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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

岩津さんに聞く!

2016年02月19日

アニマルコミュニケーター岩津さんに聞いてみよう ~家族の絆(前編)

みにゃさま、こんにちは。
昨年の11月、印象深いご依頼があったのでお客様の了解をいただきご紹介させていただきます。

「同居していた猫が亡くなった日から残された猫がご飯を食べなくなり、夜明けになると鳴き叫んでとうとう声が枯れてしまいました。日中は亡くなった子の遺骨から離れないんです。見ていられないほどの憔悴ぶりなので、一度来てお話していただけませんか?」というものでした。

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遺骨の前でたたずむミルクちゃん

私が訪問したのは亡くなった子、「すみれちゃん」の初七日。
リビングへ入ると、遺骨のある窓辺で残された猫のミルクちゃんがたたずんでいました。何かを待っているようにも見えます。
ご依頼主で、飼い主であるたまきさんによると、やはりご飯は食べておらず今も夜明けになると鳴き叫んでいるとのこと。

さっそくミルクちゃんに話しかけようと試みましたが、口も心も閉じたまま。誰かと話す、話したいという気持ちになれないようです。愛する存在を失ったのですから当然のことと思います。ミルクちゃんとのお話は諦め、最近の様子を見てみることにしました。

すると・・・、亡くなった同居猫のすみれちゃんが毎日夕方になると遺骨のある窓辺から家に帰ってきている様子が見えました。ミルクちゃんとたまきさんが心配で天国とこの世を行き来しているのです。夜はふたりから片時も離れず過ごし、明け方になると窓辺から天国へ戻ります。

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「猫の時間」元看板猫のすみれちゃん。

その時にミルクちゃんが、「行かないですみれちゃん、お願いだから一人にしないで!」と鳴き叫んですみれちゃんにすがり、追いかける光景が見えました。

「すみれちゃんが毎晩会いに来てくれてるのね。」とミルクちゃんに話しかけると、閉ざされた心の扉がほんの少しだけ開き、虚ろだった目に光がさしました。そして、「うん」と一言。


「ミルクちゃん、寂しいね。悲しいね。毎日心が引き裂かれるような思いね。心がからっぽになっちゃったね。すみれちゃんと一緒に逝きたいのね。」と声を掛けていると、「分かってるけど自分ではどうにもできないのよ!」と感情を爆発させるかのように、そして助けを求めるようにミルクちゃんは言い放ちました。

愛する存在を失った時、計り知れない喪失感が襲ってくることがありますが、それはとても辛く耐え難いものです。できるならば愛する人と一緒に逝きたい、戻って来てほしい、嘘であってほしい... こういった感情を取り除けたらどんなにか楽でしょう。しかし、そんな魔法はどこを探しても無く、時と共にそれを抱えながら進むしかありません。人にも動物にも、悲しみと喜びは平等にやってきます。

ミルクちゃんが初めて会った私に本音を言ってくれたことで、彼女は必ず立ち直れる、そしてもっと強く優しくなれると確信しました。飼い主のたまきさんには、ミルクちゃんに立ち直ってほしいと願うことは彼女への重荷になること、同じように辛い毎日を送っているたまきさんの気持ちをミルクちゃんに伝えて一緒に進んでいってはどうでしょうか?とお伝えしました。

実はこのセッションの日。2匹の出身地である日本初の猫カフェ『猫の時間』のオーナーさんも同席されていました。

オーナーさんもミルクちゃんが心配で、憔悴しきったミルクちゃんに新しく姉妹を迎えてみてはどう?とオーナーさんが候補猫の写真を持って来られていたのです。新しい家族についてミルクちゃんに聞いてみましたが、今は考えられない様子。ただ、「私には弟がいたの」と教えてくれました。

話し合った結果、49日を迎えてからこの件については考えましょうということでこの日のセッションは終わりました。そしてこの日を境に、ミルクちゃんは夜明けに泣き叫ぶことは無くなりました。

ご存じの方もおられるのではないかと思いますが、亡くなったすみれちゃんは日本のみならず海外でも熱狂的ファンのいるアイドル猫、「猫の時間」の元看板猫・すみれちゃんなのです。そんな看板猫がなぜたまきさんの元へやって来たのでしょう。

たまきさんのお仕事は実は占い師さん。猫カフェ『猫の時間』で猫好きさんのための猫占いをされています。

たまきさんが大好きだった『猫の時間』の「カレンちゃん」という猫が2012年10月に亡くなり、たまきさんのあまりの落ち込みぶりにオーナーさんが、いつもたまきさんのことを気にかけていたすみれちゃんと一緒に暮らしては?と提案されたのです。そして、2012年11月にたまきさんはすみれちゃんを家族に迎えることとなりました。


一方、たまきさんとミルクちゃんとの出会いは2008年の2月。
たまきさんのご主人が、大阪の繁華街で妖怪のような(自慢の長毛が汚れてドロドロ)猫が座っているのを発見し保護。洗ったら見違えるほど美しく、こんな子を捨てる人がいるわけがないとペルシャ猫のブリーダーさんや警察、獣医さん、チラシ配布と飼い主探しに四方八方走り回り、あの手この手を尽くしましたが飼い主さんは見つからず。

『猫の時間』のオーナーさんに相談して預かってもらい、猫カフェデビューに向けて滞在することとなりました。そしてデビュー初日。いきなりリーダー猫をなぐるという武勇伝を残し、「こりゃあかんわ」と即日退職。めでたく?たまきさんの家族の一員となったのです。

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武勇伝を残したミルクちゃん

そんな2匹がたまきさんの家で出会ったのは2012年の11月。ミルクちゃん5歳、すみれちゃん12歳のことでした。


勝ち気なミルクちゃんはすみれちゃんが来て以来どうにかこうにか一発かましてやろうと闘志を燃やしていましたが、大人なすみれちゃんは毎回柳のように華麗にかわしていました。1週間経ったころ、しつこく絡むミルクちゃんにすみれちゃんが逆に一発かますと、ミルクちゃんはあっという間にすみれちゃんの虜に。この日を境に慕うようになったそうです。

「すみれちゃんかっこいい!」と目をキラキラ輝かせてついて行くミルクちゃんが目に浮かびます。

たまきさんご夫妻の前では2匹はくっつくことはなかったそうですが、家のリフォーム中の大工さんによると、2匹は日中仲良くぴったりくっついて過ごしていたそうです。ミルクちゃんにとってすみれちゃんは、姉でありお母さんのような存在でもあったのでしょう。

長くなりましたので、次回に続きます。



【おまけ】

たまきさんのご主人、村岡 正和さんはITソフトウェア開発をされていて、その能力をご活用して猫のためにすごい発明品を作られていました。

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名づけて「猫トイレセンサー」
きっかけは2年前、猫さんが汚れたトイレを嫌がって羽根布団に粗相をしてしまったことだそう。

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なんと猫さんのトイレへの出入りをセンサーで感知し、スマートフォンに通知が来るようにしているのです。家から離れていても、トイレの回数で猫さんがおうちで元気にしているかどうかを確認する役目も果たしてくれる優れもの。

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現在製品化を目指して開発中とのことです!



写真

アニマルコミュニケーター岩津さんに聞く!

岩津 麻佳

2014年、ひょんなきっかけからアニマルコミュニケーターとしての活動を開始。落ち着いた語り口と外見からは裏腹に、動物たちのエピソードを時にユーモア交えて語ってくれます。

HP

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みにゃさまのコメント

以前、拾われた猫さんの時にコメントさせて頂いた者です。
今回のお話を読ませて頂いて、涙が止まりません。
実は、我が家の家族になってくれた2匹の猫ですが、娘にアトピーの症状が出てしまい、病院で検査をすると、原因が猫アレルギーでした…>_<…
事情を理解して頂き、2匹一緒に引き取って下さった優しい里親様に託し、1週間が経ちました。
ニャンズに会いに行きましたが、私に心を閉ざしてしまい、視線も合わせず、いつも名前を呼ぶとお返事をしてくれていたのに、反応もなく…。
ずっと一緒よ、うちの子だよって言っていたのに裏切ってしまい、帰る時に見せた悲しそうな顔が忘れられません。
ニャンズには生きていて欲しい、幸せに過ごして欲しいと願って里親様に託したのですが、私の選択は間違っていたのでしょうか…。
今回のお話とはケースが違いますが、生き別れもとても辛いと痛感し、コメントさせて頂きました。
ブログ内容とそぐわないコメント申し訳ございません

by みろりん 2016-02-19 15:46

とても、辛い選択をされたのですね。私もただ、ただ涙が溢れます。

by あここ 2016-02-19 22:23

>みろりん様
お辛いですね。
もしかすると2匹はみろりんさんと今の飼い主さんの気持ちを察し、汲んでそういう態度を取ったのかもしれないと思いました。みろりんさんも今の方も愛されていますね。

by 岩津 2016-02-20 15:59

>あここ様
本当にお辛い選択だと思います。

by 岩津 2016-02-20 16:03

早速のお返事ありがとうございます。
あここ様もありがとうございます。
娘はまだ5歳。病院から帰宅するや否や、義父母に猫を保健所に連れて行けと言われ、私も娘も手放したくなくて必死でした。
どうにか手元に残せないか、2匹一緒に引き受けて下さる方がいるのか、最悪1匹ずつ里子に出さなきゃならないのか、とにかく我が家のニャンズが大好きな友人総当たりでした。
ニャンズを今の里親様に託してから、娘の肌の状態も目に見えて回復しました。
が、先日、里親様のお宅にお邪魔させて頂いた短時間で、娘の肌に湿疹が…。
今は我が家にはニャンズを連れて帰れないと実感しました…。
娘の体質が改善され、アレルギー症状が出なくなる迄何年かかるかわかりませんが、いつか、里帰りではないですが、里親様と一緒に我が家に遊びにくる日が来る事が、私の今のささやかな願いです。

by みろりん 2016-02-20 16:31

猫の保護、譲渡をしています。
人に甘えて心許してくれるようになってから、里親さんにお渡しするのですが、次に猫達に会う時は私を忘れたかのように逃げたり警戒されてしまいます。新しいお家で家族になれたという嬉しさを感じながらも、どんなに愛情かけても忘れられてしまう淋しさが切なさがあります。犬は覚えていてくれるので、猫達が幸せならそれでいい、それが野性が強い猫の習性と諦め納得するようにしてきました。
親猫と仔猫も自立した後は、お互いを親子と認識した様子を見せません。
岩津さんなら、譲渡した子達の気持ちをわかってあげられますね。

by るい 2016-02-20 21:32

みろりん様
お辛い決断でしたね。こんなに想ってもらえて猫達は幸せですね。いつかの里帰りが叶いますようにと祈ります。
だから、猫達は忘れることはないと信じているのです。

by るい 続き 2016-02-20 21:39

るい様
コメントありがとうございます。
ニャンズはもうペットではなく、我が家の家族同然でした。
色々とやらかしてくれた事もありましたが、笑って許せる位、もう無くてはならない存在でした。
新しいお宅でも、早速色々やらかしているそうで、安心する反面、猫離れ出来ない私です。
娘にアレルギーさえ出なければ…と思ってしまうのは、まだまだ修行が足りないのでしょうね…。
今は新しいお宅の環境、先住猫ちゃんに受け入れて貰えることを祈ってます。

by みろりん 2016-02-20 22:46

ひょっとしたら、ずれた話になってしまうかもと思いながら気になり、コメントしてしまいました。昨年、猫を拾い引き取る形で飼うことになり、いぬのきもちねこのきもちアプリを通して岩津様のことを知り、時々コラムを拝読しています。同様に他猫コラムから、人気の猫ブログのアイドル猫、うに君のことも知るようになりましたが、先日急に虹の橋を渡ってしまわれた。その後ある人のコメントから教えられたことで、猫さん達は何の罪悪感も持たず、それぞれの個性のままに生きているので患うことになっても、側に居てほしいとは思っていても、苦悩することはないため苦痛は倍増して感じることはなく、穏やかに受け入れているようです。魂だけになっても長い間側に居て、その猫さんの一番調子の良かった頃の状態でいるんだそうです。そして彼岸にも此岸にも自由に行き来できるんだそうです。誰もが皆、悲しみ悼んでいますが、悲しみを受け入れながら少しずつ前を向いて生きようとしています。ダメな日はゆっくり休んで、楽な気持ちでいられるときは残されたもの達と一緒に過ごしていくのも良いんじゃないかと思います。なくした悲しみは一生かからないと癒えないとは思いますが、たまきさんと旦那さん、ミルクちゃんが少しでも気持ちが楽になれるよう祈ります。

by ペニーブラック 2016-02-21 02:46

>るい様
動物と接していると寂しく感じることもありますが、動物たちが幸せなのが一番だと自分に言い聞かせております。

by 岩津 2016-02-21 12:38

>ペニーブラック様
教えをありがとうございます。
基本的に動物たちは今を生きていますね^_^
今を生きるということは、後悔も先の心配もしませんからね。

by 岩津麻佳 2016-02-21 12:42

こんにちは。
ウチに来てくれた子の事で悩んでいます。3ヶ月一緒に先住ネコと仲良くなると毎日期待していますがご飯以外は抱っこしたいなと抱き上げてあまがみ以上本気未満で手を毎回噛まれ血が滲むことになったりします。生き別れも辛いと思いますが側にいて心は遠いこれも辛いです。娘さんの体質かわってまた、にゃんずさん達と会えます様に願っております。私も頑張ります。

by 紫音 2016-02-22 16:38

>紫音様
人間側は寂しい気持ちもありますが、猫さんの気持ちにただただ寄り添い待つことかと思います(=^・^=)

by 岩津 2016-02-24 13:40

猫ではなく、犬なのですが、先月15歳のクリムが亡くなり、今月後を追うように13歳のノエムが亡くなりました。
ミルクちゃんの話を聞いていて、ノエムもこんな気持ちだったのかなぁって思ってコメントさせていただきました。二人は、お留守番も出かけ時も一緒で、クリムが亡くなった時は食欲もなく体にも不調で、私は、クリムが亡くなった事でいっぱいいっぱいで、気にはしていたけれど、心から気にかけていなかった様な気がします。
ノエムと一緒悲しみを共感していたのならば、今も一緒にいて笑えていたのかなぁと思ってしまいます。

by エツ 2016-12-17 18:14