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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

わんにゃん支援活動

2017年09月22日

「動物ノート」さまの活動レポート(2016-17後期)

フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。

実施場所:静岡県東部および伊豆半島

●2017年11月~4月
T N R 数   161匹
その他不妊手術  45匹

当会の手術数のカウントは、すべてメンバーが捕獲・もしくは運搬した数であり、プロジェクト内で派生したカウントではない。また、以前よりお伝えしているように、餌やりや状況が不明なTNR、つまり猫がいるから捕まえるというような、現場を荒らすやり方は一切していない。
ただのTNRで終わらせてしまうのではなく、数年先を見越したやり方で地域猫に準ずる結果を導けるよう、非常に沢山の時間や労力をかけている。

●山中の事業所
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餌の時間に集まってきた、猫達。近くまで寄ってくる猫もいるが、ほとんどは人間が帰ってから様子を見て出てくる。

3年前、別場所のTNR後に苦情の元になった猫達3匹をM市のボランティアが連れてきた山中の事業所。その男性はもともと、当会の基調活動である千本松原の餌やりだった。法律の知識や経験も無い為、苦情のあった場所から猫を引き取り、他にも何か所かで管理しようとして問題を起こしている人物(移動しても居着く猫ばかりではない為、れっきとした捨て猫犯罪である)。
この人物が、TNR後に自治会との仲介をするはずだったのに苦情主と喧嘩をし、猫を引き取らざるを得ない状況を作り、餌やり人である依頼主がノイローゼとなった為・・・と説明された。
ここは移動後に近隣のノラ猫が集まるようになり、更に捨て猫があり、あっと言う間に30匹以上になった。子猫たちはその都度生まれては死んでいく惨状に、元々のTNRの依頼者が当会に相談。この3月までに何度も現場に足を運び、28匹のTNRを済ませ7匹の子猫を引き取った(その後、譲渡)。
山中とは言え近くの民家を行き来している為、行動パターンが読みにくく、更に不特定の餌やりが存在した為、当会の捕獲テクニックをもってしても、TNRが非常にやりにくかった。また、引き取った子猫たちは全く人慣れしていない為、譲渡にも苦労した。
最初の取り組みから一年近くを要して、やっと収束のめどがついたが、引き続き捨て猫を警戒しつつ見守っていきたい。

●譲渡会
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ある日の譲渡会の様子。毎月場所を変えて開催しているが、ここは温室タイプのドックラン。冬場には最高の会場である。

犬部わんわんお助け隊とコラボし、毎月一回の譲渡会開催。
当会では譲渡しなければならない猫を減らすためにも、TNRと主とした活動を行っているが、TNRに伴う猫の引き取りも後を絶たない。譲渡数の多いグループは子猫を主とする場合が多いと推測するが、本来の現場は子猫ばかりではないので譲渡に苦労することも多い。お陰様で近年は、当会の活動に共感して下さる方も増え、年齢のいった猫も引き取られるようになってきた。

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一人暮らしの年配者が亡くなったため海岸のノラ猫コロニーに捨てられた「伊勢くん」。
いくらか年齢がいっていると思われるが、お子さんが独立したご夫婦に引き取られ、非常に可愛がられている。

また、保健所での引き取り拒否に伴い、生まれた子猫の譲渡協力を条件に、親猫の避妊手術を進める事が多い為、ポスター制作や仲介など譲渡会によらない協力も数多く扱っている。
次の出産シーズンには絶対に産ませない・・・覚悟で、活動に取り組んでいきたい。

●多頭飼育現場の崩壊阻止

近年、多頭飼育崩壊現場のニュースを多く目にするが、当会では崩壊前に防ぐことを心掛けている。
昨年度前半ではTNRを含む46匹の現場をはじめ、年度末からアプローチしている100匹の所にもやっとコンタクトが取れるようになった。生まれては死んでを繰り返しているのにも関わらず、頑なに接触を拒んでいたのを、根気よく通い何とか一部の手術の同意は取り付けた。
しかしながら、自分が可愛がっている猫に関しては、手術を拒否。少しずつ話し合いを持ち、援助し、何とか全頭手術に同意したのはつい最近のこと。
この現場では当会が介入を始めた春先、もともとあった鼻風邪が激化し、治療の甲斐なく子猫たちがバタバタと亡くなってしまい、結局80匹弱の総数となった。
数の多さに合わせ、当市では飼い猫の助成金は出ない実費の手術の為、一斉手術をする大きな団体に依頼しようかとも考えたが、近親交配や安価なフードによる虚弱体質の為、丁寧なケアを伴った不妊手術が必要と判断。まずは鼻風邪や尿石症の治療を優先して行い、その後、不妊手術をする為2~5匹ずつ何度も通っておこなった。

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室内の様子。あまりにも沢山の猫がいて、当初は家人も猫の総数始め、雄雌の区別もしっかりできていなかった。にもかかわらず、人間大好きなコが多いのが救い。譲渡に向けて試行錯誤してはいるが、虚弱体質の為、鼻気管炎症状が抜けきらず、非常に苦労している。

報告期間の4月までは手術済みは12匹であるが、実は現報告書を記入している5月までには59匹の手術が済み、治療を含めて継続中である。
虚弱体質の数匹は、生後半年を超えているに関わらず500グラム程度しかない為、発情に注意しながら見守っている。手術可能な残りの猫も、6月中には全頭手術の予定。また、譲渡も含めフォローしていく。
次回のご報告では、終息宣言が出せるよう引き続き援助していきたい。


<ご支援くださっているみなさまへ>

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保健所に15匹の子猫引き取り依頼が入り、介入して里親探しをしている子猫たち。親猫たちの不妊手術のみでは済まさずに、周辺地域のTNRにまでもっていく予定。

沼津市での2017年度の路上遺体数は642匹と、助成金制度が出来てからほぼ半減。保健所での引き取り数も順調に減って2年前から100以下となり、今では当時の4分のⅠ以下となりました。
動物愛護推進計画に基づき、保健所の引き取り数をゼロにするための活動は順調に推移しています。引き取り依頼のあった現場に赴き、餌やりや苦情主と話し合うのは、正直大変なストレスです。通常の現場とは異なり、どちらもが処分を望んでいるからです。それでも、長年にわたり培った対話と徹底したTNRで、なるべく短い期間に結果を出し続けています。
 年を追うごとに、当会の活動実績が認められ、様々な案件が飛び込んでくるのは嬉しい悲鳴です。相変わらず、本当の意味できちんとした活動が出来るボランティアが少ない為、ボランティア支援にも熱心に取り組んでいます。
ボランティア支援の場合、活動実績は該当ボランティアに提供する為、こちらの活動報告には掲載していませんが、この半年間だけでも2つのグループの援助に多くの時間と労力をかけています。おかげで、運転の苦手な事務局員が長距離に慣れ、活動範囲が広がるという効果もありました。
伊豆半島では、のどかな田舎・・・という事もあり助成金制度も無い為、地元のボランティアが苦労しているのを何とか出来ないかと、様々なアプローチで模索中です。
 多頭飼育現場の崩壊阻止に関しては、いままで関わった案件では破格の頭数と状況の悪さで、本当に苦戦しています。
更に、該当専有者に手術費用が捻出できない為、当会の予算から支払い・立て替えている為、動物ノート始まって以来の資金難に陥っています。本来ならメディアなどに働きかけて、資金を集めたいところですが、該当人たちが拒否反応を示している為、公に出来無い事が苦しいところです。
 この何年か、せっかくその他の事業が順調に進んでいるのに、基調活動が妨げられる非常事態に発展しており、皆様からのより一層のご支援を賜ることが出来ますよう、引き続きどうぞ宜しくお願い申し上げます。




「動物ノート」
http://doubutu-note.jp/
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