[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

　下町情緒たっぷりの根津の路地を、リード付きで散歩するのが、ニャン太郎くんの日課です。 　お昼寝が終わった3時くらいに、「早く行こうよ～」と、ドアの内側でスタンバイ。お散歩が大好きなのです。



　立派な体格なので、遠目には子犬の散歩に見えます。路地のすきまをのぞく後ろ姿なんて、豆柴みたいですね～
　ニャン太郎くんは、子猫のとき、根津神社境内にきょうだい4匹で捨てられていたのをお散歩中の犬に発見され、その家に連れて帰ってもらいました。他の3匹は里親が見つかり、ニャン太郎くんはその家の子に。ワンちゃん（ゴールデンリトリバー）の散歩にくっついていつも散歩に出かけるのが日課となりました。ワンちゃん亡き後も散歩に行こうとせがみ、こうして毎日リード付きで町内を回るのだそうです。



コースは決まっています。空地で草を食べ、おしっこをして、井戸のある路地裏探検。



水槽を表に出してもらいひなたぼっこをしていたなじみのカメさんと、鼻先をくっつけて「元気かい？」とご挨拶。



このあたりは、下町人情が残っていて、ご近所同士仲が良く、地域猫も多い土地柄。ニャン太郎くんは至って温厚な猫なのですが、「でっけえ奴だな」と思われるのでしょうか、一目散に逃げていく猫もいて、「あいつはいつも何で逃げるんだ？」と腑に落ちないニャン太郎くんなのでした。



路地の四つ角では、一時停止線の前で、ちゃんと立ち止まります。



我が家の猫たちは、通行マナーを守ってのリード付きの散歩なんてゼッタイにゼッタイに無理でしょうが、こうして散歩が性に合ってる賢い猫もいるのですね～　きっと犬との散歩で、マナーや危機管理を身につけたのでしょう。
町内の人からは「ニャン太郎くん、今日もお散歩、いいねえ」と次々に声をかけられ、谷中観光のグループからは「わあっ、猫の散歩なんて初めて見た！」と驚かれていました。

さて、このニャン太郎くんのおうちは、根津では、知る人ぞ知るジャズバー、La Ｃuji(ラクジ）です。日本語表記は「楽耳」。界隈の粋なおじさまおばさまが夜な夜な集まって楽しくおしゃべりしている、とっても居心地の良い店。食事もおいしい。もちろん、はじめてでも飲めない人でも大歓迎。



ニャン太郎くんは、「猫好きのお客さんがそろったとき、ただし食事をしている客がいないとき」に、店内に顔を出します。
悠揚と店内を闊歩するニャン太郎くんを眺めながら、ジャズを聴き、お酒を飲む。何とも至福のオトナ時間です。