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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

わんにゃん支援活動

2024年01月29日

「山口ひかりTNR実行委員会」さまの活動レポート(2022年度)

フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。

実施場所:山口県光市とその周辺市町

はじめまして。
山口県光市で活動している、山口ひかりTNR実行委員会です。
活動を始めて3年。一社)全国野良猫対策連合会様のご協力をいただき、主に市内の外で暮らしている猫・多頭飼育状態の猫の不妊去勢手術の相談対応をしています。

■TNR推進部門「山口ひかりTNR実行委員会」の活動報告
5月、無責任な餌やりの家周りに猫が集まり地域で問題になっている、という情報を得て視察に行くと、地域のほとんどの家に猫除けが設置してあり、どうやら情報のあった家だけではないような雰囲気。

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そこら中にある猫除け
  
周辺を歩いてみると、枯れ木でうっそうとした庭に設置された大きな檻の中に猫が数匹、檻の外にも数匹。しかも首にゴム紐が巻かれた猫もいて、出入り自由にしているのは明白です。聞けば市役所や保健所が指導に来ているが改善しない、近所でも問題になっている多頭飼育者でした。

市役所がどのように対応をしているか確認に行きましたが、行政ができることは口頭注意のみ、とのこと。これ以上増やさないために不妊去勢手術を勧めたいので、市役所の職員に同行してほしいとお願いしましたが、「できない」との回答でした。
しかし今後のことを考えると見なかったことにはできないので、その地域の方のご協力を得て、自治会長や隣人などが当該者へ不妊去勢手術の提案をする場に同席してくださり、室内にいる20匹の猫を不妊去勢手術することができました。

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多頭飼育手術搬入の朝

メス11匹のうち1匹がすでに出産済みで4匹が妊娠。妊娠していた猫はやむなく堕胎手術をし、生まれていた3匹の子猫については、8月くらいに不妊去勢手術をする約束を取り付けました。

同時に、当初対応を予定していた、行政の指導を無視し続けている独居高齢者と面談をして、庭に居ついている猫などを含め、地域にいる猫8匹の不妊去勢手術の対応をしました。
多頭飼育者と餌やりに、今後はもう二度と猫を増やさないように、またマナーを守った飼育やお世話をしていくように、地域住民や市役所にも定期的な声掛けをお願いしました。
その地域にはまだ隠れて餌やりをしている住人がいるようなので、今後も継続的に対応をしていくようにします。

■里親探し部門「虹のねこ仲間」の活動報告
猫の不妊去勢手術をすすめている「山口ひかりTNR実行委員会」の活動の中で、術後、健康や生息環境の問題などでリターンできない猫や、離乳前の子猫を抱えた母子、遺棄されていた子猫などは保護して、可能な限り里親さんにつなげたいと、民間の会社のご協力をいただき、毎月第3日曜日に、「さくら耳のねこのお見合い会」を開催しています。
子猫以外はほぼみな耳先カットありで、お見合い会で初めて耳先のV字カット(さくら耳)の意味を知った、というご来場者もあり、お見合い会が、活動の軸であるTNR活動の啓発にもなっています。
お見合い会では、猫の不妊去勢手術や保護の方法、地域でのお世話の仕方などの相談も受けています。

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お見合い会の様子

純白が眩しいハサウェイちゃんは、昨年末、餌やり禁止の行政指導を受けたのだが、と相談がありました。まずは不妊去勢手術から、とのことで1月に手術対応をしました。
しかし術後リターンしてお世話したくても、その地域は市の条例でTNRは認めない、耳先カットがある猫であろうと外での餌やりは禁止、であったため、今後のことを一緒に考える中で、保護して里親募集の選択を決断してくれました。
当初、住環境の制約で保護して室内飼養は難しいといわれていましたが、餌付けしてしまった責任を自覚して、できない理由を並べるより、何とかできる方法を考えるほうがワクワクするよね!と、ポジティブな方へ考えを切り替えてくださり、保護環境を整え、人と暮らせるように慣らし、お見合い会にも毎月参加。
4月のお見合い会でお声がかかり、トライアル飼育を経て、6月にさくらちゃんという名前をいただき、先住猫のまるちゃん(まるちゃんはペットショップの売れ残りさんで、販売ではなく里親募集となったため、先行きを心配して迎えてくださったそうです)とともに、愛情深く慈しんでくださるご家族の一員になりました。
さくらちゃんだけでなく保護主さんもハッピー!となった譲渡活動です。

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先住猫のまるちゃんとくつろぐさくらちゃん(元:ハサウェイちゃん)


<ご支援くださっているみなさまへ>
フェリシモ様を通じて皆様からご支援をいただき、思い切った活動ができるようになりました。皆様のお気持ちに心より感謝申し上げます。
さくら耳(耳先V字カット)の意味も知らない市民が多い中、不妊去勢手術からの地域猫活動を推進していくハードルの高さを痛感する日々ですが、活動実績をあげて、市民からも行政からも信頼されるようになれば、早期に地域の野良猫問題を解消していくことも夢ではない!と、自分たちを鼓舞しながら頑張ってまいります。引き続きご支援いただけますと幸せます。



「山口ひかりTNR実行委員会」
https://yamaguchi-tnr.jimdosite.com/
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