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[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

わんにゃん支援活動

2017年03月24日

「アニマルレスキュ-システム基金(ARSF)」さまの活動レポート(2016-17前期)

フェリシモ猫グッズの販売額の一部である「フェリシモの猫基金」、フェリシモメリーポイントの「動物たちの保護と飼い主探し支援」、 毎月ひと口100円「フェリシモわんにゃん基金」等でみにゃさまからご支援をいただいている団体さまの活動レポートです。

実施場所:熊本県西原村全域 (調査事業は熊本市及び益城町、大分県を含む)

1.熊本救援のためのフィールド調査
4月の熊本地震発生以降、アニマルレスキュ-システム基金(ARSF)は熊本への貢献の 仕方を慎重に見極めて参りました。4、5月は情報収集に努めました。
6月、7月、8月に三回の現場調査を行い、発災後半年を目途に短期間の臨時の クリニックを開設することを検討し始め、実際に11月に開設に至っています。

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私たちは誰も振り向かないような熊本の農村で、一見平和なようでその先に残酷な結末につながる大量の近親交配や遺棄を生みださせないために、地に足の着いた現場調査を複数回行ってきました。
また、こうした現場を丁寧に訪問し、知識がないままに被災状態にある熊本の世話人と信頼関係を築いている『ボランティアさんを助ける医療事業』の準備を進めました。

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牧場には必ずと言っていいほど猫がいます。何の前情報もなく村を流し運転していても、いつも牛、猫(でれでれ)、番犬はワンセットです。
距離の近い猫たちも、手を差し伸べないと自由な繁殖によって悲劇を生みだします。
そう、見えない場所で。私たちはそれを防ぐために熊本に来て調査を繰り返します。

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義援金で運営される当局の施設がどれほど収容出来ていないか、私たちは過去の経験上知っています。大分県にも3万平方メートルの施設がありますが、そこには犬猫あわせて20匹程度しか収容されていませんでした。そして今回もまた、ペット犬、小型犬、猟犬、野犬が入り混じり、繁殖は繰り返されています。

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だから答えは「Spay it Forward」にある。Spay(不妊去勢手術)を被災地にいち早く届けることで、犠牲になる犬猫が圧倒的に減ります。
それをどんどんつなげることが重要です。
「平時も災害時も犬猫のバースコントロール」

阪神大震災後の神戸、東日本大震災後の福島県に共通して起こる動物(特に猫)の過剰繁殖を いかに効果的に、かつ確実に抑制するかのタイミングや規模を計った結果、福島県で3年2ヶ月 運営した「フクシマスペイクリニック」の医療機器の大部分を熊本に移設し、効果の見込める地域 として西原村を選定して130匹程度の需要を見込みました。
(10月末の予定でしたが、猫の発情や妊娠のタイミングなどから、獣医師2名、看護士2名の計 4名をボランティアとして同村に派遣。4名全員が福島でのクリニック事業に参加した者です。)

2.コンパニオンアニマル国際会議「ICAWC 2016」に参加)
毎年ヨーロッパで開催されている愛護動物の福祉に関する国際会議(今年はクロアチアのドゥブロブニク 10月11日~13日)に参加しました。

参加の目的は明確に二つありました。
①現在日本各地で大きな問題になっている野犬、放浪犬の過剰繁殖問題と「処分ゼロ運動」が欧米の処分ゼロ(No-Kill)と如何に違うかの比較調査のため
②欧米愛護界トップで活躍する愛護獣医師の日本招聘準備のための最終確認

展望)日本の動物問題の改善に海外の獣医師・専門家の参加を実現させます

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イギリスの大手動物NPOである「DogsTrust」は、動物福祉が遅れている東欧や南欧を中心に毎年この会議を開催してきた。
今年は18回目(クロアチア)で、世界30か国以上から250人以上の獣医師と活動家らが参加。
コンパニオンアニマルと言っても、日本の巨大組織や行政が「ペット犬猫」だけを救援するという区別や差別はなく、社会問題下での愛護動物(コンパニオンアニマル)を如何に専門的に助けるかを研究発表、情報交換をする貴重な場になっているのが素晴らしい。
中でも特筆すべきは獣医師が多く参加していることだが、未だに日本人獣医師や獣医学生の参加者は見られない。


<ご支援くださっているみなさまへ>
私たちが三つの被災地で実行した過剰繁殖予防のためのクリニック事業が実現したのは、米国・カナダの獣医師や動物NPO関係者の直接、間接的な技術支援や教育ツア-を主催して頂いたことによるものです。
Think Globally, Act Locally(地球規模で考え、地域で行動する)が私たちの基本です。



「アニマルレスキュ-システム基金(ARSF)」
http://www.animalrescue-sf.org
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