[猫ブログ] いろいろな連載と、ときどきお知らせ。

最初は里親を募集するつもりでした。だからなまえも「チビ」にちなんで「チー」と「ビー」と簡単に。結局、里親さんは見つからず、一緒に暮らして16年が経過。なまえも結局チーとビーのままです。保護したころの「チビ」の面影は何処へ？とにかくビーの方は大きく育ちました。

バケツの中からこんにちは

出会いは16年前の小雨が降る日。近所の空き地に不自然に置かれたバケツをのぞくと、２匹のチビ猫がいたのでした。発見者（現飼い主）の辻本亜弓（つじもと・あゆみ）さんは愛猫家。保護が遅れるとまずい状況にあると気づき、仕事を抜け出し、すぐに動物病院で手当てし、自宅に持ち帰り安静に。
元気になったら里親を見つけようと思ったのはこのとき18歳の「タロウ」を飼っていたからです。老猫にとって静かに暮らしていた環境が一転、にぎやかになるのはどうか？と、タロウのことを思えば当然のことです。


取材日も奇しくも小雨。眠たいにゃーとのことです。

しかし、里親探しは難航し、ずるずるずると。タロウも「仕方がないなぁ」という雰囲気を醸し出し、えい！と募集をやめて正式に家族として迎えることに。仮だった名まえも「ま、いっか！」とそのままに。じつはタロウもあとから気づいたのですが女の子だったという逸話も。


顔にキジ模様、貫禄のある猫がビー。お耳、めくれてますよ！


白黒猫の臆病猫、それがチー。体重4kg。




遊び大好き、


お外も大好き！




一方、寝ながら遊ぶビー。なんて無精......

臆病で気が小さいチーと何事にも動じないビー、性格は正反対で見ての通り体格にも大きな差があります（ビーが食いしん坊のため......）。ここから長寿の秘訣を紐解くことはできません。ではなんだろう？食事についてお伺いしました。

パワーフードはマグロのあら煮

辻本さんは旦那さんとチーとビー、2年前に「ミオ」（2歳・女の子）という白黒猫を迎え現在5人暮らしです。猫たちの食事は朝晩の2回＋1回。＋1というのは飲食業を営み、帰りが不規則だったひとり暮らし時代の名残で、いまでもねだってくるお夜食のこと。どんなに遅くなっても起きて玄関まで出迎えてくれる猫たち。それが辻本さんの「癒し」に、お土産を期待する猫たちの「いやしさ」がそれぞれ明日への活力になるわけですね！




チーは甘えた、脇をチュチュー吸うよ。辻本さん至福のとき。

先代のタロウが「中央市場」で拾われたことから、舌が肥えた猫だというのは想像できます。その恩恵を受けたチーとビーももれなくグルメな猫に成長、大好物は「マグロのあら煮」（ゴクッ）で、週1回ペース食卓に並びます。市場で仕入れた新鮮なマグロ、もちろん人間が食べるものですが、缶詰より安くつくからお財布にも優しい。飲食業ならではの特権、これがチーとビーのパワーフードなのか。


あら煮美味いにゃー。味付けはなし！茹でるのみだ！


体重7kgですがなにか？


痩せた方がいいんとちゃう？と新入り猫のミオ。

不思議なサイクル

辻本さんと猫は不思議なサイクルで出会います。新たにミオという猫を保護したのが2年前、チーとビーが14歳の時。このとき「新旧交代かぁ」とタロウがいたときのチーとビーの出現と重なりました。それでもタロウは20歳まで生きチーとビーの母親役を全うしました。
今度はチーとビーがわがまま盛りのミオを教育する番ですね。16歳で老いて行くには早すぎる！目指せタロウの20歳！！どこまでも！！


この階段、私を倒してから行きなさい！とチーはミオの壁となるのです。

---

「じゃまねこ」（マイナビ出版）好評発売中！