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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

わんにゃん支援活動

2018年12月17日

「認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会」さまの活動レポート(2018年度)

フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。

実施場所:北海道内全域

・Ep1・
9月6日に発生した北海道胆振東部地震では、北海道全域でブラックアウトになるなど、多くの地域で甚大な被害がありました。震源地からわずか50km、当会のある長沼町も震度5を記録し、前日の台風21号の通過に続き、かつてない甚大な被害に自然の恐ろしさを痛感いたしました。
幸い、当会で損壊等の被害はありませんでしたが、施設の犬猫たちは怖い思いをしただろうと、このまま地震が落ち着いてくれることを願うばかりです。
被災地ではやはり、被災された飼い主さまの犬や猫も多くいて、そうした動物たちを救済するため、関係機関が連携協力して活動を行うことを目的とし、北海道獣医師会が中心となり「平成30年北海道胆振東部地震ペット救護対策協議会」が設置されました。
当会でも協議会を通して、10歳の黒白猫「ビビ」、約2歳の北海道犬の「ポチ」をお預かりし、新しい飼い主さまとのマッチングに協力させていただいています。

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≪白黒猫ビビ 去勢オス 推定10歳≫

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≪北海道犬 ポチ 去勢オス 1歳10か月≫

幸せな出会いがありますように・・・・

・Ep2・
負傷動物の取り扱いについて
11月1日に、環境省から平成29年度の『犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況』が公表されました。
http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/statistics/files/h30_3_4_1.pdf
平成29年度の全国の犬猫の殺処分数は、犬8,362頭 猫34,865頭の合わせて43,227頭とのことですが、実は「負傷動物」という別の括りでカウントされている犬猫がいます。負傷動物の殺処分数は8,279頭、合わせると全体では51,506頭でした。無視できない数だと思います。
負傷動物とは、保護された犬猫のうち、緊急性のある怪我や衰弱のある個体を指しますが、通常の保護犬猫の死亡を含む殺処分率が43%に対して、負傷動物は65%と高くなっています。これは、収容時点で瀕死の場合や、積極的な治療をしなければならない等で譲渡不適と判断されるなど様々な要因があると思われます。しかし負傷動物の生存率をも上げていく事が、行政での全体の収容数が減ってきている今、求められているのではないでしょうか。

当会でも、行政機関からの負傷動物の保護が増えています。若く、健康で人馴れした犬猫は行政機関から直接、一般の飼い主さまへ譲渡されることも多く、重病重傷の犬猫の保護は、医療費やケアの面からも行政機関でも一般の飼い主さまにも高いハードルとなっていることがうかがえます。

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≪アミー 札幌市動物管理センターより 9月14日保護≫
推定10歳以上のメス、サビ猫のアミー。
背骨か腰部を損傷したためか、下半身が起立出来ない状況でした。迷子期間ではありましたが、当会が一時的に保護し、札幌市内の動物病院に緊急搬送しました。
体調に波はありますが、今では、ご支援いただいた車椅子を自由に乗りこなしています。

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≪レーヴ 札幌市動物管理センターより10月10日保護≫
推定4ケ月の三毛猫。
市センターの担当者の方から当会に、右前足上腕骨の骨折と骨盤骨折した子猫が収容されたとのご連絡があり、急遽、難しい骨折手術をしていただける病院を探し搬送しました。
まだ入院中ですが、高度な手術も成功しましたので、子猫の回復力にかけたいと思います。

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≪サディ シュナ系ミックス犬 八雲保健所より10月11日保護 ≫
人里離れた場所で首輪を付けた状態で保護されましたが、左後足にはビニール紐がグルグルに巻きつけられ、骨が見えるくらいにまでなっていました。当初、断脚の可能性もありましたが、順調に回復しています。

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≪果生(みお) キャバリア系?中型高齢ミックス犬 室蘭保健所より11月4日保護≫
毛玉まみれで眼球突出、子宮蓄膿症も酷く、危ない状態でした。現在は避妊手術も済み、しっぽブンブンで、新しい飼い主さまとの出会いを待っています。

いち早く医療にかけられるか否かで、生死が分かれることもある負傷動物たち。行政機関での医療措置の質の向上を求めていくとともに、猫は室内飼育を一層推進していきたいと思います。犬については、元気な子も、歳を取れば病気にもなり、ケアや通院が必要になる事も事前に認識していただき、覚悟を持って飼育していただくということを繰り返し啓発していく必要があると思います。ハンデはありますが、この子たちにもきっと良い飼い主さまとの出会いがあることを信じて、スタッフのお世話は続きます。


<ご支援くださっているみなさまへ>

いつもしっぽの会の活動をご支援くださり、本当にありがとうございます。
今回ご紹介させていただいるハンデのある子たちにも、十分な医療をかけてあげられるのも、ご支援いただいている皆さまのおかげです。人に翻弄された上に、重傷を負ってしまった犬猫たちにも治療を施しケアをすれば、ご理解ある飼い主さまが見つかることも多く、再び笑顔が見られることを何度も経験しています。犬猫たちにとって、家の外は、命を危険にさらすことだらけです。外に出さない、迷子にしない、万が一のための飼い主明示をしっかりしておくなど、皆さまにもご協力いただけたら幸いです。皆さまから頂いた大切なご寄付は、保護した犬猫の食餌費や医療費に大切に使わせていただきます。
これからも一頭でも行き場の無い犬猫が減少するよう多方面から努力してまいります。
今後とも引き続きしっぽの会を応援していただけたら幸いです。
この度は本当にありがとうございました。これからもどうぞよろしくお願いいたします。



「認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会」
https://shippo.or.jp/
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