フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。
実施場所:長野県千曲市
任意団体として約4年の活動を経て、2023年4月にNPO法人化しました。
メンバーに、法人として市民活動をする責任感が芽生えると同時に、ご相談の数も増えました。
2023年度は、取り分け多頭のご相談が多かったです。18頭を皮切りに、8頭、15頭、20頭、最大40頭でした。猫の不妊化頭数は、2020年から毎年200頭を越え。2023年度は、216頭となりました。
2023年10月に40頭の宅内外飼育を行う女性のご相談を受けました。
3年前に4頭の猫を飼い始めたところ、不妊が遅れ。9頭までは、大丈夫と思っていましたが。メスが多かったためか、23年の春に爆発的に増えたそうです。
触れない猫達が大半の中、打つ手が無く。当会にご相談をいただきました。2024年1月までかけて全頭の不妊を行いました。平行して子猫から譲渡を行いました。ご本人も宅内を整備し、完全室内飼いの躾を始めた矢先、1月末にご自宅が火災に遭われました。
譲渡が進んでいたとはいえ、30頭あまりの猫達の頼る場所が無くなりました。
不妊手術が終了し、近隣住民も比較的猫に寛容とはいえ、住処を失った猫達の行く末を考え、ご本人から保護の希望を伺い、全頭保護を決めました。
保護については、保護施設の改装と、預りボランティアの募集、SNSを使用し、支援金と物資の募集をいたしました。
おかげ様で多くのご支援をいただきました。頼る場所を失った猫達の表情が徐々に険しくなる中、メンバーも足繁く現地に通い、給餌と保護を続けました。1月末から4月頭まで28頭を保護。残念ながら、5頭が火災の犠牲となりました。
宅内外を自由にしていた猫達でしたから、人に慣れるまでは時間を要しましたが。メンバーの献身的な世話のかいあり、少しずつ心を開いてくれました。
譲渡については、民間ボランティア団体様の譲渡会の他、県内企業様の店舗で行われている譲渡会にご協力させていただくと同時に、初めて自主譲渡会も行いました。おかげ様で半数以上が新しいご家族様の元で暮らしています。ご本人も猫に対しての愛情が深く、ご自宅再建の傍ら、猫達のお世話に来て下さっています。ゆくゆく再建の折には、猫達を再び引取り、共に暮らしたいと仰っています。
また2024年4月には、前述の女性のお宅周辺が非常に飼い主のいない猫の多い地域のため、メンバーで聞き取りを行いました。
そこで「主人が農業用ハウスで、10頭以上猫の面倒をみている」という高齢女性に出会いました。
昔からこの地域では、収穫した農作物を荒らすネズミを採る猫は、重宝がられていました。その背景もあり、割と猫に寛容でしたが奥様は、高齢でこの先いつまで農業を続けられるかわからない中で、まだまだ猫が増えていくことを心配されていました。
またこのハウスのそばにも、猫の面倒をみられているハウス農家があり。2つのハウスを猫が往復していました。猫の情報を農家さん同士で共有されていたため、スムーズに全頭を捕獲し、不妊化できました。状態の良くない猫や、妊娠後期の猫については保護をしました。
今回の両ケースは、猫の繁殖抑制に重きをおいて活動している当会の情報が、まだまだ必要な方に行き届いていなかったと感じました。SNSだけでは届かない方もいらっしゃると思い。繁殖抑制の大切さ、地域猫活動について地元紙で掲載していただいきました。また、千曲市社会福祉協議会の会報に、当会の紹介とご相談のお勧めについて掲載をいただきました。ご自宅近隣の猫についてお悩みを抱える高齢の方からご連絡をいただき、効果を感じています。
現在子猫についてご相談がありますが、昨年の様な大きなご相談は入っていません。これも任意団体から5年以上かけて1,000頭以上の繁殖抑制を行ってきた賜物と感じています。また「千曲ねこの会」の名を知って下さる方も増え、草の根で活動してきたことがようやく丈を伸ばしてきたと感じています。
しかし繁殖力の強い猫は、1シーズンを越えることで再び頭数を増やします。
今後もメンバー一同、啓発活動と情報発信に勤しんでいきたいと思っています。
<ご支援くださっているみなさまへ>
私達「NPO法人千曲ねこの会」へのご支援、誠にありがとうございます。
主役は私達ではなく市民の皆さまと感じ、猫にまつわるお悩みや、猫を助けたいお気持ちを支えたいと日々活動しています。
今後とも当会の活動へのご声援、ご支援を何卒お願いいたします。
「NPO法人千曲ねこの会」
https://www.chikumanekonokai.com