[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

猫又トリップ

2015年08月12日

メロディーとハーモニー

「猫にまたたび」というフレーズからストレートに命名。"弟"のような存在だった猫も気づけば"おっさん同志"な関係に！？
飼い主ヒロキさんと17歳「またたび」くんの猫又トリップ、まもなく開演です！

来客は苦手だというまたたびくん。きょうはちょっとだけ我慢してね。

子猫をテイクアウト

知り合いの家で子猫が産まれたと聞き遊びに向かったヒロキさん。当然、頭の中には「飼う」という選択肢はなかったはずなのに、「手のひらに乗せるともう離せなくなった」とそのままお持ち帰りに。元の飼い主さんもちょうど里親さんを探していて、需要と供給は合致！でもきっとこうなることを元飼い主さんは予想していたはず。元飼い主さんは策士だ！

ミルク期から男手ひとつで愛情たっぷりに育て上げたわりに、日々の生活でなま傷が絶えないヒロキさん。それは遊びの延長なのか？攻撃なのか？17年経ったいまでも理解不能というが、私はそれを聞いて「あっ、長寿の秘訣はこれか」とピンと来る。高齢猫でもテンションが上がるようにスキンシップをとること、これが長寿に繋がるのではないかと。

初めて会った時からメロメロ。もうまたたびくんなしの生活は考えられないと。

ヒロキさんの容姿とこのデレデレ感、そのギャップもいと楽しい。

猫を飼うのは大変だ

「猫を飼うのは大変だ。」それは意外な言葉でした。私自身も猫を飼っていますがあまり大変だと感じることがなかったからです。ヒロキさん、いったい何が大変なんでしょう？
答えは去勢していないことに関係がありました。壁、カーテン、テレビ、そしてギターやキーボードなどの音楽機材、ところ構わず「スプレー」されることが大変なんだと。それは大変！ゾッとする！ちなみにヒロキさんの職業は「作曲家」で、部屋に高価な機材を揃えてあるのはごく普通なことで......。
仕事道具にスプレーされるのは、正直キツいですね......。

次はあのギターにしようかな。

うそです！うそです！ごめんなさい！

ヒロキさんは同じ男として「取ってしまうとかわいそう」と去勢を拒んできました。そのため、またたびくんには発情期があり、スプレー問題とその対策は17年続いてきました。この先も男同志の過酷な攻防は続いて行くでしょう。さっき小声で「取っておけば良かったなぁ」と後悔を口にしたヒロキさんでしたが時すでに遅し。次の猫飼さんへの教訓になれば幸いです。

またたびくんの食事メニュー

健康なご長寿猫にわりと共通しているのが「丈夫な歯」を持つこと。でもまたたびくんに「犬歯」は残っているものの、奥歯はなく前歯もほとんどありません。それでどうやって好きなドライフード（カリカリ）を食べているのかというとほぼ「丸呑み」なんだそうです。これはかかりつけの動物病院の先生も問題にしてないそうなので安心ですね。

でも犬歯はあるので噛まれると痛い......。

朝晩2回のウエットフードと常時食べられるカリカリがまたたびくんの食事メニュー。カリカリは獣医師にすすめられたロイヤルカナンの「ステアライズド12+」がお気に入りのようです。試しに私も1粒食べてみました。チーズを食べたような酸味が少々、全体的には魚の風味が口の中に広がる。それは小魚スナック（おつまみ）の感覚に近く、きっとこれなら白ワインにも合うでしょうよ。（個人の感想です。）要は人間が食べても美味しいご長寿メシということです。現在、またたびくんの体重は4.2kg。

ご長寿猫はシンクがお好き？

そこにはまたたびくん専用のグラス（水）があるのだ。

音楽の効果

自宅はヒロキさんの創作活動をする場でもあり、それゆえいつも音楽が流れています。そんな環境で育ったまたたびくんだからギターの「音」にも驚きません。「楽器は友だち！」と言わんばかりにキーボードに向かって作業をしているヒロキさんの膝の上に乗ってくるのもうなずけます。その光景はまるで音楽を一緒に楽しむ猫、いやっ、音楽を一緒に奏でるプレーヤーのよう！（かすかに猫のゴロゴロが聴こえたような気がした。）

後ろで音を聴いている。自分の出番をうかがっているのか？！

振り返るとこんな感じ。ヒロキさん、休憩多くないですか？

そしてセッション！私には聴こえる！またたびくんのゴロゴロ音が！

人間だって音楽に癒されるんです、猫だってきっとそうでしょう？大好きな人が作る音楽、聴く音楽に包まれているから、またたびくんは長生きでいられるのでしょう。猫に癒されメロディーを作る作曲家と、人に癒され膝の上でハーモニーを奏でる猫の関係、二人の相乗効果が素敵すぎました。