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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

岩津さんに聞く!

2015年02月27日

アニマルコミュニケーター岩津さんに聞いてみよう ~天国の猫さん編

みにゃさま、こんにちは。
今日は読者の方々がお寄せくださったご相談からひとつ取り上げさせていただきます。

<広島県 Hさまより>

離れて暮らしていた愛猫ひなが3歳11ヵ月で亡くなりました。
ひなは母猫の育児放棄のため子猫のころから私がスポイトでミルクを飲ませて育ててきた、我が子のような猫でした。ところが、引っ越した先がペット飼育不可だったので、途中からは泣く泣く田舎の祖父の家に預け、時間を作ってはひなに会いに来ていました。

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仕事が忙しくなったり何かとバタバタしていた一去年は、あまり田舎へ帰れず、ゆっくりひなと過ごす時間が作れませんでした。

久々に田舎へ行くと、どこからか私を見つけ、フラッと顔を出してはおやつをおねだりして、幸せそうにお昼寝をしていました。仕事でストレスがあっても、ひなの幸せそうな寝顔を見るととても幸せな気持ちになれました。

元々祖父の家では多頭飼いをしていたので、食事時も競争でした。その中でも、ひなは年長組に属していたので、小さい子猫たちに先に食事をさせるかのようにすぐには食べず、みんなが食べ終わったころにゆっくり食事をしているような猫でした。

昨年9月、突然の事でした。ちょうど私が帰省した際、近所の方がひなが眠るように亡くなってた...と連れてきて下さり、埋葬まで見届けたのですが、未だに亡くなったことが理解できず悲しみに暮れています。

頭では、ひなはもういないのだから、メソメソせずに前を向かなきゃと思っているのですが、離れて暮らしていた分、十分にかわいがってあげれなかったことが悔やまれて、今でも思い出しては泣いてしまいます。

これではひなも浮かばれませんよね。でも、寂しいんです。何もしてあげられなかった後悔ばかりで、辛いです。ひなは短い人生、楽しく過ごせたのでしょうか? それが気がかりです。

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<岩津さんより>

「お元気ですか? 私は元気に暮らしています。」と、落ち着いた丁寧な口調で第一声を聞かせてくれました。

ひなちゃんは、陽の当たる丘の上で優しい風に吹かれながら、色鮮やかな大地を見下ろしていました。大勢の仲間と共に暮らしていて、その周りには幼い子が多いのが印象的です。優しく、面倒見がよく、しっかりものなので、皆が頼って来るようです。皆のお母さんのような存在かもしれませんね。そこは猫だけではなく、様々な生き物がいるしあわせで満ちた場所、天国です。

「ひなちゃんはいい所にいるのね。」と言うと、優しく微笑んでうなずきました。
「こんなにきれいな女性になったのね。」と、産まれたばかりのひなちゃんの写真を見せてもらったことを伝えると、少し恥ずかしそうに微笑みました。優しい風に吹かれ、静かに過ごす姿は「美しい」そのものです。

こんなにしあわせな場所で暮らすひなちゃんから、Hさんにメッセージをもらいました。
「私、全部分かってたの。いつも応援してたのよ。だからね、顔を上げて生きて欲しいの。そして私がしあわせだったことを分かってほしい。ずっと想ってるし、ずっと見てる。側にいるの。また会えるから、心配はしないで。」

「全部分かってた」というのは、Hさんご自身のことのようです。事情があり離れていたことなど、すべての状況を知っていたそうです。そしてHさんを気遣い、あえて少し距離を取っていたようです。甘え過ぎてしまうと離れるのが辛くなり、Hさんがご自分を責めてしまうと思ったようですね。

ひなちゃんは死期を知っていました。
体に力が入らず、意識も薄れていく中、「もう少し、もう少し」とつぶやき、「近くにいる。帰ってきた!」とHさんが帰省されるのを感じ取ってから息を引き取ったようです。感謝としあわせな気持ちに満ちた最期でした。「また会おうね」と最期の一言も聞こえました。

ひなちゃんはしあわせでした。そして今もしあわせです。

「いつまでも悲しんでいたら、愛する子が天国へいけないと分かってる」と思いながらも、悲しみが癒えない経験をされた方、している方は多いのではないでしょうか? とことん悲しんで、寂しく思って、もうこれ以上出ないというくらいの涙を流すのは、それほど大切な時間を共に過ごしてきた結果・愛した証なので、悔やんでもメソメソしても私は良いと思います。
それが人間の愛情、感情、心なのではないでしょうか?

私のように、愛する子たちが天国にいる姿が見え、声が聞こえる身でさえ、思い出すとやはり後悔や寂しさをありありと感じることがあります。

ただ一つだけご提案したいのは・・・もし「ごめんね」と言われているのなら、「ありがとう」に替えませんか? ひなちゃんにとっても、愛する相手が謝り、自分を責め続けているのを見ることほど辛いことはありません。

いつかこの手で触れて抱きしめ、どんな動物ともお話しのできる天国で会えることを楽しみに、愛する子を想って。



<Hさまよりご感想をいただきました>

メールの冒頭から涙があふれ、最後まで読み通すのに大変苦労いたしました(笑)

陽のあたる丘の上...まさに「ひな」の名前の由来です。ひなたぼっこが大好きな猫でした。みんなに慕われて幸せに暮らしているとのこと、とても安心しました。

私の事情など、全て知った上で、あえて距離をとっていた...確かに帰省した際、他の猫達が群がる中、一歩下がって何事もなかったように澄ました顔で待っているひなの姿がありました。

近付き過ぎると離れる時辛いですもんね。そういうところ、私によく似ています(苦笑)。ほんとうは甘えたいのに、ガマンガマンって。母が「ひなはあんたによく似てる」ってよく言っていました。今その言葉の意味がようやくわかった気がします。

心のどこかでひなに謝罪し、早く忘れようとしていたのかもしれません。今まで溜め込んでいた気持ちが一気に噴き出し、しばらく泣き続けました。
そして、一言。「ありがとう」とひなに手を合わせている自分がいました。

「ごめんね」ではなく「ありがとう」。素敵な言葉ですね。ひなと再会できそうな気がしてきました。

この度は、こういう機会を設けて下さり、本当にありがとうございました。



次回は3月13日の更新予定です。お楽しみに。




読者のみにゃさまが聞いてみたいうちの猫のあんな行動、気になるこんなことがあれば、いくつか岩津さんに答えていただけます。質問フォームからお願いします。

岩津さんにこんな企画してほしい、などもあれば「その他」の欄にお書きください。

※個別に相談をご依頼したい場合はフェイスブックページからお願いします。






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アニマルコミュニケーター岩津さんに聞く!

岩津 麻佳

2014年、ひょんなきっかけからアニマルコミュニケーターとしての活動を開始。落ち着いた語り口と外見からは裏腹に、動物たちのエピソードを時にユーモア交えて語ってくれます。

HP

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みにゃさまのコメント

私も最近12歳で愛猫を亡くしました。
捨て猫で子猫のとき放置されたまま一週間頑張った子。
数年前に機能性のイレウスと肝硬変に見舞われながらも良く耐えてくれた子です。
猫も犬も人間も嫌いで、噛みぐせはあるし、困った子でしたが、5〜6年経った頃から、ベタベタの甘えん坊になりました。
私が昼間出ているときに一人で逝かせてしまったこと、体調不良に気付いてあげられなかったことが今でも悔やまれます。かあちゃんがしっかりしてれば、もう少し長生きできたろうにな。
今までも犬や猫を見送ってきたけど、心の準備をする期間がありました。急逝されるのがこんなに辛いとは。まるで砂を噛むような毎日。朝起きて水を変えなくていいと気付いた時の喪失感。
人間もそうだけど、いつ死ぬかなんて分からない。だから生きている今日を大事にせねば。あの子には色々教えてもらうことばかりです。
私も、もうごめんね、はやめて、ありがとうにします。あの子と出会ったことを後悔したくない。
かあちゃんのところに来てくれてありがとう!最高に楽しかったよ!またいつか一緒に遊ぼう!

by また旅 2015-02-28 16:39

私はお正月に愛猫を亡くしました。
病気でした。
表向きは立ち直ったかのように振る舞っています。
愛猫と過ごした家にいるのが辛くて外出ばかりしていました。
文章の中にメソメソしても良いとあり、とても励まされた気持ちになりました。
無理して忘れました、立ち直りましたって顔しなくてもいいのかな?と思いました。
ありがとうございます。

by さすけ 2015-02-28 23:54

ペットがいる友達や旦那さんと話しますが、延命や治療はどこまでやるか。
こちらとしては生きてもっと一緒にいたいと思いますが、延命は彼らの負担になりやしないかと。
こちらのエゴではないかと。
難しいことですがどうなんでしょうか。

私としては出来る限りはしてあげたいと思うのです。

何をしてもきっと後悔はすると思うのです。

なのでごめんねではなく、ありがとうにハッとしました。

一緒に過ごして暮らしてくれてありがとうって。

もし自分だったら、ごめんねって言って欲しくないなって。

そして、また会えたらいいなって。

そう思いました。

by 十六夜 2015-03-01 14:11

初めてコメントさせて頂きます。

私も大切な宝物の子を亡くして、今年で4年になります。
出会った時はすでに成猫で、エイズキャリアで口内炎が酷く、腎臓や肝臓の値も悪くと病気の塊のような子でしたが、身も心もボロボロだった私を救ってくれました。
なのにそれからたった2年半余りしか守ってやれませんでした。

未だ後悔する事ばかりですが、最期まで一生懸命生き抜いた彼に「可哀想」と言うのは失礼なので、本当に頑張ったねと言ってやりたいです。

ただ、私に出会ってしまった事、彼がどう思っていたか知りたいです。
あの時、どこかに行こうとしていたんじゃないのか、もしかしたら本当の家に戻りたかったんじゃないのか・・・すべて今さらですけど。

私があっちに行ったら聞いてみたいと思っています。

by 菜梨 2015-03-01 22:12

仕事が休みでしたので、久しぶりに読ませていただきました。ひなちゃんの小さい頃の写真がとても
あどけなく可愛くて・・読みながら涙がこぼれてしまい、今涙を拭きながらコメントを入れています。
野良ちゃんも、家猫もみんな幸せになる権利がありますよね・・。でもひなちゃんの言葉を聞くと本当に倖せだったんだ、ってわかります。ひとときのあいだでもHさんのところで暮らしたことは、ひなちゃんにとって何物にもかえられない貴重な日々だったんでしょうね・・。Hさんのこと、ずっと見守っていてあげてほしいです。

by りんりん 2015-03-03 13:13

>また旅様
私もまた一緒に遊べるその日を待って、天国のあの子たちにありがとうと伝えています。

by 岩津 2015-03-08 12:52

>さすけ様
もちろんです(*^_^*)
忘れることなんてできないのですから、いつか良い思い出になるまで恋しく寂しく思っていいと思いますよ。
どうか声に出して、感謝を、そして在りし日の思いを伝えてあげて下さい。

by 岩津 2015-03-08 12:56

十六夜 様
延命についてはそれぞれです。
はっきりと拒否する子もいますし、お母さんとお父さんに任せるという子もいます。
そう、何をしても後悔はすると思うんです。だからこそ、ありがとうと伝えたいですね。

by 岩津 2015-03-08 12:59

>菜梨様
私も天国に行ったら、皆と話したいこと、聞きたいこと、したいことがいっぱいあります。
いつかのその日に、「人生を精一杯生きたよ。皆さんのお役に立てたと思うよ。」と伝えて再会を迎えたいですね。

by 岩津 2015-03-08 13:02

りんりん様
私も、その美しい姿を見てうれし涙がこぼれました。
素敵なレディーになったひなちゃん、Hさんを生涯見守ってくれることでしょう(*^_^*)

by 岩津 2015-03-08 13:06

私も11月5日大好きだった愛猫を亡くしましたその日とても信じられない思いでとても悲しくて何も出来ませんでした。なので私もその悲しみがよくわかります優しく空から見守ってくれると思います

by さおりん 2020-01-22 16:15

2020年6月12日、扁平上皮癌で9年で亡くなりました。
道の真ん中でうずくまっていたももちゃん。400グラムで動物病院に行くと、体温も低くなり、目からも膿が出ていて3時間おきに目薬を…と言われがんばって元気を取り戻しました。
猫風邪が免疫で押さえられず病院通いをしていて、この子は本当に幸せだったのか…と亡くなった今、考えてしまいます。
甘えん坊でいつも誰かの側で寝ていたり、大きな鳴き声でまんまを要求したり…。日向ぼっこをすると延びきって上を向いて寝ていたりと楽しかった思い出はたくさんありますが、常に病院へ通うことが多かったので、ももちゃんは楽しかったのかなぁと考えてしまいます。
癌も8ヶ月、闘病しました。最後は私たちが揃うのを待っていたかのように側にいたときにゆっくり息をひきとりました。

今は近くの山に眠っています。楽しく走り回ってるかな…⁉️
いろいろ気になりますね。

by みぃ 2020-06-17 22:11