ページ内を移動するためのリンクです。
ここからメインコンテンツです

[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

わんにゃん支援活動

2024年04月22日

「神戸猫ネット」さまの活動レポート(2023年度)

フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。

実施場所: 神戸市内

私たちは、人と猫が幸せに共生できる町を目的に活動しています。
飼い主のいない猫を増やさないTNR (捕獲、手術、元に戻す) 活動を続ける中、
行政や市民の皆さまに猫の問題は社会の問題であり環境を良くするために必要な市民活動ですと訴えてきました。
神戸では2017年に「神戸市人と猫との共生に関する条例」ができ、計画的にTNR活動が行われて7年になります。神戸市動物管理センターに持ち込まれる子猫は激減しました。
まだこの条例や「神戸市人と猫との共生推進協議会」を知らない市民も多いと思いますが確実に成果が見えて、のら猫に対する住民の理解が広がったと感じています。

神戸市人と猫との共生推進協議会
https://kobeneko-happy.com/

出入り自由の猫たち
外の猫は捕獲できますが、出入り自由にしている猫は、時には飼い猫、時にはのら猫と言われ、人の所有物であったり住居に立ち入る事ができず、繁殖した猫が地域の大きなトラブルになることがあります。私たちは外に出てきた猫を捕まえて不妊去勢手術をしてきましたが、飼い主の協力なくしては蛇口を閉めきれないのが実情です。

kobenekonet-231229-1.JPG
家の外で4匹

今回の活動は同一地域で何ヵ月も継続して行われました。5月に子猫がカラスに襲われていると通報が入りました。空き家の軒にいた子猫から始まり廃墟のコンクリートの瓦礫の中にいた子猫3匹をカラスが取り巻く中から捕獲保護しました。

kobenekonet-231229-2.JPG
子猫が隠れる瓦礫にブルーシートの雨除け

地域の皆さんから他に沢山の猫がいると聞きました。出入り自由にしている家が原因だと怒りの声が大きく、事前調査の結果、生息地域がわかり捕獲するエリアが広がり15匹をTNRしました。そして、子猫11匹を保護する事になりました(当団体にはシェルターがないので会員自宅に保護)
8月 子猫3匹が崖から落ちていると通報があり保護。
9月 取り残し猫を探しTNR 5匹。
10月 子猫3匹を保護。

この後、長年出入り自由にしていて保健所からも苦情が絶えなかった飼い主さんに「貴方たちも高齢でこの先猫が増えたら困るでしょう」と説得して、家の中で猫の捕獲をすることを納得して貰うことができました。

掃除が行き届いた家の中に捕獲器を設置すると、猫がかわいそうだとエサを与えていたり、確認してからとお願いしていたのに手術をしていると言って捕獲していた猫を逃がしたりと、色々ありましたが雄雌4匹の手術を終えました。
他は外に出ている時にTNRをした猫たち4匹。
この結果を保健所と近所の人たちに伝えて地域の理解をお願いしました。

kobenekonet-231229-3.JPG
保護した2匹の子猫

捕獲器の貸出し
TNRで使うことが一番多いのですが、脱走してしまった猫を捕まえる、それ以外にも10月~12月は6件の相談がありました。
外で暮らす猫にエサをあげているが、保護して飼うことを決めた。 3件
不妊手術済みの地域猫で自分が世話をしているが寒くなる前に保護して飼う。 1件
ケガしている猫が庭に来るので治療したい。 2件
捕獲器の使い方、捕獲のアドバイスをして、どの事例も無事に目的が達成されました。

首にプラスチックをつけた猫のレスキュー相談対応 10月~11月
この辺りではTNRされた猫が多く生息しています。
どこで誰にエサをもらっているのか相談者に調べてもらいましたが、首にプラスチックをつけた猫の捕獲につながる確かな情報は得られませんでした。
何とかプラスチックを外してやりたいという相談者親子の気持ちはわかります。
朝の5時に現れるという勝手口近くに捕獲器を仕掛けてみたのですが、捕まりません。
仕方なく、いつもその猫が立ち寄るお宅に仕掛けさせてもらおうかと相談・計画していたところへ、なんと、首のプラスチックがとれていると目撃情報が入りました。
その猫に他の場所でエサをやっている方の誰かがプラスチックを外すことに成功したようです。(後日、猫に出会うことができて確認しました)
猫がかわいそうと心配して行動を起こしたら、すんなり解決したので、偶然にもそういう思いが繋がったのかと嬉しく思いました。
ついでながら、この茶トラ猫が立ち寄るお宅に未手術の猫が来て心配されていると知り、妊娠しているかもと思えるメス猫(脂肪がたっぷりのおデブちゃんで妊娠していなかった)、耳にカットがある?ようなオス猫(ケガによるもので不妊手術のV字カットではなかった)を含め、未手術猫3匹のTNRをすることもできて、気持ちよく作業を終了しました。

kobenekonet-231229-4.JPG
首にプラスチックをつけた猫

セミナー開催
「なぜ今、高齢者のペット問題を考えるのか」をテーマにセミナーを開催しました。
尼崎市で活動するNPO法人C.O.Nさんと保護猫ふみふみさんに講師をお願いしました。
C.O.Nさんは市の福祉課で高齢者や障がい者を担当するケアワーカー等と連携して、自宅にペットのサポーターを派遣して、できるだけ高齢者とペットが一緒の暮らしを支える活動を始めています。課題として安定した資金源が必要だが難しい。最終的にはシェルターが必要になる。大規模はリスクもあり、今からペットは飼えないと諦める高齢者に1匹のペットを預かって頂く中小規模のシェルターも考えています。

保護猫ふみふみさんは「自己責任だけでは解決できない」と生活困難で自殺された飼い主さんの最後の願いが飼い猫の命を助けて欲しいだったことを話されました。自ら命を絶つ前に誰かと繋がっていれば生きられたかもしれない。ペットの問題は常に人間と関わっていると言う事。人とペットを繋ぐ様々な方法、活動を支える資金源。本当に難しい事ではありますが仲間が繋がれば社会は変わります。参加者の皆様が勉強会を続ける事に賛成くださいました。

kobenekonet-231229-5.jpg
セミナーの様子


<ご支援くださっているみなさまへ>
いつも私たちの活動を支えて頂いて心より感謝申し上げます。
私たちの会員は日々の地域猫活動、猫の保護、TNRや啓発活動をする中で、1人ではできない事を皆でやるからできていると感じます。
フェリシモ基金のご支援を通じてお一人ずつの動物に対する思い、野に生きる猫たちが生きやすくなって欲しいと願っています。



「神戸猫ネット」
https://kobenekonet.com/
  • ツイート
  • いいね!