道ばた猫日記
2014年04月22日
ぽかぽか陽気のある日。大あくびをしている猫がいます。
藁の上。 いったいどこでしょうか。
ここは、馬小屋の前。船橋競馬場に隣接して、厩(きゅう)舎や、騎手・厩務員のかたの家族住宅のある広い敷地があるのです。敷地内には、猫たちが十数匹もしくはそれ以上住んでいます。馬のお世話をする人は動物好きですから、猫たちも誰かしらにご飯をもらって自由に歩き回っています。車の通らない、道ばたに草花の咲く道。モルタルの古い住宅。自由猫たち。昭和にタイムスリップしたようなのどかな空間です。
あれ、ひと群れの藁にカメラを向けているひとがいます。津乗(つのり)健太さん。ここの厩務員として働きながら、猫たちの写真を撮り続けているかたです。
津乗さんが撮っていたのは、藁ではなくて、藁の中にもぐりこんで(陽射しがまぶしいから)うとうとしている猫。こんなふうに、津乗さんは、身近に暮らす猫たちの生態を面白がってありのままに撮っています。じつはこの敷地内は関係者以外立ち入り禁止なのですけれど、雑誌「猫びより」の取材を受けていただき、取材後、敷地内を案内していただいたのでした。
「たいしてなつきもしないやつら」だけれど、その距離感を津乗さんは楽しんでいます。大震災後、とても落ち込んだそうですが、心をまた上向きにしてくれたのが、日々の仕事と、「楽しくなさそうにはしていない」猫たちの存在だったそうです。
敷地は広いので、違うエリアから遠征してくる猫もいます。この黒白の牡猫はあまり見かけない顔だと、津乗さん。まさにわたし好みの猫だったので、「かっこいいねえ!」と盛んにほめたら、「え、オレのこと?」とばかりに、視線をふっと微妙に外されました(笑)。
津乗さんは猫を見つけるのが素晴らしく早く、終始穏やかにカメラを向けます。
唯一首輪をしていた坊ちゃん刈りの猫さんは、名残惜しげに見送ってくれました。
発売中の「猫びより」5月号の猫カメラマン特集で、津乗さんと、もうひとり太田威重(たけしげ)さんの取材記事を書かせていただきました。太田さんは私のいちばん好きな写真家。無人島に本を一冊だけ持っていっていい、と言われたら、私は太田さんの写真集「東京在住猫」か「東京―猫もよう」を持っていくでしょう。それほどに味わい深い詩情ある写真を撮るかたです。
生活する猫たちへの敬意と優しい視線を持つお二人にお会いした後、「なぜ、猫の写真を撮るのか」という原点をあらためて大切にしながら、春うららの町や村に出かけて、道ばた猫の写真を撮りたくてたまらなくなりました。
厩舎だけに 猫がうまい具合に生活してますね~ ^m^
わたしの一番好きな写真家は いうまでもありませんが・・・佐竹さんです!!
座布団10枚たまったかな? (^。^)
by にゃにゃ 2014-04-22 12:29
猫びより 、みましたよ~♪ すてきな記事でした!
猫の姿と猫好きな人を見つけること、
道ばた猫さんはほんとにおじょうず!
いつも楽しみです!
by ruineko 2014-04-23 17:07
>にゃにゃさん
にゃにゃさんってば。私は写真家じゃなく、ライターですよ! でも、好きな写真といっていただくのはとっても嬉しい。写ってる猫がほめられてることだから。
>ruinekoさん
「猫は人を温かくする」・・・・太田さんの言葉。本当にそう。猫は人を、家を、町をあたためますね~
「わが子を撮るようなあったかい気持ちで。あったかさは写真に出る」・・・津乗さんの言葉にも全く同感です!
by 道ばた猫 2014-04-23 17:40
私も、佐竹さんの写真、大好き。文章もセットで大好き。
「猫は人を温かくする」・・たしかにそうですね、いい言葉を教えてもらって嬉しい、
得した気分です。
by イリス 2014-04-24 23:32
いろんな猫がいますねー 行ってみたいです♡
by minyami 2014-04-26 17:38