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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

猫又トリップ

2017年09月06日

生きる力と生かす力

「長生きの秘訣教えてよー」と最近、猫友達からの質問も多いという飼い主さん。今回の猫又訪問は18歳と17歳のご長寿猫+6匹=計8匹の猫と暮らす近藤明美さんにお話を伺いました。

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ぱっちりお目目のぱっち。

出迎えてくれたのがご長寿猫の2匹、ちょび(18歳・男の子)とぱっち(17歳・女の子)でした。他の猫たちは別室で私の挙動を伺っているようです。時間が経てば出てくる猫、帰るまで一切取材拒否の猫といろいろですが、シニア猫は9割強(ドイ調べ)撮影が可能です。それは人間というものを知り尽くし、充分コントロールする術を持っているから。はい、私も猫の下僕、コントロールされてます。

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いらっしゃーいとちょび。



二匹の生い立ち


ちょびはマンションの前に捨てられていた猫でした。雨が降る肌寒い日に遭遇したとなれば尚更、保護しないわけにはいきません。まだ目も開いていない、へその緒も付いている生まれたての子猫は、一晩中湯たんぽとカイロで暖められ、無事一命をとりとめました。

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保護当時のちょび。ち、ちいせぇー。ちなみにちょびの名前の由来は背中にちょびっとある白模様から。

ぱっちは近藤さんの家で産まれた猫。ちょびを保護する前に2匹の猫を家族に迎え入れたのですが、そのうち1匹のお腹の中にベイビーがいるとわかりました。2匹は夫婦だったのです。その当時、近藤さん自身が不妊治療をしていたことも重なり、産ませることを強く望みました。半年後に産まれた猫がぱっちです。

どちらも近藤さんとの出会いや献身的なサポートなしでは続かなかっただろう命。今、長生きという形で十分に親孝行してもらっていますよ、うふふと笑い飛ばす近藤さんのバイタリィティが素敵です。

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こんなにも美人さんに育ちました。



意外に楽だった多頭飼育


幼いころから一緒に育ったためご長寿猫たちはとても仲が良い。その後近藤家に続々と猫の家族が増えたのも(現在8匹)、ちょびとぱっちがお父さんお母さん役となり、新人猫をお世話し教育してくれる、そんな土壌があったから。ちょびお父さんを筆頭に近藤家の秩序は保たれているようです。

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見よ!ちょびの目ヂカラ!

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ヤングな「うーた」(ソマリ・7歳)が遊んでいると、、、

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突然割って入るぱっち!

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お手本を見せるかのよう!目がイキイキ!

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まだまだ遊ぶのが大好きなのです。どりゃー!




ちょびの凄み


10歳を機に市販のフードから療法食に切り替えました。現在の食事は「PHコントロールライト」(ロイヤルカナン)のドライフードと「カルカン」の15歳以上用のウエットフードです。カルカンを選んだ理由はゼリー状で量の管理(見た目で半分がわかる)が楽なのと、ちょびがスープ状のものよりも少し固まりがある方を好むため。朝晩のウエットフードに「高血圧」と「甲状腺」の錠剤を混ぜるのも忘れずに。
まだまだ遊びや高いところに難なく登る足腰を持つぱっちは健康状態も良好なのですが、じつはちょびの方は少し深刻で......。

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年々増えて行くという薬の量。

1年前にちょびの前脚に「しこり」を見つけた近藤さん。病院で細胞を検査してもらうとそれは望ましくない結果でした。小さいしこりは現在小豆大に、他の部位にも転移が見られます。手術して治るものなら治したいが、麻酔に耐えうる体力が18歳のちょびに果たしてあるのかが問題でした。
判断は飼い主さんの領域、18年間一緒に過ごしてきた近藤さんだけができるもので他人が意見できることではありません。結局、手術は見送り。「緩和ケア」の道を選択しました。

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足腰が弱くなり、ステップを踏み外す失敗も増えましたが、なぜかちょびは必ず高いところの水飲み場へ行くといいます。床に置いた水には一切目もくれずに。そこには大黒柱としてのプライド、「まだまだ若いもんには負けてられん!」という凄みを感じます。
今回、ちょびやぱっちからは「生きる」力を、飼い主の近藤さんからは「生かす」力を勉強させていただいたような気がします。
見てください、この穏やかな顔。2匹の仲睦まじさ。

ただただ「気ままに過ごして欲しい」。近藤さんはそう願います。

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優しい顔をしておる。

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いつも一緒。寝るのも一緒。この時間、永遠に。



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猫又トリップライター紹介

ケニア・ドイ

1972年兵庫県生まれ。ほとんど犬猫カメラマン。著者に「ぽちゃ猫ワンダー」(河出書房新社)、「じゃまねこ」(マイナビ出版)がある。新刊「ご長寿猫がくれたしあわせな日々~28の奇跡の物語~」祥伝社より絶賛発売中。現在、黒背景で行うペット撮影会「ドイブラック」を全国で展開中。

http://kenyadoi.com

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カテゴリ: 猫又トリップ

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みにゃさまのコメント

とても年齢を感じさせない二匹ですね。まだまだ遊びにも率先していて本当いい環境で過ごしてきているんだなとしみじみ。家も7歳がいつまでも元気に穏やかに過ごせるよう見習いたいです。
ちょびおとうさんも限りある日々だけど、毎日穏やかに過ごせることがかけがえのない宝物ですね。

by あずにゃん 2017-09-07 11:46

最後の写真、とてもいいですね。看病をしながらの生活はツライこともあると思いますが、猫さんたちも飼い主さんたちも、穏やかな日々をずーっと過ごされますように。

by ふ〜みん 2017-09-07 21:02

ライター様のツイートでこちら来ました^^私も友人宅に行く度あしらわれます(笑)
ツイートにもあった5枚目画像、ちょびさんとってもいい表情ですね!人間に劣らない表現力!

by みき 2017-09-09 23:13

あずにゃんさん
この年齢でも遊ぶんだ!と驚きでした。
穏やかに過ごして欲しいですね。

by ケニア・ドイ 2017-10-11 18:50

ふ〜みんさん
辛い日々を乗り越えて、近藤さんは今「看取り」が出来る環境を体制を整えたいと仰られました。
強い方で猫の味方です。

by ケニア・ドイ 2017-10-11 18:53

みきさん
猫は表現力豊ですよー。我々人間も見習わないと!思ってしまいます。

by ケニア・ドイ 2017-10-11 18:55