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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

ネコノミストの研究室

2017年12月20日

猫ブームとネコノミクスに関する一問一答

ネコノミストの北です。
最近は、雑誌やラジオやテレビなどの各種メディアで、
「猫ブーム」についての特集が組まれることがよくあるようで、
私もときどき、出演のオファーや情報提供依頼をいただくことがあります。

先日は、某テレビ局のニュース番組で、ゲストコメンテーターとしての出演依頼をいただきました。好きな芸人さんとか声優さんが出ている番組だったので、やったぜ!と思い、サインもらうための色紙を買ったり、その声優さんのアニメを予習したりとか、意気揚々と準備をしていたのですが、前日の晩に「やっぱり出演なしになりました」と連絡が入り、えー、なんじゃそりゃ、とがっくり来ていたのが昨日のできごとです。許さない・・・。

うちの猫も出演予定で、スタンバイオーケーだったんですよ!

猫画像1.jpg
(キャリーバッグに入って準備万端なヒト)

それはそうとして、メディアからの取材で聞かれることは、実はけっこう似通っていて、答える内容もいつも同じような感じです。というわけで、この場を借りて、記者や編集者やディレクターの方々からよくいただくご質問に対し、一問一答形式で答えていこうと思います。

Q ネコノミクスの経済効果が2.3兆円って本当ですか?猫ブームの効果ってすごいですね。

このネコノミクスの経済効果が2.3兆円というのは、関西大学の宮本勝浩名誉教授が推計した結果です。以下に関西大学からのプレスリリースがあります。
https://www.kansai-u.ac.jp/global/guide/pressrelease/2015/No44.pdf

ただし、この「ネコノミクスの経済効果」と、「猫ブーム」を直接的な因果関係のように結びつけて語るのは、よろしくありません。例えば、「近年の猫ブームがもたらす経済効果が年間2.3兆円」と書いてしまうと、これは完全にアウトです。

というのも、このネコノミクスの経済効果の大部分は、キャットフードや猫トイレのような、猫ブームとはほとんど関係ない製品・サービスの売上(とその波及効果)で構成されていて、しかもこの部分の売上は、「特に増えてもいなければ減ってもいない」からです。猫ブームの効果で需要が高まっているのは、主に猫本や猫映画などの「猫コンテンツ」ですが、この規模はおそらく数十億~数百億円くらいでしょう。

上記を踏まえて、間違いにならない範囲でメディア的に語るとすれば

「猫に関連する製品・サービスの市場は非常に大きく、波及効果まで含めると2.3兆円にもなる。さらに、近年は猫ブームの影響で猫コンテンツの市場が急速に広がっていて、ネコノミクスの経済効果は今後さらに拡大していくだろう」

という感じでしょうか。


Q どうして猫ブームが起こっているの?

複合的な要因によるものです(つまり、よくわかりません。すみません。)

個人的に着目しているのは、猫とSNSとの親和性の高さです。

猫は気まぐれで気難しくて、親しい相手以外には本来の姿を見せない動物です。猫をスタジオに連れ出して収録したり、カメラマンが家に押しかけて撮影するというスタイルでは、「猫の本当の魅力」は映りません。だから十数年前までは、猫の本当の魅力は、猫の飼い主だけが堪能できるものだったのです。

しかし、ブログやSNSの普及で、状況は一変しました。これまで周到に隠されてきた、「親しい相手にしか見せない猫の本当の魅力」が映った画像や動画が、飼い主の手によってSNS上に公開され、それを「非・飼い主」も見られるようになりました。

つまり、「SNSの普及によって、全人類が猫の魅力に気づいてしまった」ということです。

ちょっと大げさに言っていますが、これはけっこう当たっているのではないかと思っています。どうでしょうか。


Q.猫ブームは今後どうなるの?

よくわかりません。すみません。

全人類が猫の魅力に気づいたことで、猫を取り巻く環境は大きく変わってきています。良い変化も、良くない変化も起こっています。

私は猫の飼い主ですから、その視点で書かせていただきますと、良い変化としては以下のようなことが考えられます。

「いろいろな企業が猫に注目することで、猫向けの新しい製品やサービスがたくさん登場して、猫がもっと幸せに暮らせる世の中になる」

猫を飼っている人であればおそらくほとんどの方が同意してくださると思いますが、今の猫用品や猫向けサービスって本当にバリエーションが少なく、質の良いものが少ないのです。数十年前から時が止まったような、旧態依然とした業界です。

でも、最近は「猫ブーム」の影響もあって、猫関連市場にビジネスチャンスがあるのでは?と考える企業が増えていて、実際に面白い製品やサービスがどんどん投入されています。

特に、従来は猫と関係なかった異業種の企業や、ベンチャー企業の動きが活発で、今後がとても楽しみです。実際に、猫関連市場ってビジネスチャンスにあふれていると思うのです。なにせ旧態依然とした業界ですから、新規参入の余地や機会はいくらでもある。

猫関連市場の発展にとても期待しています!


以上です。

猫画像2.jpg
(本当の魅力を見せるわが家の猫)

北洋祐

上記記事に対する問い合わせ等は以下のメールアドレスまでお願いします。
y.kita@murc.jp

ネコノミストの研究室ブログライター紹介

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北 洋祐

京都大学経済学部卒業。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの研究員として、中小企業政策、スタートアップ企業政策の研究に従事。一匹の野良猫を保護して飼い始めたことをきっかけに猫派となり、それ以来ライフワークとして動物愛護分野の研究にも勤しむ。2016年からは、人と猫の望ましい関係について考え発信する「ネコノミスト」として活動。現在は元野良猫のシンスケと保護団体から譲り受けたゴマの2匹とともに暮らす。好きな猫マンガは伊藤潤二『よん&むー』

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武井 泉

市立高崎経済大、東京大学大学院卒業。独立行政法人の研究所等を経て2007年より三菱UFJリサーチ&コンサルティングに入社。アジア・アフリカの国際協力事業(農村開発、社会保障等)や、ハラール市場についての業績多数。2015年より、ネコの幸せと人との共生を考える「ネコノミスト」としても活動を開始。現在、5歳の2匹の元保護猫と暮らす。これまで一緒に暮らした猫は40匹以上にのぼる。趣味は、園芸と、海外出張の合間のネコ撮影、ネコグッズの収集。

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みにゃさまのコメント

久々の投稿ですね。
出演ならず残念でしたね、是非とも生の北さんにお会いしたかったですが(^-^)
猫の魅力にどんどん取り込まれてほしいものです目指せ世界制覇。そして猫と人がもっと共存できる世界になりますように!!♪

猫商品、最近はウン万円もするつめとぎタワーもあったりして、おしゃれなグッズ、手作り首輪や術後服などたくさんでてきました。猫フードもオーガニックやらハイブランド品を取り扱うようになり選択肢が増えたのはいいことだと感じます(日本のフード業界もそろそろ重い腰をあげてほしいのですが)

by あずにゃん 2017-12-20 16:44