[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

猫又トリップ

2015年04月29日

本当は甘えん坊だったチーチェルくん

「最近グレーに赤味がかかって」そう紹介してくれたのが、今回の猫又候補「チーチェル」くん（Mix）。取材時の年齢は19歳ですが、この記事が公開されるころには20歳を迎えるご長寿猫です。

少々恥ずかしがり屋の猫さんなのかなぁー。

やっぱりこの子は渡せない！！？

チーチェルくんと飼い主の池谷さん（40代）が出会ったのは今から20年前のこと。それは元職場の同僚が子猫を4匹保護したのがはじまりでした。
元職場は「不動産業」で、その日、管理しているアパートの住人から「子猫がいるからなんとかして欲しい！」と苦情を受け、同僚さんは駆けつけたのでした。

「ぼくはグレー、きょうだいは、キジトラ、黒、三毛なんだよ。」
とバラエティーに富んでいる。

「猫好きの人はわかるから大丈夫ですよ！」って池谷さんは言うけど、
ずっと距離があるなぁ......。

4匹の子猫を保護できたまでは良かったのですが、それを会社に報告すると「保健所行き」を勧められるでしょう。しかも同僚さんはペット禁止の会社の寮住まい、「バレたらクビだ。どうしよう......。」そんな相談を池谷さんは受け、池谷さんのアパートに一時避難、かくまうことになったのです。
同僚さんの「1ヶ月だけ預かって！里親さん探すから！」という宣言通り、 3匹の子猫は次々に里子へ。残った1匹がチーチェルくんだったのですが、「やっぱりこの子は渡せない！」と池谷さんが正式に飼うことになりました。子猫が減って行く寂しさや母性が目覚めたのでしょうか？わかる気がします。

「ちょとごめーん」とカメラをまたいで行く。ふ、踏まなくてよかった。

チーチェルくんの食事メニュー

「泌尿器系」のトラブルが絶えないチーチェルくんは、若い頃から療養食（カリカリがメイン）を食べてきました。 15歳を過ぎた頃、腎臓機能の低下がはじまり、毎日の点滴、療養食もそれに合わせたものを選んでいきます。でも療養食は味が薄いのでしょうか？猫はすぐに飽きてしまいます。
「食べないと困る！」ということで市販の総合栄養食を「ハーフ＆ハーフ」にして、それも食べなくなると総合栄養食のみの食事にと、かえてきました。現在はカルカンの「18歳以上まぐろ味」（ゼリー仕立て）がお気に入りで、「他の味も出してくれるようメーカーさんに言ってくれるかしら？」と頼まれましたので、ここに書いておきますね！

カルカンに変えてから「完全に元気に！」なったといいます。

「これに飽きたらどうすれば...」と池谷さんは心配されています。
メーカーさん！違う味の開発を早急にお願いします！

こちらは便秘のお薬。ごはんにまぜて与えるのですが、やっぱりにおいで気づくようで......。

食事回数は1日4〜5回のちょいちょい食べ。
最近「ごはーん！ごはーん！」としゃべるようになったらしいです。（筆者未確認）
現在の体重は2.5kg。昔はお腹が床に付きそうなくらい"たぷたぷ"していたそうですよ。

しっぽはまだ分かれていないようだ。

寂しくさせてごめんね

チーチェルくんが年老いてから、在宅勤務に生活スタイルが変わった池谷さん。晩年は「すごい甘えん坊になった。」と言います。デスクワークのときは足元に、どこへ行くにも後を付いてくるストーカー猫で、夫婦がソファでテレビを見ているときなど 2人の間に挟まってくる甘えっぷりを発揮。忙しく家を空けがちだった生活スタイルを振り返り、「寂しくさせてごめんね」とチーチェルくんの性格をクールだと見誤っていた自分たちを猛省し、夫婦で尽くす毎日です。

池谷さんは「圧迫排便」もできるゴッドハンドの持ち主だから...

マッサージも気持ち良いにゃー。

小さい頃から病気がちで病院にかかりっきり、現在も2週間に1回は動物病院へ通っていることが「悪いなりでも安定」して長生きしている理由なのかなぁと池谷さんは振り返ります。
あとは、晩年一緒にいれる時間が増えたこと、お互いが必要と再認識する気持ちが生んだ結果だと思います。
今年も無事換毛期を迎え「お！やる気あるなー！」と飼い主を喜ばすチーチェルくんはまだまだ元気です。