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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

わんにゃん支援活動

2023年04月17日

「動物ノート」さまの活動レポート(2022年度)

フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。

実施場所:静岡県東部 および 中部

●三島市での地域猫活動開始(35匹TNR)
三島市ではこれまで助成金制度を使ったTNR活動は何年も行われ、飼い主のいない猫の減少は見られたものの、地域猫活動として行政・ボランティア・自治会が協働で取り組んだ場所は一件もなかった。この度は、ある自治会の依頼で多頭の相談があり、しっかりした取り組みとして地域猫活動を提案。回覧配布から始まり、会合での説明会、事前調査・告知チラシ配布のうえ第一回TNRに取り組んだ。

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説明(捕獲の中心となった民家。給餌者は他にもおり、高齢者が給餌していて猫が増え、それを次の世代や近隣住民が引き継ぐ形となった)

通常の市街地から離れた山間地と言う事もあり、猫たちの生息する状況は過酷。時期的にも寒さが増す中、状態が心配な猫もおり、一匹は事後に保護。里親譲渡とした。目視で雄猫2匹を残してほぼ全頭35匹の猫たちをTNR。
また、これからの寒い季節に備え、主な給餌者の倉庫を主な管理地とし、もともとあった給餌場所としてだけでなく、寒い冬を過ごせるよう、温かいハウスも設置。

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説明(設置した管理場所の様子。片付けも含め数回に分けて設置したが、最初に設置したハウスにすでに入った形跡があり、給餌者も喜んでいた)

今後は第一回として自治会会合にて報告書を配布。猫の管理をする事で近隣の猫被害も防ぐ。
苦情主たちにも理解を求め、見守りをお願いすると言う事で話を進める。
何よりたった一か月半後、猫たちの健康状態も改善され、健康状態に改善が見られた。いつもながらそうだが、簡単なケガ治療やコンべニア注など出来る事は最大限行い、ただ不妊手術しただけで終わらせないよう心掛けている。
今後は2月末以降とはなるが、同自治会の他区域にいる20匹程度の捕獲で二回目の取り組みを目指す。市街地からは孤立した地域である為、徹底したTNRにより、しっかりした効果が上がることが予想される。地域住民の理解を求めながら、今後も継続したい。

●久しぶりに本格的取り組みをした千本海岸(数回に分け複数地で33匹TNR)
もともとの基調活動である千本海岸(松林内も含む)。今まで取り組みをし成果を上げてきたブロックの西端については、最初の取り組み時の調査では、松林の幅が狭いこともあり生息の記録はなかった。しかしながらここ数年の間に新たな給餌者が複数現れ、猫が増えている事が判明。心ある複数人が当会に捕獲の手伝いを依頼してきたため、関係者のネットワークを構築。いつもながらの徹底したTNRに取り組んだ。

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説明(給餌に集まってきた猫達。海岸に生息する猫達や林の藪の中を移動している猫達もいる)

基調活動として15年以上前に取り組んだ時もそうだが、この現場の難しさは無責任な餌やりが数多く存在すると言う事。中心となる給餌者を捕まえる事の方が猫を捕獲する事よりずっと難しい。それでも今後の猫たちの為には徹底したTNRと事後の管理が必要な為、給餌者を管理者と出来るよう、コミュニケーションをとる事を心がけている。
今回、取り組んだ小さな現場数か所で、取り残しは一匹のみ。どこの現場でもそうだが特に千本は捕獲の難しさも伴い、徹底した不妊手術でなければ猫の減少は見込めない。
ここも民地が無い為、猫たちの雨風防げる住まいは限られている。この度も以前の取り組みと同様、所有者・管理者に理解を求め、なるべく温かく過ごせるよう、猫ハウスの設置も予定している。



<ご支援くださっているみなさまへ>

この度の3か月という短い報告期間の中では、他にも車で一時間以上かかる養鱒場の続きや、行政が半年前から介入して解決できなかった悲惨な山の畑の現場など、合計140匹のTNRそして多数の保護、という稀に見るハードな数か月でした。
中でも、地域猫活動に新しく2か所とり組めたことは大きな進展でした。また、追加捕獲に入った、車で一時間の地域猫現場も、継続した活動が出来るよう、猫ハウスの設置を手伝い、追加捕獲の手立てを伝え、管理者たちが自主的に活動できる道筋をつけて来ました。
ただのTNRで終わらせない事が、確実な猫の減少に繋がるだけでなく、猫たちの状況も改善が出来る為、当会の活動はそこにこだわっています。三島市で発足した新しいチームのメンバーや個人ボランティアたちに、捕獲するだけでないやり方を広める事も、動物ノートの使命と感じています。
猫を捕まえるだけでなく、人を捕まえる方が何倍も時間と労力がかかります。また、行政が取り組みの話を付けられなかった畑の現場で取り組みが出来たことは、疲弊する事が多かったですがやって良かったと心から思えます。
近年、県東部周辺でも現場の状況や給餌者を無視した無料の不妊手術を行うボランティアが増えてきていますが、それでは無責任な給餌者を助けるだけとなり、また問題は繰り返されます。ただ不妊手術の数をこなすだけでないしっかりした取り組みを、動物ノートでは今後も続けていきたいと思います。
このような活動を続ける為に、支援者の皆様には一層のご支援を賜りたく、これからもどうぞ宜しくお願い申し上げます。

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説明(山の畑の現場。恒例の夫婦が給餌していて状態が悪い為、多くが死んで一定の頭数を保っている。その為、なんど行政が足を運んでも給餌者が手術に応じなかった。)



「動物ノート」
http://www.doubutu-note.jp/
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