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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

わんにゃん支援活動

2025年06月30日

「NPO法人 CATS WELCARE」さまの活動レポート(2024年度)

フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。

実施場所:大阪府

【太郎のエピソード】
「いつも通る道にいる野良猫を保護して欲しい」そんな連絡が入りました。
人から薬品をかけられたのかもしれない。背中に大きな怪我をしていて、あのままでは死んでしまう
大きな怪我ってどんな感じなんだろう?切り傷かな?出血はあるのかな?今日まで生きてるかな・・・ドキドキしながら、最悪の事態も想定しながら現場に向かいました。
「大きな傷どころの騒ぎじゃないやん・・・背中ずる剥けよ、あなたもう肉も骨も丸見えよ?何があったの?」

警戒心が強く全く寄って来てくれないので3日かけて張り込み。何時間も太郎を前に待機し続けてなんとか保護することができ、すぐさま病院へ連れて行きました。名前は【太郎】と命名。10歳を超えたオス猫でした。体重は2.68kgしかなく低栄養状態で貧血がありました。
 そして血液検査の結果、エイズキャリアだと判明しました・・・この小さな身体に対し、あまりにも大きな試練を抱えて生きてきたのだと考えると心が苦しくてたまりません。傷口の洗浄とドレッシング、抗生剤を投与してもらいました。事故か何かで傷を負った可能性が高いこともわかりました。人の手によって故意に傷つけられ、怖い思いをしたのではないことがせめてもの救いかもしれません。
 太郎はとても人を怖がりました。今までの猫生で何があったのかわからないですが、私たちが保護したからには「幸せだ!」と思える生活を送らせてあげたいと強く思いました。縫合手術を終え、今回は感染症による最悪の事態を免れることができました。ですが大怪我を負いギリギリの状態で生きてきたことは変わりありません。

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この先しっかり元気になってくれるのか、たくさんのリスクを背負った太郎に里親希望者が現れるのか、常に不安はつきまといました。抜糸を終え、しばらくはしょんぼり覇気がなくいつもジッとしていた太郎。ご飯は人がいない間しか食べず、怖がらせてストレスがかからないようケージは布で覆い、最低限のお世話をするとき以外はそっとしておいてやることしかできませんでした。
 徐々に体力を取り戻し痛みもなくなってきた頃、少しずつ毛が生えてきました。そしてしっかり威嚇するようになりました・・・太郎の目はとても濁っていて、おもちゃを目の前で振ってもほとんど反応がありません。どこまで見えているのだろう?そりゃ突然近くで人の気配がしたら怖いよね。そんな太郎を心配して保護主さんが毎週のように様子を見に来てくれました。何時間もかけて少しずつ、太郎の心の痛みを取り除く努力をしてくれました。

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 ケージの扉を開けていても出てこない、おもちゃでも遊ばないし爪とぎもしない、おやつに喜ぶでもなければ、いたずらもしない。毎日ジッとするだけの暮らしを続ける太郎を見て「この子を保護してよかったのかな?もしかしたらずっと暮らしてきたお外に帰りたいのかな?あそこにはお友達がいたのかな?太郎は今幸せなのかな?」そんな自問自答を繰り返してばかりでした。
 そんなある日「太郎を家族に迎えたい」というお声がけがありました。太郎を心配して毎週会いに来てくれていた保護主さんでした。猫を飼ったことがないので不安はいっぱいあるけど太郎と暮らしたい!と言ってくれました。嬉しかったです。ほんとに嬉しかったですよ。

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私たちにはなかなか警戒を解いてくれなかった太郎が、保護主さんが来た時は甘えて、名前を呼ばれるとお返事をして、頭ごっつんのスリスリする姿を見ていたから。保護主さんの愛情はしっかり届き太郎は甘えることも撫でられることも好きになって幸せそうな顔をしていたから。太郎は無事にトライアルを終え正式譲渡になりました。よかったね、太郎


<ご支援くださっているみなさまへ>
私たちは庇護者のいない猫を保護して新しい家族につなぐ活動をしています。地域で虐待を受けている子、捨て猫、飼い主の健康上の理由で飼育放棄される子。
様々な事情を抱えた子たちは心が傷ついていたり、年を取っていたり、健康状態がよくなかったりで、なかなか新しい家族に巡り合えないこともあります。
譲渡の見込みが少ない子でも、苦境に置かれている猫を見捨てることはできません。一匹一匹の身体と心のケアをして何とか新しい家族につなぐためには、たくさんの労力と時間がかかります。
それでもハンデを抱えた子たちが安心して生きることのできる場所を与え、傷ついた子たちを家族に迎えたいと言ってくださる優しい方々が集まるそんなシェルターでありたいと思っています。
フェリシモさんを通じて皆様が支援してくださることで、傷ついた命を幸せにすることができます。
皆様のご支援に心より御礼申し上げます。



「NPO法人 CATS WELCARE」
https://catswelcare.org/
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