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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

猫又トリップ

2015年05月20日

1匹なのに多頭飼い?

キジトラ・空太(くうた)くんのお家は3人家族。
元々の飼い主・美樹さんと、旦那さんのまさひろさん、それに空太くんがリビングに勢揃い。いつのも休日、いつもの場所から撮影は始まりました。

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空太(くうた)くんの年齢は、にゃんと!20歳!

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しっぽが分かれるのも時間の問題か?!


気がつけばもう20歳


大学を卒業して就職、一人暮らしをする美樹さんに大学の後輩は言いました。
「先輩、子猫いりません?」
後輩の実家で、ヒマラヤンと雑種の猫の間に産まれた子猫、それが空太くんでした。

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写真手前が空太くん。「昔は顔が△だったのに...」と美樹さん。

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「ん?そんな時代もあったねー」と。

美樹さんは子猫に一目惚れし、それまで猫を飼った経験はなかったのですが、なぜか自信満々、二つ返事で引き受けることに。
私が空太くんを迎え入れた理由を聞くと「えーと、なんでだっけ?」と美樹さんから明確な回答はありませんでしたが(そうだ、20年も前の話だ。)、きっとフィーリングを大事にされたのでしょう。(私もそうだったし。)

「長毛種の血を受け継いだからおっとりなのかな?」のんびり、ゆっくり、静かの三拍子が揃った空太くんは猫初心者・美樹さんの手をわずらわせることなく、「気が付けばもう20歳?」といった道のりのようです。

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足がピーン!

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「そこそこ!」

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飼い主はツボを心得る。


空太くんの食事メニュー


「ウエットフードは好きなのですが、急いでたべるあまりリバースするので......。」ということで、基本カリカリの食生活。
今は「カルカンドライ 15歳から用 かつおと野菜味」を食しています。
幼少期から病気という病気がない健康優良児の空太くん。体重は4kg台をキープ、動かない割にお腹はしっかり減るようです(笑)。

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動くよ!(ちょっとは)

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でも基本は省エネです。


二人はライバル


現在、病気もなく健康で周りから「ご長寿猫」と敬愛されている空太くん。ご長寿の理由はなんだろうか?旦那さんのまさひろさんにお話を伺ってみました。

「勝ち誇った顔でアピールしてくる!」というのは、空太くんが美樹さんの膝の上にいるとき、まさひろさんに見せる表情のこと。その顔はまさに「おれの女だ!」という裏メッセージまでもが含まれているそうで。
そう、マサヒロさんは「後から来た男」、恋人の美樹さんを取られまいと日々奮闘する空太くんも「男」なのです。

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美樹さんの膝の上。

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これが勝ち誇った顔だ!!

同居、結婚で一緒になった2人と1匹。最初は「シャー!」と威嚇からはじまり、時を経て、お互いの距離はだいぶ縮まってきたとまさひろさんは言うけど、どうだろう......。

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二人の微妙な距離間......。

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不満ありげ(?)な顔......。

私はこの連載を通じて「多頭飼い」はストレスや運動の面で長生きに有効であることを知りました。もしかして空太くんはまさひろさんを「猫」だと思っているのかなぁ?!そう考え出したら私の妄想は止まらなくなる。

「同居猫」であり「恋敵」であり「好敵手」であるまさひろさんの存在が、よいストレスとなって、空太くんの目を黒々とさせ、動かしている――それこそが、空太くんの健康と長生きの理由なんだと思います。

「負けるな!まさひろさん!頑張れ!まさひろさん!」二人の競争がこの先もずっと続けば、空太くんは「猫又」になるのかな。なってほしいな。

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「わしの目の黒いうちは......」

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......。

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ぐー。すでに寝てた。



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ケニア・ドイ ファースト写真集『 ぽちゃ猫ワンダー 』(河出書房新社)好評発売中


写真

猫又トリップライター紹介

ケニア・ドイ

1972年兵庫県生まれ。ほとんど犬猫カメラマン。著者に「ぽちゃ猫ワンダー」(河出書房新社)、「じゃまねこ」(マイナビ出版)がある。新刊「ご長寿猫がくれたしあわせな日々~28の奇跡の物語~」祥伝社より絶賛発売中。現在、黒背景で行うペット撮影会「ドイブラック」を全国で展開中。

http://kenyadoi.com

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カテゴリ: 猫又トリップ
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みにゃさまのコメント

多頭飼いは、ストレスや運動の面で長生きに有効!!それって絶対あると思います。我が家にも夏に17歳になるおじいさんがいるのですが、その下に5匹の保護猫・・・。時々、若い猫と一緒になって運動会もやってます!このおじいさん猫のおかげで我が家の子達は優しい子に育っています。年下の子には絶対に手を出しません。上の子にはいろいろちょっかいを出してますが(笑)空太くんを目指して、うちの子も長生きしてほしいですね・・。

by りんりん 2015-05-22 19:36

りんりんさん、こんにちは。
うちはひと足先に17歳になりました。同い年ですね。
「老猫を見て下の子が育つ」ですか、なるほど!メモメモと。

by ケニア・ドイ 2015-05-23 10:09

猫又トリップ、興味深く拝見してます。
多頭飼いは、ストレスや運動の面で長生きに有効、そうかもしれないと思う今日このごろ。。。
うちにも5匹いますが、一番の長老は空太くんと同じ20歳になりました!
長老は空太くんに似てて、のんびりぼやーんとしてて、よほどのことがない限り、若者たちが色んなちょっかいをかけてきても、しょうがないなぁ。って感じで。できた猫です(笑)。
みなさまのお家の長老猫がさらに元気で長生きしますように!

by りょく 2015-05-23 12:19

りょくさん
ありがとうございます。まさに長老の風格ですね。20歳おめでとうございます。
これからもどうぞ長生きして下さいね。

by ケニア・ドイ 2015-05-26 06:05

私の実家でも長いこと、多頭飼いをしていました。最初は女の子2匹、男の子1匹の兄妹。(隣の家の敷地で生まれたのを私が拾って来ました)男の子が6歳という若さで死んでしまった後数年して、近所で捨てられていたチビ猫をまた私が拾いました。最初はお姉さん一匹(その頃すでに9歳だったと思います)は子猫を警戒し、シャーッとか叩くふりだとかしていましたが、いつの間にか仲良くなりました。あとから来たタイガーは、若さゆえの無邪気さでお姉さんたちをちょっと困らせながらも、元気を与えてくれていた気がします。3匹とも旅立ってしまいましたが、今は当時のタイガーに「惚れて」いた野良ネコが毎日来て、母親が面倒を見ています。(野良ちゃんにはビリーという名前を付けていますが、恐るべき「シャーッ」力です。なかなかニャン化しません。勝手に上り込んで家の中で何時間も寝ていたりするんですがね。)

by ゆーこ 2015-06-04 00:20

ゆーこさん
多頭飼いって最初は心配ですけど、猫たちはなんなく環境に慣れてくれますよね。
仲良くなったり、そうでもなかったり。いろいろ比較できるところも多頭飼いの良いポイントですよね。
「惚れた」通い猫の話、素敵ですね。ビリーさん、ゆーこさんのお家の子になったら?

by ケニア・ドイ 2015-06-10 09:26