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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

わんにゃん支援活動

2017年10月03日

「特定非営利活動法人C.O.N」さまの活動レポート(2016-17後期)

フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。

実施場所:尼崎市

C.O.Nが発足して今年で10年になります。
「これ以上不幸なノラ猫を増やさないように不妊手術をしましょう」と、地域や自治会、市営住宅、学校、病院、お店など、尼崎市内のありとあらゆる場所へ捕獲器を持って走り回った、そんな10年でした。
その甲斐あって、TNRや地域猫活動はある程度認知され、猫問題に積極的に取り組んでくれる自治会も増えてきたのですが、高齢な飼い主の飼育放棄や多頭飼育崩壊などの深刻な問題が発生し、猫問題、まだまだ解決には至りません。

特に今期は、「猫が増えてしまい、これ以上飼えなくなった」というS.O.Sが沢山ありました。
一年間では猫の数は200匹を超えていて、全部が不妊手術していない猫たちでした。
不幸な猫を増やさないようにと、ノラ猫の不妊手術を必死で頑張ってきましたが・・・不妊手術をしない飼い主さんのもと、不幸になる猫たちがどんどん増えています。

「猫問題の蛇口を締める」ことは、C.O.Nの重要な課題の一つでしたが、「不妊手術をしない飼い主」の問題に直面し、今期、具体的な取り組みを始めました。

兵庫県で猫問題に取り組んでいる協力団体(特定非営利活動法人神戸猫ネット、芦屋動物愛護協会。宝塚TNRサポートクラブ、川西TNR地域ねこの会、特定非営利活動法人動物愛護教育センター、NPO法人いたみ野良猫を増やさない会みゅうみゅう)の皆さんとともに、「猫の適正飼養についての要望書」を兵庫県に提出し、シンポジウム「猫の飼い主責任を考える」を開催しました。

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*兵庫県へ要望書を提出(H28.11)

シンポジウム「猫の飼い主責任について考える」を開催しました。

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*シンポジウム基調講演 杉本彩さん (H29.2)

『これ以上、もう飼えなくなりました』と相談されても、何十匹の猫を受け入れられる場所はありません。
尼崎市の動物愛護センターの最大収容頭数は10頭です。
海外のような立派な保護施設もありませんし、ボランティアは皆、限界を超えたくさんの猫を保護しています。当初は、C多頭飼育崩壊の不妊手術費用をC.O.Nで負担していましたが、100匹、200匹となると、それも不可能です。
飼い主さんには、1頭ずつでも不妊手術をしていって、里親探しと並行しながら、何とか飼い続けられるようお話しをし、サポートしていくしか方法がありません。

毎月の年金から1頭ずつ不妊手術を始めたおばあさん。
3月はオス猫2匹を手術すると言ってくれて、あと1匹のところまできています。
訪問するたび、『おばあちゃん、お願いだから元気でいてね、長生きしてね』と願うような気持ちになります。
飼い主さんの多くは高齢で、いずれにしても、多頭飼育崩壊の一歩手前であることに変わりはありません。

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「人と猫がともに生きる社会」への道のりは、まだまだ課題が山積みですが、何より重要な事は「未然に防ぐ」ということです。
50匹の多頭飼育崩壊も、たった一度の不妊手術で防げます。
C.O.Nでは猫問題の早期発見、早期対策として、市民や自治会を対象に、また情報が届かない高齢者の方々にも知ってもらえるようにと、定期的な猫の相談会を始めました。
具体的な助言、援助を行いながら、猫問題を「未然に防ぐ」しくみづくりに取り組んでいきたいと思います

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<ご支援くださっているみなさまへ>
いつも温かいご支援をいただき有難うございます。
皆さまからのご支援で、私たちは勇気をいただき、猫たちの小さな命が一つ、一つ、とつながっていること。
心から感謝申し上げます。これからも、飼い主のいない猫たちの命と向き合って活動していきたいと思います。



「特定非営利活動法人C.O.N」
http://cat-operation.net/
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