。

「よりえ」(旧名)は知り合いの会社で飼われているオフィス猫でした。しかし移転にともない新社屋では猫が飼えない環境になってしまい、急遽里親を探すことに。相談を受けた花島さんは不憫に思い、里親が決まるまでの間、猫の「一時預かり」を引き受けることにしたのです。元々猫は実家で飼っており、愛着のある存在だったため、頼まれると嫌とは言えませんでした。

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保護されたときに寄り目だったから「よりえ」になったという話は内緒だよ。

学生で「一時預かり」に不安を感じ、新しい里親さん探しを願っていたものの、「意外に自分でも飼えるな」と日増しに情がわき、気がつけば手放せない状態に!そして「預かり」から正式な「飼い主」になったことはもう展開が見えていたことでしょう。このとき「なんか可愛くないな」と思っていた名まえ「よりえ」が「よりこ」に改名されました。

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クィっと。

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ゴシっと。



いつだって1K暮らし


20歳のよりこは健康優良猫です。動物病院へ行った記憶も1〜2回程度というから驚きです。ストレスになるのではないか?と、かたくなに環境を変えずに、就職してからも同じアパートに住みつづけてきた花島さんの思いが影響しているのでしょう。元々保護猫だったよりこは避妊手術後、花島さんの元へ。以来、外の世界を知らず、16年間引っ越し知らずで暮らしていたよりこでしたが、花島さんにももれなく会社員の宿命「転勤」の辞令が下されるのです。神奈川県から北陸地方への異動、よりこにとってはじめての引っ越しとなります。

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この日の食事はドライフード。夜はこれにウエットタイプを混ぜるのだとか。
現在の体重は3kg。


花島さんは困ってしまいます。自他ともに認める箱入り娘のよりこが新幹線移動を絶えられるのか?!在来線の乗り継ぎは大丈夫か?!しかし不安を抱えながらの一発勝負は在来線のラッシュ時に重なり、多少ストレスを与えたかなぁという反省ぐらいで事なきを得たようです。
そんな飼い主の心労を察することなく、よりこは2〜3日で新居(1K)に慣れ、「田舎の風景を楽しんでいる感じ。」だったといいます。自分より適応するのが早いと、花島さんはよりこの新たな能力を発見するのでした。

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よりこは猫草が大好き。きらさないように第二の草も養生中です。

北陸での生活はわずか2年で終了し、その後は東京都勤務で現在に至ります。都内のペット可住宅で探した中で「一番日当りの良い物件」を選んだというあたりが、いつでも猫優先に考えている花島さんらしいなぁ。それに引っ越し先がいつも1Kの物件というナゾも私には解けました。住む場所、部屋は変わっても「間取り」を大事にされてのことでしょう。いつでもお互いの気配を感じられる1Kの住み慣れた空間なら猫のストレス軽減にも繋がる。だから広い間取りに引っ越さないのでは?私はまた花島さんの優しさを知ってしまうのでした。

ちなみに北陸から都内への引っ越しは車移動でした。よりこを慣れさすために1ヶ月前から助手席にのせ猛特訓したようです。花島アプローチは念入りです。

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もひとつおまけにぴょーん。


飼い方は生き方


「猫にストレスを与えない」を徹底する花島さんからご長寿の説明がつくように思えます。完全室内飼いや多頭飼いにしないのも実家で飼っていた歴代の猫たちを見てきた所以。親の飼い方から自分流の飼い方を模索するため、花島さんは一から勉強されたそうです。それもそのはず、20歳の青年が子猫の命を預かることの重大さに気づいたとき、防衛策は知識を得ること以外に方法はなかったのです。

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気持ちいいにゃー。

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本で知り得た「皮掴みマッサージ」を実践。花島さんの向上心が半端ない!


花島さんは言いました。「人と同じでストレスを感じない猫が長生きするんだろうな」と。ノンノン。それは違うと思います。ストレスを感じさせないようにする花島さんの生き方こそがご長寿猫を育むのです。

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日当りと人と猫の関係すべてが良好な一日。

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いつのも場所でおやすみにゃん。





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猫又トリップライター紹介

ケニア・ドイ

1972年兵庫県生まれ。ほとんど犬猫カメラマン。著者に「ぽちゃ猫ワンダー」(河出書房新社)、「じゃまねこ」(マイナビ出版)がある。新刊「ご長寿猫がくれたしあわせな日々~28の奇跡の物語~」祥伝社より絶賛発売中。現在、黒背景で行うペット撮影会「ドイブラック」を全国で展開中。

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カテゴリ: 猫又トリップ
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みにゃさまのコメント

いつもすてきな関係を持つ猫又にゃんたちに癒されています。20年にわたる猫との暮らし。よりこちゃんの表情と仕草が全てを物語っていますね。日差しがたくさんあたるとこでほっこり長生きしてください。

by あずたん 2015-11-26 09:51

よりこかわいいなぁ☆
絶対幸せに暮らしてると思います!
いつまでも仲良しでいてくださいニャ

by せんせい 2015-11-27 02:07

あずたんさん
コメントありがとうございます。うちの17歳のこじろうもよりこさんを見習って日向ぼっこしてほしいものです。年をとるほどに広い部屋は必要ないと私も実感しております。

by ケニア・ドイ 2015-11-29 18:48

せんせいさん
飼い主の花島さんは朝、よりこさんに起こされるそうです。うちはごはんの催促で起こされますが、よりこさんは起こした後に寝に入るそうです。目覚まし時計のよりこ?よりこさんは奥さんみたいでした。

by ケニア・ドイ 2015-11-29 18:54