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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

わんにゃん支援活動

2024年05月13日

「一般社団法人SORA小さな命を救う会」さまの活動レポート(2023年度)

フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。

実施場所:愛知県名古屋市

【95才の飼い主のおじいちゃんと、もうすぐ16才の誕生日を迎えるジョン太君との別れ】

2023年の3月に関係者の方からご相談があり、95歳の高齢者で一人暮らしの男性が、高齢のポメラニアンのお世話が出来なくなってきているとの事でした。
16年前に購入されているので、その時飼い主さんは80歳。80才で一人暮らしの方でもワンちゃんがペットショップで購入できるのは色々と考えさせられますね。

現地に到着すると、足腰も悪く歩行器を使うぐらいの高齢者の飼い主さんなのに、玄関まで老犬のジョン太君と共にお出迎えいただきました。ご挨拶した瞬間、体が直角になったまま崩れ落ちて転倒。本当にドキドキしました。私もその場でサポートのお手伝いをしましたが、幸いお怪我が無くて安心しました。

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飼い主さんは、自力では全く起き上がれないため、これまで介護士さんなどの助けが来るまでは、倒れたままの状態でいらっしゃったのだと推測出来ました。だからこそ、ジョン太君の事を考え、手放すかを考えていたのだと思います。

飼い主さんはとっても優しく、誠実で、謙虚なお爺ちゃまで、ゆっくりと話しました。
昔、自宅近くに仕事場があって、よく熱田神宮にお参りに行った事、ジョン太君が凄く大切である事、一人暮らしで転倒を繰り返しているため施設に入る予定ですが、ジョン太君とまだ過ごしたい気持ちがあってギリギリまで頑張りたい、と希望されていました。
ジョン太君の事も、飼い主さんの今後も凄く心配です。でもレスキューだけが解決ではない事もあります。2人の結びつきも強く感じ、暫く見守ろうと私も腹を括り帰宅しました。

それから8ヶ月近く経ち、飼い主さんが進行性の癌で余命僅かで入院する事になりました。 飼い主さんの入院と同時にジョン太君を大事に保護しました。

ジョン太君を診てくださっていた動物病院さんにお聞きしましたがジョン太君は心臓がかなり悪いとの事。

すぐにスタッフが病院へ走ってくれました。
その結果、生きている事も不思議な状態のレベルでした。病院の前に巻き爪で痛そうだった長い爪を、たまたま当番だったスタッフが切ってくださっていました。

ジョン太君は、シェルター預かりは難しい事から保護当日に自宅に一旦連れ帰りました。数日は何とか少しだけ食事を取れていましたが、心臓のお薬はまぜても自力で飲めず、手作りご飯を作っても食べられなくなりました。
柔らかいお肉やスポンジケーキなどでお薬を包んで口の横から入れようとする瞬間うぅ〜と唸って、血圧があがるのか倒れて心臓発作が起きてしまいます。それと同時に排泄物も勝手に出てしまう程です。やっと少し食べたと思ったら、深夜に嘔吐し、それが引き金になってまた発作に。

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飼い主さんの関係者さんに現状をお知らせした所、何と飼い主さんも同じ日から昏睡状態で食事を取れなくなったそうです。
一緒にお空へ帰る事を決めたのか、それとも飼い主さんがジョン太君に、もう少し楽しんでみたら? と心の声でお話してくれたなら、何年か振りにゆっくりお外にお出かけしたりして、もう少し思い出作りが出来るかもしれない。

私もレスキューや譲渡会、手配等バタバタしていますが、当会の看取り覚悟のスタッフ達のスケジュールは埋まっています。ジョン太君とポカポカ車で移動したりしながら最期の日まで笑顔で過ごせたら思います。

どんな命も、いつかは命は終わる。
一日一日を延命のため安静に寝て過ごすより、飼い主さんのお爺ちゃんが高齢でしてあげたくても出来なかった事を想い出として、少しでも残してあげたい。

私も心配とケアのために睡眠不足が続きましたが、新たな生活に慣れて楽しくなってきたのか、よく笑うようになってきました。

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スタートした心臓のお薬が効いたのか、心と体のバランスが取れてきたのか、ある日を境に立ち上がり黙々とご飯を食べるようになって、ビックリ嬉しいサプライズ❣️
かなり食べ渋りのあった朝晩の手作りフードから、カリカリフードまで食べられるようになりました。 そのおかげか体もふっくらしてきました。何と数日後には走ったり出来るようになりました❣️

入院中の元飼い主さんのお爺ちゃんに、現在のジョン太君の写真をお渡しいただいているので、『もう一度楽しんでごらん?』 とのメッセージをくださったのかもしれません。

SORAっ子あるある! 「余命宣告は吹き飛ばす」という事をジョン太君が実現してくれたと思います。ジンクスは打ち破ります! 
今はのんびりとお昼寝したり、オヤツを食べたりして、楽しく生活しています。

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ケージなど狭い場所は嫌いですが、ソフトサークルなら比較的ストレスも無くのんびりと行けそうで、吠えてもすぐにおさまります。車の中も大好きなのでクレートなどでの移動も好むと思います。

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まだ、たまに発作が起きますが、心臓のお薬などで微調整しながら、少しでも楽しい時間を増やしていけたらと思います。皆さま、ジョン太君の応援宜しくお願い致します!!


<ご支援くださっているみなさまへ>
この度はフェリシモ動物関連基金を通じて保護犬たちの応援を本当にありがとうございました。
今年はレスキュー活動だけでなく 学校で命の授業等も頻繁に行い、蛇口を閉める活動も全力で行ってきました。これからも皆様からの応援を励みに、誠実にそして地道に活動していきますので、引き続き応援よろしくお願い致します。この度はほんとうにありがとうございました。



「一般社団法人SORA小さな命を救う会」
https://sora-chiisana.org/
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