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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

岩津さんに聞く!

2014年09月26日

「アニマルコミュニケーター 岩津さんに聞いてみよう」 ~出張コミュニケーション ミュウちゃんの巻~

みにゃさま、こんにちは。今回は、前回に引き続き和歌山での出張アニマルコミュニケーションの続きです。

Mさんのお宅にいる10匹の猫たちのうち、今回はミュウちゃん(メス・9歳)のお話しです。
ミュウちゃん前.JPG

ミュウちゃんはMさんのお宅に9年前、路上の保護猫を引き取るという形でもらわれてきました。以来、もうずいぶん長い間Mさんご夫妻と一緒なのになかなかなついてくれず、「家庭内野良猫」とでもいうような状態で暮らしています。普通の時はそれでも大丈夫なのですが、動物病院に連れて行くときにも捕まえられないので、病気が悪化してしまうようなこともあるようです。

なかなかなついてくれない原因は何なのか岩津さんがコミュニケーションしてくれました。


私たちがお宅にお邪魔すると、やはり怖がりのミュウちゃんは2階の寝室に逃げ込んでしまいました。直接お話ししたかったので、私もそっと2階の寝室に行ってみます。ミュウちゃんはベッドに潜りこんで隠れていました。

強い恐怖を感じているようなので布団はめくらず、私の頭だけ布団に入れるとすぐに目が合いました。
おびえた表情ながらも、目は合っているのであいさつをすると、
「お願いだからそれ以上近づかないで。怖いの。」 と願うように言いました。

そして保護された時の映像が見えてきました。ミュウちゃんをつかんだ大きな手、のぞき込むふたつの目、ケージの周りを歩く人間の足。特に、のぞき込むふたつの目が恐怖の対象となっており、ミュウちゃんはぎゅっと目を閉じてその時のことを思い出しています。

当時、ミュウちゃんはボランティアの人の手により捕獲器で保護されました。もちろん人の側に悪意などまったくありません。

保護されてすぐに病院に連れて行かれ避妊手術をしたとのこと。恐怖の中、わけも分からずに連れて行かれた病院は、どんなにか怖かったことでしょう。この恐怖は消え失せることはなく、9年経った今でも昨日のことのように思い出しています。

私は布団から頭を出して、布団の中のミュウちゃんに向かって言いました。
「ミュウちゃん、怖かったね。ミュウちゃんのためとはいえ、怖い思いをいっぱいさせてごめんなさい。どうか許してください。私たち人間を信じて欲しい。」

「でも、怖いの・・・」とミュウちゃん。

「ねえ、ミュウちゃん。よく考えてみてほしいの。9年間あなたはパパとママと一緒にいる。毎日ごはんをもらって、好きな時にお外へ行けて、好きな場所で眠れる。パパとママはあなたに嫌なことをした?してないよね?つかまえようとも、何かを強いることもない。ただただ、あなたが快適に安心して暮らせるように、毎日見守ってくれてる。これが愛情というものじゃないかな?」と伝えると、ミュウちゃんはじっと聞きながら、今までのことを落ち着いて思い出し始めてくれました。

すぐにどうにかなることではないので、私は寝室を出てMさんご夫妻にミュウちゃんとのやりとりをお伝えしました。

「目が怖いようなので、目をじっと見ないようにしてあげてください。そして、ただ温かく見守ってあげてください」と。

私たちが帰ったその日の夜、Mさんから早速メールが入りました。

今、すごい事がおきました! あの、なつかないミュウが、呼んだらすぐ近くまで寄ってきて、猫じゃらしで遊びました。
顔も、なんだかスッキリ細くなった感じです。



ミュウちゃん後1.JPG

人と動物との橋渡しをしていてこんなにうれしいことはありません。人間を信じてくれるようになってきたのですから。
あきらめないで大事に育てていたMさんご夫妻の努力の賜物ですね。



もうひとつ、Mさん宅には天国に行った3匹の猫ちゃんたちのお仏壇もあり、それはそれはていねいにまつられています。
Mさんご夫妻のご要望で天国の3匹ともコミュニケーションしました。

reDSC1479.jpg


リオちゃん(享年19歳)
話しかけるとすぐに姿を見せてくれ、「みなさんお元気ですか? いい一生でした。ありがとうございました。」と、それは穏やかな笑顔で丁寧にお礼を言いました。大往生のしあわせな猫生だったようです。

モモちゃん(享年5歳)
まだまだMさんご夫妻に甘えたかったとウルウルした目で私を見つめます。5歳という若さで逝ったので、甘え足りなかったようです。
時々、Mさんの元へ甘えに来ている姿が見えたのでMさんにお伝えすると、
「やっぱり!そう思ってたんです。供えていた花が揺れたり、気配を感じることがあるんです。」とおっしゃっていました。
モモちゃんはその言葉を聞いて、ぱっとうれしそうな表情に変わり、「また来てもいい?」と言います。それをお伝えすると、「もちろん! いつでもおいで。」とMさんが答えたのを聞き、喜んでまた天国に帰っていきました。

ライちゃん(享年10歳)
残してきた猫たちが心配でならない様子です。それをM夫妻にお伝えすると、ライちゃんはみんなに慕われたリーダー格だったとのこと。10匹の間がうまくいってなかったので、あの世でも心配していたのでしょう。「もう大丈夫。今までありがとう。」と伝えるとしばらく私を見つめ、納得できたのか、静かにうなずき消えていきました。

死後もなおこうしてご家族の思い出に残り、愛されている猫ちゃんたちはなんてしあわせなんでしょう。



これにて出張コミュニケーション 和歌山編は終了です。
次回は10/10(金)更新の予定です。お楽しみに!




写真

アニマルコミュニケーター岩津さんに聞く!

岩津 麻佳

2014年、ひょんなきっかけからアニマルコミュニケーターとしての活動を開始。落ち着いた語り口と外見からは裏腹に、動物たちのエピソードを時にユーモア交えて語ってくれます。

HP

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みにゃさまのコメント

毎回、猫ちゃん達の健気な思いと姿が文章から感じられて、目が潤んでしまいます。

亡くなってからも飼い主さんに会いに来たりしてくれるんですね…!

岩津さんのブログを読んで、ますます猫さんが好きになりました(^-^)

by ブルーノ 2014-09-26 21:40

亡くなっても、飼い主さんを思っているんですね。純粋ですね。

ミュウちゃんがMさんを信じ始めて、良かった。お互いに嬉しいことですし、読んでいる私まで嬉しくなりました。これからも岩津さん、人と動物を繋いでいって、そのことを知らせてください。私まで幸せになります。

by ぐり 2014-09-26 23:10

>ブルーノ 様
ありがとうございます。
私もコミュニケーションする度に、なんて愛しい存在なのだろう!と愛情があふれます。

by 岩津 2014-09-27 16:44

>ぐり様
ありがとうございます。
これからも必要とされる限り、人と動物を愛で繋ぐ橋渡しをしていきます(*^_^*)
動物は、純粋な愛そのものです。

by 岩津 2014-09-27 16:54

すごいですね*\(^o^)/*
猫さんが何を考えてるのか、私も知りたいです♪

して欲しいことはわずかにわかりますが、なかなか懐いてくれない子は、なんでかなー?といつも思います。

ミュウちゃん、幸せだと感じてくれたこと、本当にステキなことですねヽ(・∀・)ノ

亡くなった猫さんとコンタクト取れたら、半年で亡くなった子猫(イルミ)の気持ちが知りたいです。
幸せだと感じてくれたのか、辛かったのか、もっとやってあげれたことがあったのではないかと、今でも時折考えます。
たまにそばに居るかも?と思うことはありますが、そうだったら嬉しいです(*^^*)

by めい 2014-09-29 19:49

>めい様
天国のみんなは、飼い主さんのしあわせをいつも願っていますよ。
飼い主さんが天国に来るまで、みんなをお世話する係がいると聞いたこともあります(=^・^=)h
気配がある時はだいたいその通り、天国から会いに来ているようです。

by 岩津 2014-09-30 10:02

数日ぶりにここの猫ブログを見て・・・目がうるうる・・・。ミュウちゃんの心の扉がほんの少し開いたんですね・・。決してミュウちゃんはM夫妻が怖かったんではなかったんですね。そのきっかけを作ってくれた岩津さん・・スゴイ!きっとこれからは今までの9年分も含めてミュウちゃん、M夫妻と仲良くなることでしょうね。良かった、良かった!天国にいる子達も可愛がってもらった分、ちゃんと見てくれているんですね(=^・^=)今、近くで寝ているネコたちの顔を見ながら、胸がキュンとしている私・・。ちゃんとこの子達と会話していこうと思います。

by りんりん 2014-10-01 11:13

>りんりん様
胸きゅんしてるりんりんさんが、目に浮かびます(*^_^*)
愛は永遠なので、天国に行っても通じ合っています!

by 岩津 2014-10-01 20:07