フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。
実施場所:大阪府(シェルター)、兵庫県(シェルター)、東京都(事務所・一時預かり)
今回は2020年から2021年にかけて保護を行った島根県の多頭飼育崩壊現場から助け出された一頭の犬、マンゴーの譲渡についてご報告をしたいと思います。
多頭飼育崩壊現場の犬たちはテレビやインターネットのニュースで話題となり、ご覧になった皆様も驚かれたと思います。当時、マスコミの発表では164頭を確認となっていて、そのうち私たちは22頭をシェルターに保護しました。
ニュースを見て、現場に駆けつけた譲渡希望者や保護団体に犬たちは次々と引き取られていきましたが、社会性不足で極度の怖がりや近親交配の影響と思われる異常が確認できる犬の譲渡はなかなか進みませんでした。
マンゴーもそのうちの一頭で、保健所の収容期限が間近になっていたために県内のある団体さんが残された犬たちを施設に連れ帰ったのです。
しかし、譲渡の道のりは険しく、お世話も大変だったため私たちがその犬たちを引き受けることにしました。

(2020年11月、出雲市の保健所にて)
マンゴーは2021年の夏にシェルターにやってきたのですが、視力は弱く、その風貌は過酷な環境での生活を容易に感じさせるものでした。同じタイミングでやってきた犬たちも目や皮膚の異常、ヘルニア、てんかんなど継続して医療ケアをする必要があり、性格も怖がりが多い印象でした。
それでもスタッフのお世話を通して少しずつ状態も良くなり、施設での暮らしに慣れてくれました。

(入所当時のマンゴー)
徐々に犬たちは理解のあるご家族に譲渡ができ、マンゴーを含め数頭がシェルターで暮らすだけとなります。
マンゴーは医療的なケアも必要なこともあり、譲渡希望のご家族にご紹介をしてもなかなかご縁が繋がらない時期が続きました。
ただ、同じ島根県からやってきた犬たちを2頭一緒に譲渡したご家族がマンゴーのことをずっと気にしてくださっていました。
お迎えいただいた犬たちも怖がりな性格であったため、彼らがお家に馴染んでからお声がけいただけるとのことでした。もちろん、医療的なケアや視力が弱い犬のお世話ができるかなど、ご家族でとても慎重にご検討いただいていました。
約半年ほど経った頃にマンゴーを迎えられる状況が整ったということで、再度、シェルターにお越しいただきました。先に譲渡した犬たちとも問題なくやっていけそうだとスタッフたちは判断し、マンゴーをお願いすることに。
ようやく新しい家族を見つけたマンゴーは、2024年の10月、アニマルレフュージ関西(以下、アーク)の一大イベントである『同窓会』の当日に譲渡となりました。
皆さんに祝福されながら、イベントを新しい家族と楽しんだマンゴーの表情は嬉しそうに見えました。
シェルター暮らしが長い動物たちに新しい家族が見つかった瞬間はスタッフの喜びもひとしおです。お世話が大変な部分をご理解いただくご家族にも感謝の気持ちでいっぱいです。

(『同窓会』はアークとご家族を繋ぐ大切なイベントです)

(マンゴーも一緒に記念撮影! 真ん中の犬がマンゴー。少し眠そう。。。)
<ご支援くださっているみなさまへ>
譲渡に時間が必要な動物たちもシェルターに受け入れ、新しい家族を見つける。
それは年齢や病気、性格など様々な理由がありますが、アークではできる限りのケアをして譲渡を目指します。今後もこの活動を継続するためご支援のほどよろしくお願いいたします。
また、日頃アークの活動にご理解とご協力をいただいている皆様に深く御礼申し上げます。
「認定特定非営利活動法人 アニマルレフュージ関西」
https://arkbark.net/